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キッチンさなえ Kitchen SANAE 

女優、結城さなえの徒然なる日々。

出演情報

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所属→オフィスモリモト

映画「あん」河瀬直美監督

2016-07-14 14:11:22 | 映画

(画像はポニーキャニオンさんサイトから拝借)

公開時からずっと気になっていたけど見れてなかった作品。

やはり私の直感は間違ってなかった!

観てよかった!

最初から最後まで樹木希林さんで泣きました。
いま思い出しても泣けます。

役者として人間として、とても深いところにガーンとパンチをくらったような

衝撃と喜び。

とてつもない愛の話だと思いました。

自分を愛し、人を愛し、生きることを愛し、生きている世界を愛し、、

そこに到達するまでの凄まじい葛藤、

この役をやりきる樹木さんの素晴らしさに改めて感動。

あまりに深く感動しすぎて、いつものような冷静な映画ブログを書けないっ。
ごめんなさい!

作品を生み出してくださった河瀬直美監督にも感謝。

役者としての目標がさらに明確になりました。

よしっ!









映画「INNOCENT15」甲斐博和監督

2016-06-25 00:52:50 | 映画


大人に巻き込まれながら無垢に揺れ動く15歳の二人の物語。

少しの力で破けてしまいそうな薄い紙を、
時には風で撫で、時にくしゃっと握り、時にはそのシワの溝を指でたどるような作品。

繊細な心の動きを温かく見届ける監督の想いを感じる。

二人の間に流れるもどかしさは、とっくに忘れていた、人との会話の原点を見た気がしてハッとした。


舞台挨拶の様子。

実は劇団同期の甲斐監督、いや、甲斐くん、お疲れ様でした!

映画「永遠のヨギー ヨガをめぐる奇跡の旅」

2016-05-03 16:36:04 | 映画


2016年、現在公開中。

ヨガと瞑想を世界に広め、「西洋ヨガの父」として知られる偉大なヨギー(ヨガをする行者)、

パラマハンサ・ヨガナンダの生涯を描いた作品。

彼の著書「ヨギの自叙伝」は、スティーブ・ジョブスが自分のiPadに唯一入れて持ち歩いていた書籍ということで有名。

実際の映像と彼にまつわる人や研究者のインタビュー、回想再現部分からなる作品。

ヨギー仲間と観に行ってきました!

ヨガを始め広めた、ヨガナンダ氏の言葉のひとつひとつが、

深い高い重い!

刺さります。

「ヨガのやり方」や特定の観念の押し付けもなく、普遍的な「生き方」のヒントを伝えています。

私自身は体のリフレッシュのために始めたヨガでしたが、

実は、元々は、

体や精神の深いところにアクセスし、

自分や世界を知るためのものとして、

伝えられているんだとあらためて感動。

私がヨガが続いている理由もきっと、

そこが楽しいからなんだと思いました。

呼吸をする、自分の体を感じる、

激しい動きに身を委ねていくと世界と一体になっている感覚、

最後は自分の中の自分と握手する感じ。

じわーっと温かくなる感覚も好きです。

スティーブ・ジョブスが、

死の床で最後に語ったもの、

それは、人生で大切なのは愛。

そして自分と他人を大切にすること。

まさにヨギーの精神でした。

富も名声も得て、人生の成功者に見えた彼だけに、

人生の豊かさについてあたらめて考えさせられました。

観終わった後、一緒に旅して瞑想していたような心地よい感覚に。

気持ちよくて豊かな映画時間でした。



映画「下衆の愛」内田英治監督

2016-04-23 00:25:07 | 映画


2016年、現在公開中。

テアトル新宿最終日、立ち見で観賞。

今日受けたオーディション、

他の女優さんが「最近面白かった作品は?」と訊かれ「下衆の愛」って答えてて、

思わず「今日観るで!」とツッコミいれそうでした。


さて、「みんな下衆!下衆だらけ!」と評判だったので、
観る前はどれだけ怖くてえげつないかとドキドキしていましたが、、、

超~~爽快!でした。

下衆な奴等に、女優がタフに戦いを挑む数々のシーンはリングに立つボクサーを応援するような気持ちに。

顔のど真ん中にパンチが入ったようなセリフで、思わずガッツポーズしそうに。

監督、役者、プロデューサー、お金、家族、恋人、、、

登場するものすべてを包み込むように撮った内田監督の映画世界への深い愛情を感じた作品でした。

入り口でアダム・トレルさんからいただいたポストカード。

でんでんさんゴッドファーザー(≧∇≦)

作品の中でもベテランな下衆加減がとても素敵でした。

映画「女子高」山本浩貴監督

2016-04-23 00:17:14 | 映画

2016年、現在公開中。

高校生という純粋で繊細だからこそ危うい時代。

自分にもあるかもしれなかった、と思えるところをつつかれたような感覚。

登場人物たちが「死ね」と誰かに言う度に、
「私を愛して」と言う心の声が聞こえるようでした。

監督の舞台挨拶がカミカミでキュートでした(^o^)

