Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

真夜中の【ルサンチマン】

真夜中午前3時だ。

ようやく一つの仕事が終わった。先週、一つ大きな仕事を終えたばかりだが、すぐに次の仕事が出てくる。湧いてくる。誰だ、「大学教員は楽だ」、と言った奴は・・・ いや、そいつは間違っていない。楽をしようと思えば、いくらでも楽できる職業でもあるからだ。けれど、突き詰めればどんどん仕事は増えていく。やるかやらぬかは己次第。ある意味、自由な仕事なんだとは思う。僕はただ、突き詰めたいだけなんだと思う。

考えてみれば、ホント多くのことに手を出している。自分が壊れるんじゃないかってほど、仕事を抱えようとしている。そして、それなりになんとか仕事をこなしている。決して器用な方じゃないけど、それなりに日々の生活をまわしている。

その原動力は何なんだろう?と思った。僕を突き動かすものって何だろう?

最初、「使命感」という言葉が思い浮かんだ。人のため、世界のため、ワールドピースのために頑張っているんだ、と思った。けれど、それは「建前」だ。もちろん多少の使命感はある。だが、その根底にあるものは全く違うものなのではないか。

僕を突き動かすもの、それはルサンチマンなのかもしれない。ルサンチマンというのは、被支配者、弱者が、支配者、強者に対して抱く妬みや嫉妬や怨恨のことだ。僕は現在は結構平和に生きている。けれど、全然満足できないし、これでいいのかという不安も常に付きまとっているし、上の人間が羨ましいし、成功者に対して妬んでいる。「なんでコイツが?」と思いながら、本を読むし、TVを見ても、こいつらに負けらんない、と思って憤慨している。

どこまでいっても、嫉妬と妬みと怨恨だけが膨らんでいく。自分の内で、「keiよ、まだまだこんなもんじゃないだろ?」という声が響いている。同じ世代で活躍している人を見ると激しく妬むし、激しく嫉妬する。こういう感情がルサンチマンというのだろう。幸せそうな他人をみると、強い抵抗を感じる。かといって、自分が不幸だと思っているわけじゃない。自分は幸せだと思っている。けれど、心のどこかで、「こんなんでいいのかよ?」、という問いがグルグルと回っているのだ。

『BIGになりたい』

きっと、BIGじゃない人間の戯言なのだろう。けれど、仕方ない。僕はBIGじゃない人間なんだ。だからこそ、BIGな人間に憧れるし、そういう人間に激しく嫉妬する。

けれど、そういう激しいルサンチマンがあるからこそ、日々の忙殺的日常を乗り越えていける。そして、頑張れる。

現状に満足した時点で、多分、僕という人間のつまらない人生が終わるのだろう。現状に甘んじないで、さらに上を目指す。それだけが僕の唯一の支えなのかもしれない。ただ、「上」といっても、色んな上がある。自分なりの上を目指せばいいのかもしれない。けれど、それじゃ僕は満足しない。なんだか分からないけれど、とにかく上を目指す。その姿勢を崩したくはない。

潰れるなら潰れてもいい。潰れるもんなら潰れてみろ。自分によって自分が潰されるなら本望だ。けれど、僕は潰されないだろう、きっと。

ルサンチマンがある限り・・・

コメント一覧

kei
nadeshikoさん
その嫉妬の人って、ライバルとは違うんですか??ライバルへの嫉妬というのも大きな問題ですよね。どんな人であれ、嫉妬や嫌悪っていうのは、決して悪いことじゃないと思うんです。ただ、嫉妬や嫌悪によって、悪い自分がでちゃうとマイナスかな、と。僕はどちらかというと身近な人にはあまり嫉妬を抱かないので、、、嫉妬が良いパワーになるといいですよね。。

ともだちさん
ともだちさんに誉めてもらえると、どういうわけかとても嬉しくなるんですよね~ どうしてでしょう?! 潰れた後に、強気でいられることのほうが尊い気がします。人間であれば何度だって潰れる。そのときに腐らないで、前を向いて生きていくための条件って何なのでしょうね。その一つが、ともだちさんのおっしゃる「待つ」ということなのかもしれないな、と思いました。自分で「結論」を勝手に作らない潔さ、っていうか。。結局は、「大きい存在」によって僕らも動かされているわけで。。。

焦らないで、着実に生きていきたいものです!
ともだち
好きな文章だな(笑)
これ。

>潰れるなら潰れてもいい。潰れるもんなら潰れてみろ。自分によって自分が潰されるなら本望だ。けれど、僕は潰されないだろう、きっと。

こういう心理の時は、人間て強いんだよね(笑)
私は一度大きな敗北をしたので、こういう心理状態がうらやましい。
でも負けてから気付くこともあるんですよ。
今まで調子が良かったのは決して自分の力だけではない、なんてことにね。
調子が良いときこそ、うぬぼれという落とし穴には注意しないとね。
根気良く努力して、確かな実力をつけてくださることを期待しますよ(笑)

うまくいっていない人でも、男なら誰もがkeiさんのような強気心理を眠らせているのではないでしょうか。
街中ですれ違う人、TVの向こうの人、自分のすぐ側にいる隣人・・・誰もがです。
社会人は、そんな中で闘うのですよね。

私もずっと待っています。
自分自身に、絶対に勝つ!という心理が呼び起こされる、その時を。
nadeshiko
同じではないけど。
実は今、私の中の「嫉妬心」に悩んでいます。keiさんのように本当に現実社会で活躍している人に嫉妬すれば向上心なのでしょうが、私の場合はごく身近なしかも少し前までは友達だった人に対してものすごく強い嫉妬を感じるようになってきました。嫉妬というよりもう嫌悪に近くなっています。

よく自分の中の敵は自分。乗り越えるべきは自分自身というので、彼女は悪くない、自分が出来るようになれば自信もつくし、彼女をそういう対象にみることもないだろうと思えども、現在は彼女との実力は50歩100歩。実力の差が出来るにはかなり時間がかかりそう。

keiさんのように、よい向上心がもてるようになりたいものです。
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