2015年 2月18日(水)に、待望の新刊が発売されました!
実に、340ページの大著になっています!
しかも、字が大きいので、読みやすいです!
このgooブログでの経験がもろに反映された一冊となっています!
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この本は、帯にも書いてある通り、ずばり!
「教育学×ラーメン論」
という、これまでにない異色の本になっています!!
前代未聞です!
この本は、ラーメン店主さん、ラーメン店主を目指す人、そして、現役教師、教師を目指す人、さらには、各領域で実践を行っている人に読んでもらいたい「オトナの学び論」となっています。(また、赤ちゃんポストや匿名出産等、社会的実践にかかわろうとしている人向けの内容でもあります)
オトナとして、プロとして、またプロになる実践者として、ますます不自由になりつつある今の時代に、どう学んでいけばよいのか。どう学ぶことが最善なのか。そのことを、「ラーメン店主の学び」に着目して、deepに書きました。
もっといえば、日本人がもっと主体的に、自主的に、自律的に生きるために、どうしたらいいのかについて考える本です。そういう意味では、人間の生き方についての本になっています。その技をラーメン店主さんから学ぼう、と。
この本一冊で、
ラーメンについて詳しくなり、
教育学のことも詳しくなり、
実践哲学の世界にも入ってしまう、
という、まさにトリプルスープの一冊なんです!!(なんじゃそりゃ…)
この本の趣旨は以下の四つです。
①ラーメン店主さんの学びは少し変わっていて面白い。それを「学び」という視点で考えてみたい。(この本の元になった論文を、米粒写経のサンキュータツオさんが紹介してくれた、ということもあります。この人の存在は大きいです。)
②教師教育の本はどれも硬い。それから、頭の賢い先生にはいいかもしれないけど、庶民的な先生には、学者先生が書いた小難しい話はついていけない。もっと身近なところから、そして、どこまでも具体的に、教師に届く言葉で、教師の学びを描いてみたい。
③僕が学生時代から尊敬する斎藤喜博先生のことを、今の(これからの)普通の教師の人にも知ってもらいたい。斎藤先生は、僕にとっての「憧れの教師」。でも、今の教育学ではほとんど彼のことは扱われていない。(大村はま先生も同様)。
④このままだと、日本の教師(その他、実践者)は本当に大変なことになる。どんどん管理され、ダメになってしまう。どうしたら、普通の教師や実践者にとって一番届く学び論が描けるだろうか?
これらの思いが実際にどこまで反映できているかは分かりませんが、頑張りました。
日本の多くの人にとってとても身近なラーメン店主の話から、教師やその他の実践者の学びについて描けば、きっと伝わってくれるだろう、と、仄かに期待しています。内容的には、結構重たいと思いますが、ラーメンという身近な食べ物を例に出すので、分かりやすいというかなんというか。
それより何より、現役ラーメンフリークですからね。
ラーメンへの愛情だけは負けない自信があります!(この記事を書いている今日も、三軒ラーメンを食べ歩きましたし♪) そういう意味では、ラーメン店主さんにも是非とも読んでもらいたいです。ここまで、ラーメン店主さんの学びについて執拗に書いた本はないと思います!
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さて。
この本は、序章に始まり、四つの話から成り立っています。
簡単に内容をご紹介いたします!
第一章は、ラーメンの歴史とこれからのラーメンについて語っています。
いわば「先行研究」を集め、ディープに、そしてコンパクトにまとめたものです。この第一章を読むだけで、大体のラーメン論は網羅できると思います。これまで15年にかけて収集してきた「ラーメン本」を読み込み、簡素にまとめています。これを読めば、ラーメンの歴史や文化の全体像がつかめると思います。と、同時に、ラーメン史の魅力も感じられると思います。学者の意地にかけて頑張りました。
そして、現代のラーメンを示す言葉として、ラーメンの「ローカル化」と「グローバル化」について詳しく書いています。ローカル化は、単純に「ご当地ラーメン」の話です。グローバル化は、「インターナショナルなラーメン」の話です。どちらも、僕が大好きな分野で、どちらもかなりマニアックに、かつコンパクトにまとめています。p.51-55の「ご当地ラーメンリスト」は、是非見てほしいです。世界のラーメンについては、このブログを読んでくれている人には周知の話かもしれませんが、より分かりやすくまとめました。特に欧州のラーメンをずっと食べ歩いてきた人間の体験談として、面白いかな、と。あと、全国のご当地ラーメンリストも掲載しています!
第二章は、ラーメン店主さんの学びについての事例研究です。
フィールドワークを武器にしている身として、この第二章は、かなり気合いが入っています。ラーメン店主さんはどうやってラーメンの世界に入り、どうやって学び、どうやってプロとなっていくのか。具体的なエピソードを交えながら、ラーメン店主さんの学びの世界を記述していきます。
ラーメン店主さんはどうやって学んでいるのか?!
