「臨界は現想であった」
今から31年前、原発を題材にした演劇が上演されました。当時(1982年)上演に関わった方の回想記がありますが、公演はかなりの難儀を極めたとあります。・・・最大の理由は、町が賛成している原発を批判するのは良くないという声・・・・が大きかったそうです。国はエネルギー政策として、原発を推進し、この中から「安全神話」も生まれました。しかし、その陰で、原発労働者の不自然な死について大きな問題が隠されていました。その31年後、まさか原発事故が起ころうとは・・・・。2011年3月11日、事故が現実となり、いまだに収束に至っていません。そうした中、昨年夏「政権と総理の政治判断の国策」として、大飯原発の再稼働にはじまり、全国50基の再稼働問題にもつながってきます。昨年12月、政権が代わりましたが、安倍首相は「原発推進」の方向に舵を切りました。いまだに故郷に帰れず、いつ帰れるかも定かになっていません。福島の第一原発の廃炉には40年かかるといわれ、一体誰が見届けるのでしょうか。青年劇場の「臨界幻想2011」が3月9日秋田市で再演されました・・・
何十万年の脅威
3月10日、秋田市文化会館で東北大学名誉教授:日野秀逸先生の、「憲法と社会保障で震災復興と原発ゼロを」の講演と、新日本婦人の会福島県本部の村上裕美さんの自らの体験を聞くことができました。9日に続き、原発問題を考える機会となりました。原発が稼働すれば稼働するだけ、放射能ののごみがはき出され、人類の生存を脅かします。また、原発・放射能は人間は「いまだに制御する技術を持っていないこと」「一度でも放射能災害を起こしたら、何十万年もその脅威と闘わなければならないこと」、原発との共存は不可能であることなどあらためて思い知らされました。