映画「つむぐもの」犬童一利監督

2016-04-20 00:59:19 | 映画

2016年、現在公開中。

半身が不自由になった福井の和紙作り職人と、

将来を見失いワーキングホリデーで日本にやってきた韓国人女性の、

介護を軸とした心の交流を描くヒューマンドラマ。

口数少ない頑固親父・剛生と自由奔放で日本語を話せない韓国女子・ユナ。

一見、正反対の二人。

全く意思疎通がかなわなそうな二人。

この二人が不器用ながらも少しずつ絆を紡いでいく様を、

ゆっくりと丁寧に描いていく過程に、

自分もそこにいるかのように引き込まれました。

一個ずつブロックを積んだからこその、

クライマックスシーンの感動。

あぁ、映画観てるなぁ~と幸せになりました。

介護というテーマを通した、

「本当の心の交流とは何か」を問うストーリー。

自分自身、他人事ではない年頃の親を思い出し、

現実と理想に葛藤する登場人物にもとっっても共感。

でも、

誰かのために自分を犠牲にして我慢しようって思うことは

やっぱり無理があるよね。

そうだよね。

そう思ってる時点ですでに心の交流は一方通行になってるわけで。

人と心の交流を持つことの素晴らしさは、きっと、

与え与えられる喜びにあるのではないか、

と。

ユナのセリフ、

剛生の介護をするのが楽しい、

と言ったのがとても印象的で、

あぁ、そうだよね、介護の前に、人としての心の交流だよね、、、

と考えさせられました。

愛しくて、クスッと笑えて、ストーッと泣ける、、

とても気持ち良い、素敵な作品でした。

ありがとうございました。

気になりましたら、ぜひ↓

つむぐもの公式サイト



日本アカデミー賞

2016-03-05 08:05:16 | 映画
祝!
「海街diary 」是枝裕和監督
最優秀作品賞
最優秀監督賞
最優秀撮影賞
最優秀照明賞

「バケモノの子」細田守監督
最優秀アニメーション作品賞

おめでとうございます!

役者として携われたこと光栄でした。

もっともっと頑張ります。



映画「Mommy」グザヴィエ・ドラン監督

2015-10-27 23:17:18 | 映画


第67回カンヌ国際映画祭 審査員特別賞受賞。

前を向く、希望を持つ。

どんなにシビアな現実でも、歯を食いしばってこれができるか。
なんとか泣かずに笑おうとできるか。

前を向き立ち上がろうとする人間をじっくりと見守り、丁寧に描いている作品。

年齢の話をするのはあれだけど、25歳でこの作品を作ったグザヴィエ・ドラン監督、やはりただならぬものを感じます。

戦う母親の底力を、母親役のアンヌ・ドルバルが激しく愛しく表現していて圧巻。

後半、すべてをこらえて前を向こうと踏ん張るシーンはほんとに目が離せませんでした。

心に傷を負い言葉がうまく話せない、お隣の奥さん役のスザンヌ・クレマンも、繊細で切なくて素敵。

ADHDでピュアすぎる息子の横顔もとても美しかった~。

すべての会話、空気が素晴らしかったです。


あぁ、戦う女、演りたい~。
いや、演るぞ!

映画「木屋町DARUMA」榊英雄監督

2015-10-11 23:26:40 | 映画


2015年、現在公開中。
京都の歓楽街、木屋町を舞台に闇社会で四肢を失いながらも生きる男とその舎弟を巡るヒューマンドラマ。

原作を拝見してからの観賞。

原作を読み、どうしても救いを見出せず個人的に辛い気持ちになってしまったので、映画を観るのが正直怖かったのですが、、、

映画見てよかった~~。

主人公・勝浦のすべてのシーンの「目」が、どれも胸に突き刺さりました。

時に執念、時に諦念が混じり合うその奥には必ず、人間への深い愛情があり、
それが作品全体を圧倒的に包んでいて、ずっと切なかったです。

舎弟の坂本が、酒に飲まれて己の身の上や心情を吐露する場面も、はぁ~~切なくて、、好きでした。

痛くて残酷なシーンもあったけれど、全編通して温かい気持ちはずっと消えなかった。

辛くて怖いと思っていた物語が、
いつのまにか、、、
人と人の間には「情」があると切に信じている男の「希望」の物語として受け取っている自分がいました。

映画人の魂を感じる作品でした。










映画「イン・ザ・ヒーロー」武正晴監督

2014-09-11 13:12:22 | 映画

2014年、9/6より公開中。
ヒーローや怪獣のスーツ、着ぐるみを着用し演技をするスーツアクター。
その道25年のベテランスーツアクターの夢と生き様を描いたヒューマンドラマ。


タフな魂を描いたドラマだと感じました。

夢をあきらめない。
20代が言うならとてもフレッシュで応援したくなる言葉。

ただ、夢を追い続けているベテランになると、手のひら返すように痛く聴こえるのが世の切なさ。

その世知辛さに、抗い、傷つきながらも、なおもその道を進み続ける気持ちはそんじょそこらのタフさとは比べものにならない。

だって好きでやってるんだから。

自分に浴びせられる厳しい現実は、
どこにも言い訳ができない。

自分の生き様をまるごと受け入れ、前に進むしかないストイックさは、時に周りの人間を傷つけてしまうこともある。

だけどきっと、想いは届く。
どれだけの覚悟を持って、この仕事を、この人生を歩いているかということを。

クライマックスのシーン、人が本当に心を動かす瞬間がとてもとても美しく描かれていました。

お前はそうやって生きているか。

タフな魂にドキりとし、同時に励まされる、まさに丹田が熱くなる作品でした。