今、ウィーンのラーメン界が熱いんです。
この数年で、次々に新しい「ラーメン店」が生まれているんです。
ちょっと、もう僕一人では追えないくらいに…。
「KOJIRO3」に続いてご紹介するのは、
Hoichi Ramen
です!
Hoichi?
ほいち!?
ということは、「ほういち」?
まさか、「耳なし芳一」のほういち??
店名の由来は聴き忘れてしまいましたが、こんなお店が出現しました。
場所は、地下鉄「カールスプラッツ駅」の近く。
ウィーン分離派の「ウィーン造形芸術アカデミー」の近くにあります。
美術史美術館も近くにあり、アートのエリアの中心にあります。
このお店は、完全に「Ramen」をコンセプトにしたお店。
Ramenの文字がウィーンの中心で輝いています(苦笑)。
10年ほど前は、Honobono亭しかなかったウィーンなのに…。
こんな華やかな場所に、ラーメン店ができるとは、、、
こちらが、店頭に掲示されているメニュー表です。
うーん、、、
これは、見た感じ、日本人のお店ではなさそうですね。
具の盛り付け方とか、器の選び方とか、、、
(しかも、Ramenと付いているけど、SUSHIや中国系の一品料理もいっぱい…)
…
と思って入店したら、やっぱりそうでした。
アジア系のスタッフの言葉遣いからして、恐らく中国語圏の人かな、と。
わりと忙しそうにしていたので、詳しくは聴けませんでしたが、
厨房では、中国語で熱い?やり取りが交わされていました。
今回、僕は、、、
Ramen Suppe m. Schweinfleisch Gemüse und Eier
豚肉と野菜と卵入りのラーメンスープ
を注文しました。
唐辛子マークが二つ付いています。
他のラーメンはちょっと微妙そうだったので、辛いので…(;´・ω・)
お店の人は、「Chili Ramen」と呼んでいました。
いったいどんなラーメンなのでしょう!?
ジャジャーン!!!
こちらが、Hoichi Ramenの「ラーメンスープ」
Chili Ramen(10,90€)
です!!
ラーメンのことを、ラーメンスープと呼ぶあたりに「異国感」がありますね。
なかなか、いい感じのヴィジュアルです。
真っ赤ではないですが、赤い色のスープになっています。
そこに、コーン、半熟玉子、パクチー?、そして、
チャーシューが四枚!入っています。
これは、なかなかに豪華だぞ、、、(;´・ω・)
zoom up!
まず、味はともかくとして、面白いラーメンでした。
中国人が中国の調理法を駆使して作った勝浦タンタンメン
って感じ!?
勝浦タンタンメンのチャイニーズバージョン??
中国の人が勝浦風のタンタンメンを作ったらこうなっちゃった、みたいな?
いや、そもそも勝浦タンタンメン自体、中国にもともとあったのかも…
(ひき肉+玉ねぎ+ラー油という組み合わせではないものの…)
スープ自体としては、あっさり清湯スープにラー油を浮かべたものっぽい感じ。
ラー油じゃなくて、チリソースっぽいですけど、、、(;´・ω・)
でも、イメージ的には、これは「ウィーンの中国系の勝タン」って感じです。
(ウィーンの中国系の勝タンって、もはや意味が見えてこないけど、、、汗)
これはこれで、面白いんじゃないかなって素直に思いました。
美味しいか不味いかは別にして。。。
スープ自体は、こっちの中国レストラン風のあっさり塩鶏ベース。
そこに、ラー油やチリソースが入っている感じですね。
特別感動するってわけじゃないけど、面白いなぁって。
麺の写真も忘れた、、、(;´・ω・)
麺は細い縮れ麺でした。
まぁ、わりといい感じだったかな。
で、このトロトロ半熟玉子!
遂にウィーンでも、こういうとろっとした半熟玉子が定番になりつつある!?
一昔前は、こういう煮玉子、お見かけしませんでしたけどね、、、
今、ようやくウィーンでも半熟玉子が定番になりつつあります。
このラーメンの最大の魅力は、このチャーシューです。
まさかの二種のチャーシューが四枚!!
しかも、これがすこぶる美味しくてぶっとくて感動しました。
こんがり焼いたチャーシューもとっても美味しいのですが、
きれいな丸い形の焼き目のないチャーシューが柔らかくてもっちりでした。
日本風のチャーシューですが、これはかなりのレベルでは?!、と。
***
というわけで、、、
Hoichi Ramenのレポでした!!
日本人のラーメン店ではないものの、ラーメンを売りにしたお店ではあります。
いよいよ、ラーメンも、Ramenとなり、外国人による創作系ラーメンが登場か?、と。
今や、SUSHIを出すお店のほとんどが、非日本人によるものですからね。
グローバル化というのは、そういうことなんだろうって思います。
逆のことは、既にずっと前から日本でも起こっていますよね。
日本の中国(中華)料理って、日本人の店主さんがホント多いですもんね。
「昔ながらの中華食堂」って、ひっくり返せば、このお店みたいなもの。
中国人が日本のラーメンに惚れて、それを自分なりにアレンジして出す、と。
これが長く続いていくと、「昔ながらの日本食堂」が海外でできるのかな?
今後、大事なのは、外国の人がどれだけその母国でラーメンを作っていくか。
ドイツには、ドイツ人シェフのイタリアレストランがたくさんあります。
もちろん、イタリア人シェフのレストランもありますが、それだけじゃない。
日本にも、中国人シェフの中国レストランがいっぱいありますが、
それ以上に、日本人シェフの中国レストランはいっぱいあります。
更に複雑なのは、異国の地で日本以外の外国人がラーメン店を始めること。
日本で言えば、日本で韓国人が中国料理店を始める感じ??
あるいは、日本でネパール人がインドレストランを始める感じ?
あるいは、日本でフランス人がイタリアンレストランを始める感じ?
って書くと、それほど奇妙な事でもないかな??
いずれにせよ、三つの国をまたがるラーメン店が今後増えていきそうです。
もっともっと複雑になってほしいなぁってちょっと思います(;´・ω・)
ラーメンも、もっともっと面白くなっていくはずです。
ぱっと見た感じ、普通のウィーンの風景ですけど、、、
そこに、さりげなく「RAMEN」の文字が、、、
そんな時代になっているんですね。
…
この日の夜、更にとんでもないラーメン店に出会う僕でした。
ウィーンのラーメン界に衝撃を与える二軒の新店をレポします!
お楽しみに!!