私が小学校2年から5年生まで住んでいた山の中腹から
NHKの朝ドラ「マッサン」が国産ウイスキーを初めて手掛けた山崎工場の看板「山崎」の文字が良く見えていた。
夜になると黄色みを帯びた灯で「山崎」が幻想的に浮かびあがっていた。
5年生のころにはお酒の名前だと分かっていたけど
この山中に越してきて間がない頃は、遊園地かなんかの灯とかと思い
行ってみたいなと思いながら、毎日通学にお使いに360段ある石段を下りたり上がったり・・・
丁度その山の中腹当りに茶店があったらしく、視界が開け下界が見渡せた。
通っている小学校も、隣の町役場も、学校そばの友達の家も良く見えた。
その先は見渡す限り田園風景が広がっていた。
夜に帰宅途中その場所からみえる「山崎」の文字が、お帰り、後半分だよと教えてくれているようで毎回休憩した。
夕方暗くなると ちょっと前まではあったという茶店跡が黒々として
1人で帰るには寂しくて、休憩もせいぜい何十秒くらいだったとは思う。
頂上の手前で親戚がやっている茶店の灯が見えるとホッとしたのを今も昨日のことのように思い出す。