『勤務地シンガポール』

日本に帰国しましたがタイトルはこのままで

うちは寺院か!

2007年12月25日 | 日々雑感

 真剣に仕事を探す人たちの姿にはいつも胸をうたれます。

 うちのエージェンシーに来てくれる人たちの殆どは地元のシンガポール人なのですが、IT系人材となるとインド出身の人たちも多いです。

 昨日クリスマス・イブにアポを取って来てくれた方もタミルナード出身の青年、午後7時ごろにしか来れないと言うので、当初、“折角のクリスマス・イブだし、断って別の日にしてもらおうかな”という思いが一瞬頭をよぎったのですが、これまでメールや電話でやり取りをした印象が良かったのと、あと、この青年、“この日のこの時間帯しか行けないんです”と結構押しも強かったこともありまして(笑)、その時間帯でOKした次第です。

 で、実際会って話をして見ると、なんと素直な好青年ではないですか。転職の理由にも心打たれるものがあります。若いのになかなかの親孝行ものです。向こうもこちらを信用してくれたのか、いろいろと話をしてくれます。

 その後、企業や応募するポジションについて、そしてどのような心持でそれに対応したらいいのかなどを話して面接は終了しました。なんだかんだと1時間半くらい経っていました(笑)。青年も「クリスマスなのに自分のために時間を割いてくれて有難うございました。」と、満面感謝の笑みをたたえています。私もそれに応えて「これから良い転職を目指して頑張りましょう。」と、そして、「さあ、こちらへ」と先に立って青年を見送ろうとしました。青年も立ち上がり私と一緒に歩き出しました。興奮冷めやらぬ、といった感じで、「友達にもここのエージェンシーのことを紹介したいと思います」とか言ってくれています(笑)。

 ドアのところで、「ではこれで。ごきげんよう。」と私が手を差し出すと、青年も(インド人の方独特の)首を基点にして顎を左右に振りながら、「今日は本当に有難うございました。」と手を差し伸べます。その瞬間、私はちょっと下を向いたのですが、そのとき、青年が裸足であることに気がつきました。「あなた、く、“靴”はどうしたのですか??」青年はキョトンとした顔つきになって一瞬私の顔を見ましたが、直ぐに、「ああ!靴はオフィスの外です。入るときに脱ぎました。」と。

 しかし、オフィスの外には靴はありませんでした。あれーおかしーなーと探していると、なんと、さっきまで面接をしていた部屋のテーブルの下にしっかり2足見えるではないですか(笑)。なあーんだ、靴を脱いで面接を受けていたのかー、と私も微笑ましく彼を見送り、彼ももう一度礼を述べてエレベーターに消えて行きました。

 実は先日も似たようなことがありました。その方は、「どうぞお入り下さい」と言っても、ちょっとモジモジしていて、どうしたのか、と聞くと、「あのー、靴はここで脱ぐのでしょうかぁ。」と。うちのオフィスは何の変哲もない小さなオフィスですが、カーペットが少々ふわふわ感があります(ま、工事の際のミスなのですが、)。それでどうもインド系の方々をして、「靴を脱ぐのだろうか」と思わせてしまうようなのです(笑)。「うちは寺院か!」と思わず言いたくなりますが(笑)、そう言われれば、悩みを沢山抱えてやって来られる方々も結構いますねー(笑)。ま、良しと致しましょう。

 写真は、以前一度使ったものですが。お寺に入るときは、はい、皆さん靴を脱いで足を水で洗って入りますね。でも人材エージェンシにいらっしゃる際はそのままどうぞ(笑)。


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