そして、ラーメン店主さんに特徴的な学びのポイントを四つにまとめて、それぞれを解説します。実は、その学びは、教師の学びととても通じるものがあり、そのことも書いています。ラーメン店主さんから学ぶ、オトナの学び方は、とてもユニークで、面白くて、深いものです。この第二章を読めば、「そうか、そうやって学べばいいのか!」というのがよく分かると思います。とはいえ、単なるハウツー本にはなっていません。学び方のポイントの指摘のみです。これを読んで、そのコツというか、視点だけでも、感じてもらえれば嬉しいです。
第三章は、ラーメン店主さんの学びを、教育学的に、色んな視点から考えていきます。
ここでのキーワードは、「修業」と「独学」という二つのワードです。ラーメン店主さんは、修業でもなく、また独学でもない、不思議な学び方をしています。それを教育学的にどう語っていけばよいのか、うねうねと論じながら、それを言葉にしていこうとしています。
その際に、注目したのが、「修業」と、同じ発音の「修行」の二つの対比です。ラーメン店主さんの学びは、本来の意味での「修行」に近いのでは?!、と。そして、その本来の修行というのは、単なる独学ではなく、極めてコミュニケーション的(対話的)な学びになっていて、しかも、文字通り、「修めにどこかに行く」、という学びになっているんです。つまり、動いて、歩いて、見て、感じて、学んでいるんです。とても動的な学びといいますか…。これを「修行としての独学」と命名して、論を展開しています。
第四章は、…是非、読み飛ばしてください(苦笑)。
実践とは何か、また理論とは何かということについて、解釈学的に考察しています。が、元原稿が学会誌に掲載された論文で、一般の人にはとても読みにくく、とっつきにくいので、四章はまるごと飛ばして、エピローグにお進みください(学者や学問好きな人には是非読んでもらいたいですが…)。10年前の僕の作品を、今回の本のために大幅に加筆・修正しました。
この章をとばして、エピローグを読んだ後で、もし余力があったら、是非(頭の体操と思って)チャレンジしてみてください! 個人的には、一番力を入れている箇所です。本のタイトルどおり、まさに「学びの実践学」を展開しています。なおこの章を理解する上で必要な知識については、【こちら】をご覧ください!
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構想、10年。
これまでにないタイプの本になっていると思います。
一冊で、三度美味しい本といいますか。
また、文体が最初と最後で全然違う、という、、、
そして、何より、
本当の本当にいい本になった!
と確信しています。
かなり批判的な内容も多分に含んでいます。
是非、心ある人に読んでもらいたいです!!!
PS
今回の本の表紙は、かつての教え子であり、元バンドマンであり、現在、アーチストとしても活躍している瀬野君にお願いしました。彼の作品がすごい好きで、今回は、「恩師」(?)の権限を生かして、無理言って、原稿を全部読んでもらい、その上で、作ってもらいました。この本については、若い感性で表紙を作ってもらいたい、それから、ぶっとんだ表紙(=作品)にしてもらいたい、と思い、相当、苦労して生み出されました。是非、本書全部を読んだ上で、今一度、この表紙を眺めてみてほしいです。本当にカッコいい表紙になったと思います。瀬野君、ありがとう!
ネットでは…
Amazonで購入できます!(販売開始!)
楽天ブックスで購入できます!(発売中)
JUNKUDOでも購入できます!(丸の内、池袋)
書店では…
全国の書店で注文可能です!
また、千葉・天台のoaks、四街道のくまざわ書店には置いてもらっています!(感謝)
大きな書店でも置いてもらっている場合もありますが、基本的には「注文」という形になると思います。けれど、一人でも多くの人が注文してくれたら、書店の人にも注目してもらえるかもしれません。なので、どうぞご注文をしていただけたら、と思います。是非、書店に圧力をかけてください(苦笑)。
学兄の佐分利さんから書評(?)をいただきました。感謝!
本人の同意のもと、ここに引用させていただきます。
奇妙な本だ。だが、侮れない。アニメーターにも通用する、実践の形をとった「修行」の「独学」で新しいプロダクトを手に入れるのか、それとも師匠ー弟子の関係で「修業」して味を受け継ぐのか、という問題から、「実践か、理論か」という対立議論を超えていこうとする本に仕上がっている。
最初のうちはラーメンとラーメン店主の話ばかりで、教育実践の話を期待していると「なんじゃこりゃ」と思ってしまうが、いつの間にか実践と学びと理論の話になり、哲学まで使って「実践者の学び」「学びの実践学」へと急展開する。この本は、すべての実践家と理論家に読んで欲しいくらい、ユニークで中身のある本だ。アニメーターも、デザイナーも、その他すべての「手に職」をつけている学びの実践家にお薦めしたい。
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