the Underneath(アンダーニース)の初のフルアルバムが遂に、満を期してリリースされた。既に色んなところで話題になっているので、知っている人も多いはず。
このバンドは、あのTRANSTIC NEAVEが改名して、今年になって生まれたバンドだ。僕はTRANSTIC NEAVEが大好きだったので、今回のこの流れはとても嬉しかったし、待望だった。トランスティックは本当によいバンドだったし、HIDEちゃんに認められた最後のバンドの一つだった。ジキルだって、ルナシーだって、このトランスティック~だって、みんなHIDEちゃんに見出されたバンド。HIDEちゃんが認めたバンドはどのバンドも本当にかっこよかったのだ。
そんなわけで、なんか感慨深いんだよなぁ。僕は、トランスティック~の曲だと、なんといっても、『SHELL』というアルバムの「seam」という曲が大好き!本当にカッコイイダンサブルナンバーだったなぁ~(知っている人はどれくらいいるのかな) この曲が示すように、トランスティック~はデジロック+V系+αって感じのバンドだった。
ところが、このthe Underneathは、トランスティックとは全く別のベクトルを向いているように思われる。ダークで、ハードで、重くて、過激で、ドロッとしていて・・・ そんな印象を抱かせるようなバンドだ。でも、どこかトランスティックの匂いを感じるっていうか・・・ 思いっきりモダンにしたトランスティックナーブって感じかな。今後、欧米と日本双方で活躍していくと思うが、日本での実績はたっぷりあるし、実力も経験も豊富なので何の心配もいらないだろう。僕は今後も追い続けますよ~
1.GETTING CLOSER
すごい出だしだ。最初のAメロ~Bメロで、明らかにトランスティック~とは違うバンドだということが伝わってくる。TAKAの歌い方もかなり変わった(相変わらずお上手ですが・・) ギターもゴリゴリ・ザクザクいってるし、ヘビーだし、すごいぞ。ちょっとアメリカのヘビーロックの影響を感じるけど、ま、それはアメリカと日本の音楽の志向性がたまたま重なったってことで。しかし、それにしてもヘビーで、ラウドで、ダーティーな一曲目だ。感情をぐっと押さえ込んだ一曲目。
2.CHAIN
巧みなドラミングが冴えわたるイントロ。歌詞はほぼ95パーセントが日本語。全曲英詩だと思っていたので、結構驚き。サウンドはやはり近未来的ロックサウンド。サビで重くてメロディアスになるところが今っぽいかな。展開としてはイマドキのワールドロックの標準かも。吐き捨てるようなボーカルワークが結構たまらない。サビラストのかすれた声がたまらないわ~ 激しいんだけどどこかダークな感じがする。ギターソロはかなり王道的。
3.GEKKOH
英語表記だけど、ま、「月光」だな(汗)・・・ この曲は、the Underneathの看板となる代表曲に選ばれている。Underneathの魅力がたっぷりつまったポップ&ダークなロックンロールだ。サビはかなりトランスティックナーブっぽいかも。なかなか聴きやすくてカッコイイ。ちょっとディスパと重なるような・・・ 王道のヴィジュアル系サウンドと捉えてもらってよいのではないかな。
4.FAT FATTY FUCKIN' PIGS
ワイルドでジャンキーな感じのダークなヘビーロック。中期以降のラルクっぽい感じかな。また、ちょっとBUCK-TICKっぽい世界観が。。。タイトルと同じ言葉を叫ぶところが結構カッコイイ。二度目のサビの後(ギターソロ前)のブレイクがすごいスリリング。なんか懐かしい感じもするんだけど、どこか新しさも感じる一曲だ。ただ、この曲はある意味捨て曲かな。最後のTAKAの「あっ~」っていうのがCOOL.
