Versailles - "Philia"
現在のヴィジュアル系シーンで、最も活躍している現役バンドの代表格、ヴェルサイユが待望のニューシングルをリリースした。
これまでも、ヴェルサイユは圧倒的なパフォーマンスと超絶プレイで、ものすごい存在感を示してきた。けれど、僕的には、楽曲で「どかーん」と来ていないことに、不安を感じていた。
こういうメタル+クラシック系(つまりはシンフォニックメタル?!)だと、どの曲も似たような印象を与えかねない。どんなに複雑なことや難しいことをやっていても、「どれも同じ」と感じられてしまうと、そのイメージに個々の輝きが回収されてしまいかねない。
けれど、今回の新曲は、サビがキャッチーで、インパクトがあって、分かりやすい! 一つ、ヴェルサイユの「殻」が破けた感じさえする。
ちょっと「恋しくて~ 泣き濡れて~」っていうあの名曲に似てる感じもしなくもないが、それはご愛嬌。分かりやすいサビとキャッチーなメロディー。ポピュラリティーを獲得する上ではどうしても欠かせない要素だ。
ギターソロも、単なる早弾き発表会じゃなくて、しっかりとメリハリがあって、メロディーもあって、聴いていて楽しい。ギターソロにも変化の兆しが見えてきた気がした。ギターのイントロも同じで、ただリフを弾いているだけじゃない。早弾きって、してるほうはいいけど、聴いてると飽きるのよね、、、
ポイントはなんといってもベースのソロっぽいところだと思いますが。これは、これまでのヴェルサイユにはない、でも超ヴィジュアル系チックなフレーズになっていると思います。
***
それにしても、この手のヴィジュアル系もしっかり伝統的になりつつあります。激しいマリスミゼル? 演奏が上達したラファイル? マリスにもラファイルにも通じるノスタルジアがヴェルサイユにはあります。Dも同じですよね。ヴェルサイユの方がDよりもシンフォニックの要素が強いですけど、、、
僕は、やっぱこういう楽曲が好きです。現在のヴィジュアル系シーンって、その中でかなり細分化されてますけど、僕的にはこういうメタル~クラシカルな感じが好き。もちろん、ダーク系やポジパン系も好きだけど、これぞ、ヴィジュアル系って感じもしなくもない。いや、これをヴィジュアル系にくくらないほうがいいのかもしれない。ジャパニーズ・シンフォニック・メタルって言ったほうがいいのかな。。。
演奏は紛れもなく、シンフォニックメタルですからね、、、(汗)
でも、歌はバリバリ日本なんだよなー。演歌の世界といったらあれですけど、、、
好きなんです、はい。