たくさんの夢を
ガキの頃から見つづけてた
ずっと胸にここにあるもの
信念は揺らぐことない
(MY STREET)
中2の頃に出会い、憧れ続けてきた「TUSK」。
自分の人生において最も影響を受けた人。
そして、今日に至るまでずっとずっと聴き続けている歌い手さん。
再び、メジャーというフィールドに立つんです。
ガキの頃から憧れて続けてきた人が、今もこうして歌を歌い続けてくれていて、
そして、今、さらに飛翔しようとしている。
心の奥底から、「おめでとうございます!」ってTUSKに言いたい!!
(で、戸城さんに、「本当にありがとうございます」って言いたい…苦笑)
しかも、彼の再メジャーデビューの月に、僕も新刊を出すことになっている。
彼がいて、僕がいる。
THE SLUT BANKS
ROXY BABY
本日、遂にリリースとなりました。
めちゃめちゃはじけたパワフルなアルバムになっていました!
しかも、これまでのTHE SLUT BANKSとも一味違う、というか…
最高にゴキゲンなロックンロールが炸裂しています。
14曲入りなんだけど、とにかくバリエーションが豊富で、あらゆる角度から攻めてきます。
このブログでもずっと言っていますが、
TUSKの歌詞・歌は、もっともっと評価されるべきだと思います。
時代的にも、社会的にも、ますます混迷していて、彼の歌が潜在的に求められているような…。
また、戸城さんが作る「極上ロックンロール」も、もっと巷で注目されるべき、というか…。
音楽業界云々じゃなくて、企業とかメディアとかマスコミとか新聞社とか…。
世界的にも極めて稀な「極上バンド」なんですから。
技術があって、思想があって、味があって、パワー・勢いがあって、個性まみれで、愛がある。
どれも欠けてないんです。
そして、今や、貫禄があって、余裕があって、遊びまくっている。
世の中がもっと彼らにスポットライトを当ててほしい、と切に願っています。
【全曲解説】
01. I WAIT
しょっぱなからスラバン節炸裂。新ギターのACE DRIVERの69rollなギターが炸裂します。「新しいスラバン」を感じさせつつ、曲はスラバン王道の「聴かせるロックンロール」になっています。これまでのスラバンとしては、意外と王道的な一曲目かな? 途中のギターアルペジオのリフが聴きどころかな? 「すぐに逃げろ 逃げろ お前なんか 俺はこうしてここにいて 待ちかまえている」というサビの歌詞がとても印象的。スラバンのブログで、大震災に直面している九州のファンたちに「こいつを聴け!」と呼びかけていることの意味が分かった気がする。どうにもならないときほど、音楽のチカラが爆発する瞬間はない。
02. ROCK BABY
そして、既にライブハウス等で売られている三曲入りアルバムの看板曲である「ROCK BABY」へ。当初は、このROCK BABYがアルバムタイトルだったんですよね。アルバム2曲目として聴くと、ばっちりハマっていますね。今のスラバンの勢いや魅力がぎゅっと詰まっています。考えれば、スラバンの楽曲には決まってこういうロックンロール曲がさりげなく入っているんですよね。でも、このROCK BABYはさりげなくはなくて、大手を振って、猛進している感じかな!? ただ、一カ所、「気がつけば 夜の渦 真夜中に 堕ちてゆけ」というころが不気味に存在していて、TUSKらしさが出てきます。戸城さんも「分かってて」、ここを入れたんだろうな、と。あと、タケトモさんのギターがキラリ光っています♪
03. あの娘行方不明