5.FALL
ディープでヘビーでしっとりとした曲。イントロは重々しいが、Aメロはかなりおとなしい。Bメロでちょこっと感情が解放される。サビはかなり切なくて、メロディアス。どうしようもない切なさを感じる。この曲は、地味だけど、すごくいい曲。クリアトーンの綺麗なギターの音は聴きどころかも。歌詞も素敵。「偽る事に慣れ いつしか居場所を無くして 今更何を欲しがるのか」、こういう歌詞、大好きです。ギターソロも切なくて、凝ってて素敵。
6.ALONE TOGETHER
結構壮大な曲?! イントロのギターリフが結構ゴージャス。Aメロはしっとり。っていうか、感情を押し殺した感じ。Bメロで徐々に勢いが加速していく。そして、壮大なサビへと展開していく。サビは、ラルクインスパイア系って感じかな。Hydeが歌っても違和感はないかも。この曲は、どこかトランスティック~を髣髴とさせるかな。これもよい曲です。
7.WOMB IS PLANET
ちょっとアジアンなギターリフで始まるスロウなロック曲。Aメロもかなりアジアンテイスト。ファナティッククライシスが得意だったアプローチかな。壮大な感じがする。メロ的にはちょっとアラビアンな感じ。情景が浮かぶほどにロマンティックな曲。Old V系好きの人にはたまらないかも。サビはすごく伸びがあって、気持ちよい! そう、気持ちよい曲なのだ。ギターの音もなんか夏の気だるさを示しているようで、季節にあっているかも。
8.MARIE
淡々としつつも、どこか情熱的なイントロリフ。Aメロは、僕のピンポイントをついてきた。かっこいい! 裏のピアノの音がすごくよい! Bメロのギターリフはとてもかっこいい。やっぱ、このバンドのギター二人は本当にセンスがいいなぁ、としみじみ。これはいい曲だ。妖しさ、切なさ、ポピュラリティーどれも備わっている。ちょっと時代が違えば、本当に天下が取れるバンドだったんだよなぁ~と改めて思った。サビ後のドラムソロっぽいところが聴きどころかな。Bメロ~サビのキーボードは是非聴きたいところだ。気に入りました!
9.PRAYER
なんかスロウな曲が続くなぁ・・・(もっとハードなバンドかと思っていたので) この曲も、(裏で色々と面白いことをやっているんだけど)おとなしくて、しっとりとした曲。4曲目以降、ずっとこんな感じだなぁ、、、 サビはかなりラルク系。ラルク風ヘビーロックって感じかな。TAKAのボーカルはそれなりに味があるんだけど、なんかこうやって聴くと、Hydeインスパイアって感じがして仕方ない。ただし、曲はかなり洗練されています。洗練されていて、どこか懐かしいっていうか・・・
10.BITE THE BULLET
やっときました。破壊的な曲♪ 最初の掛け声はやばいやばい!やっぱこうでなくっちゃ! なんかイメージ的には、僕の知っているトランスティック~系だな。サビも突き抜けていてカッコいいぞ。これぞ、この五人のサウンド!って感じかな。でも、曲の構成や展開に関してはかなりモダンな感じかも。ギターのヘビーさや同期音の導入の仕方などがとても今風になっている。ラスト2にもってくるほどだから、やっぱり今の彼らを代表する一曲と考えていいのだろう。本作で一番気に入ったかも・・・ いや、気に入りました!(きっぱり)
11.DEEP
ラストらしいラストかな。メロウでスロウな一曲。ギターのアルペジオがなんともすごく懐かしいなぁ。ホント、ラストにふさわしい一曲。僕のお気に入りはギターソロかな。そして、ギターソロ後のドラムのフィル。それにしても、本当にいい曲です。
●想像していたよりもかなりおとなしいサウンドで驚いた。たしかにトランスティックナーブとは別の方向性・世界観をもっているのだが、「連続性」ははっきりと感じられる。曲的にはかなり聴かせるタイプのものが多くて、意外だったなぁ~
UNDERNEATH THE SAME SKY
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