労働法の散歩道

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労働条件通知書(無期雇用向け)

2023-11-01 10:33:16 | 労働条件通知書

無期雇用の労働条件通知書記入例です。厚生労働省サイトに通知書見本が掲載されていますが、無期有期兼用になっています。有期雇用ならではの記載項目が圧倒的に増え続けたため、それを載せなくてよい無期雇用向けが見えなくなっています。そこで、有期向け項目をそぎ落とし無期雇用に特化した記載例をアレンジしてみました。

労働基準法15条1項に定められた雇入れ時交付書面のことですが、法令項目が網羅されていれば、表題は雇用契約書、労働条件通知書、雇入れ通知書等なんでもかまいません。枠組みも自在。なんだったら適用する部分にアンダーライン引いた就業規則の交付でもOKです(その場合は雇い主と宛名の表示、雇い入れる旨の文言の書き添え必要でしょう。)。いずれであれ入社時に交付では遅く、雇うと意思表示した段階で労働者の手に渡っていなければなりません。いわゆる内定通知書も雇う意思をもって交付なら該当しますので、法令項目網羅してあるかです。また網羅するところ「詳細は就業規則参照」と記載した場合は、就業規則も通知書とあわせて交付書面になります。

凡例

  記載は任意
白文字 パート・有期雇用では記載必須項目、無期のパートなら必須
  令和6年4月からの記載必須項目
灰色文字 記載にかえて何らかの明示をすればよい項目
労働条件通知書
交付日      
           殿
  雇用主      
職氏名      
契約期間 期間の定めなし 入社日 〇年〇月〇日
(試用期間 入社後3カ月、試用期間後の労働条件の変更:なし)
就業場所 雇入れ時 本社営業部法人営業課
変更の範囲 本社ほか、全国支店営業所
従事業務 雇入れ時 法人営業および営業事務
変更の範囲 営業全般(官庁営業、個人営業を含む)
就業時間等 始業・終業時刻 午前8時45分~午後5時15分(所定7時間30分労働)※
休憩時間 正午から60分
所定時間外労働 あり(月平均5時間程度)
休日 毎週日曜土曜日、国民の祝日、春季夏季年末年始年等10日前後
◎詳細は就業規則〇条参照
休暇 年次有給休暇 入社時5日付与、勤続6か月5日付与
時間単位年次有給休暇(あり)
代替休暇 なし
その他休暇 リフレッシュ休暇(有給)ほか
◎詳細は就業規則〇条参照
賃金 基本給 月給    円
諸手当 歩合給   円~ (計算方法:過去3カ月売上実績に応じて毎月支給
所定外賃金 時間外/法定超 月60時間以内:25% 60時間超:50%
休日労働 法定休日:35% 深夜:25%付加
賃金締日 月末日
支払日 当月25日
賃金支払方法 希望する銀行口座への振り込み
昇給 あり(毎年4月10月、給与等級表による)
賞与 あり(毎年6月12月、年平均4.5カ月(昨年実績))
考査期間により実施
退職金 あり(勤続1年以上、退職金規定による)
労使協定による支払賃金からの控除(あり)
退職に関する事項 定年制 あり(60歳定年)
継続雇用制度 あり(70歳まで)
創業支援等 □なし、□あり(  歳まで       )
自己都合退職の手続き(2週前に届け出る)
解雇事由及び手続き(就業規則参照)
◎詳細は就業規則第 章参照
労働者負担に関する項目 なし
安全衛生に関する項目 安全衛生委員会(あり)労働安全衛生規定参照
職業訓練に関する項目 就業規則参照
災害補償及び業務外傷病に関する項目 労災上乗せ補償、疾病見舞金あり
表彰制裁に関する項目 就業規則参照
休職制度 あり(休職規定参照)
その他 社会保険関係(雇用保険、健康保険、厚生年金 完備)入社時から適用
雇用改善相談窓口:総務部長
その他詳細は就業規則による
就業規則の周知方法 配付PCより社内LANにて閲覧

※:シフト制、変形労働時間制、フレックスタイム制、裁量労働制といった勤務体系をとる場合は、厚労省記入例にならい、詳細に記載しなければなりません。

(2023年11月1日投稿、2023年12月1日編集)

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