TUSKワールド炸裂の楽曲♪ どうしたらこういう歌詞が書けるんだろう?と思っちゃいます。スラバン風マイナーコードの激しくキャッチ―な曲なんだけど、サビがどこか80年代? 吉田拓郎? どこか「フォーク」を感じさせるメロディーにドキュンです。今回は、戸城さん的には、「70年代」をかなり意識しているっぽいので、そういう感じなのかな、と。サウンド的には、当時の欧米ロックンロールだと思いますが、歌メロは「純和風ポップス」であります。やはり戸城さん×TUSKというコンビは無敵なんですねー。凄いです。「忘れられない思い出と疵を残し 大嫌いだったあの唄をもう一度だけきかせて」のメロディーと言葉がホントぴったり合っていて、泣けます(;;)
04. ノイローゼ
続いて、ライブハウスで盛り上がるための、いつもの一曲へ(苦笑)。早いだけがスラバンの魅力じゃない。こういうダイナミックでゴージャスでエレガントでワイルドなロックンロールを奏でられるのも、スラバンの魅力なんですよね。若い子たちにこそ、こういうゴージャスなロックンロールは聴いてもらいたいですねー。歌詞は、まぁ、なんというか、よく分かりません…(苦笑) そこが狙いなのは、よく分かっています(爆)。聴きどころは、ACE DRIVERのギターソロかな? 弾きまくっています。なんせ、ACE DRIVERは、清春率いるSADSでギターを弾いていたギタリストですからね。味も腕もあるお方ですからね。スラバンに新たな風を持ち込んでくれています。
05. デコレーションBABY
で、今回のアルバムの「顔」とも言えるデコレーションBABYへ。最初聴いた時、「えー、なんで、これー!?」って思ったんだけど、アルバム全体を聴いて、納得しました。この曲は、今回のこのフルアルバムの「顔」になっているんだ、って。ダイナミックでゴージャスなロックンロール、まさにその核心を突きまくる弾けるロックンロール。この曲は、PVにもなっているので、よければ、まずは聴いてみてください。ただ、この一曲で、このアルバムは絶対に判断しないでほしいと思います。僕個人的の好みでいえば、このアルバムの楽曲の中では、7位くらい(苦笑)。真ん中くらいなんです。魅力的な曲がいっぱい詰まりまくっているので…
06. 雨に打たれたとでも思へ
この曲は、2009年にリリースされた「極SHOCK」というミニアルバムの最後に収録されていた極上のロックバラード曲ですね(「極SHOCK」についてはこちらを参照!)。思えば、この極SHOCKはスラバン復活後初の公式音源でしたね。まさか、再びスラバンのゾンビたちが地上に舞い降りてくるとは、想像さえできませんでした。で、この曲ですが、ファンの間でも人気が高く、またTUSKもお気に入り、という曲(ただ、戸城さんだけはあまりお気に召しておられなかったようで…汗)。僕も例にもれず、この曲、めちゃめちゃ大好きです。しかも、再録なので、生まれ変わっています。スラバンの再録曲は、どれも過去のクオリティーを超えてくるんです。特に今回は、ドラムもギターも変わっていて、それぞれの持ち味を発揮しているし、そもそも「音自体」の質がぐっと向上しています。また、今回は、V系ファン等にお馴染みのDIEさんがキーボードを弾いているので、また一味も二味も違うんですよね。TUSKの歌い方も微妙に違っていて、そこも面白いです。初めて聴く人も、「ああ、いい曲だなぁ」って思ってもらえると思います♪ 「磨きのかけられた行き詰まりなど 嗚々 雨に打たれたとでも思へ」…
07. GAIN AGAIN
05~06ときて、この曲へ、という流れが最高にカッコいいです。デコレーデョンBABYでゴキゲンなナンバーをかまして、「カッコいいじゃん」って思わせといて、さらにゴキゲンなナンバーをここにもってくるとは…。ちなみに、既に発表されたライブ会場限定CDには歌詞カードがなくて、サビで何を歌っているのか分かりませんでした。だから、僕は「なまらマシ愛よ~」って理解していました。「それならマシだ、愛よ」って感じかな、と。そしたら、「生々しい愛よ」って歌っていたんですね(苦笑)。あと、この曲のサビの最後で、音では「この俺の愛よ~」って歌っているのに、歌詞カードでは「この俺の愛」ってなっているんです。これは何かの意図がある!?
08. CLASH OVER ME
イメージ的には、シングル曲→バラード曲→シングル曲ときて、ライブで大暴れ曲へ、って感じかな? まさに「ライブで最大に盛り上がる曲かな」、と。一番、ニヤリとしたのは、サビ後の高速スカビートになる「降ったり止んだり 雨あられの中…」ってところかな。20年前のスラバンを彷彿とさせますね。きっと、昔からのファンは、ここでニヤニヤするんじゃないかな、と。あと、ギターの荒々しいリフが今のスラバンの勢いを表していますねー。
09. 煙の中で
ビックリしましたよ…。この曲のAメロ、ZI:KILL時代のTUSKの声になっているんだもん…。久々に聴いた感じ!? WeRockのインタビューによると、この曲だけ、かなり歌を録り直したそうです。きっとTUSKにとっても大切な曲なんだろうな、と。もっともっと、こういうTUSKの歌を聴かせてください!!って、戸城さんにお願いしたいですね。このアルバムの中でも、一番TUSKの歌と声がはっきりと分かって、味わえる曲になっていますね。しかも、バラード曲だと思ったら、意外とテンポも速くて、ノリノリなんです。歌詞も、とても意味深。「煙になったおまえ」って一体誰なんだろう!? しかも、「流す涙さえもない 手を振る相手もいない」ような「おまえ」らしいんです。誰なんだろう? TUSKらしい歌詞になっていますね。で、最後のストリングス×シンセがすっごい壮大です。あと、何気に何度もシャララーンって鳴るウィンドチャイムの音が綺麗です。凝ってるなぁー。。。
10. 裸の行列
これまた、新たなスラバンを感じさせる曲。まず、ACE DRIVERの綺麗なアコギ音が印象的です。それから、サビの16分のハイハットがとっても気持ちいいんです。こういう16分のハイハットの早いビートって、スラバンにはこれまでなかったような気がします。個人的に、本作で一番気に入ったかも!? 09~10が本作の最大の聴きどころかもしれませんね。しかし、歌詞の内容は全くよく分からん、、、(;´・ω・) そこがいいんだよなぁ。いきなり「まるはだかの集団が行列をつくりながらろれつのまわらぬ怒鳴声をあげても一体どうしたいんだろう 救いはあるのかい」って…。「まるはだかの集団」って誰ですか???、と。そんなおどろおどろしい歌詞なのに、曲はめっちゃ爽やかっていう、、、。でも、TUSKだから、爽やかになりきれないっていうか、、、。不思議。
11. 戦場のシンデレラ
これ、、、何気に「問題作」じゃないですか!?(;´・ω・) 歌詞を読んで、ドキッてきたもん。でも、スラバン復帰後には、こういうテーマの歌詞を時折書いていますよね。ただ、詩人であるTUSKゆえに、最大限に具体性を排除していますので、その真意はまったくつかめない、というか…。「戦場のシンデレラ」って誰のことを言っているんだろう? そう思って聴くと、この曲の深さを感じるんじゃないかな、と。いったい、どこの誰に向かって、「抜け出す勇気を持て」って言っているんだろう? 深い!!
12. キラーマン
アルバム終盤戦突入ですね。ここからが実はスラバンの本領発揮ゾーン。「え、まだ、ここまで飛ばすのか?」っていうのが、スラバン流の愛情。スラバンお得意のイケイケなロックナンバー。ACE DRIVERのロケンローなギターが冴えわたっています。もちろん僕的には弐代目の繊細なギターも大好きでしたが、ACE DRIVERは骨の髄までロケンローなんだなぁ、、と。なので、これまでのスラバンっぽい曲ですが、一味も二味も違っていました♪ なお、この曲の歌詞に、今回のアルバムのキャッチフレーズである「頭蓋骨フルスイング」って言葉がありました。
13. 夢中よ甦れ
この曲も、ライブ会場限定CDに収録されている曲ですね。っていうか、三曲、全部入ってるじゃないですか…(;´・ω・) しかも、全部再録なので、印象もずいぶんと異なります。音もよくなっていますしね。この曲は、とにかくロケンローなナンバーですね。高齢化したファンにとってもありがたい横ノリのナンバーかな、と。酒を呑みながら、スウィングしたいですね~。スラバンには、酒とスウィングかな、と。
14. MY STREET
僕、この曲を聴いて泣いてしまいました。無理…。この人がこういう歌を歌っちゃったら…。きっと僕と同じく、ずっとTUSKを愛し続けてきた人なら、大泣きしていることでしょう。上にも書いたけど、中2の頃にTUSKと出会い、もう26年くらい、TUSKの背中を見ながら、生きてきました。嫌なこともあったし、夢が崩れたこともあったし、挫折もいっぱいしたし、道が断たれたこともありました。でも、いつでもTUSKの歌に鼓舞されて、起き上がってきました。僕の人生に、TUSKの歌がいつもあったし、今もあるんです。CRAZE脱退後、一時期、音楽の世界から消えました。多分、(詳しくは分からないけど)すごく厳しい状況だったんだと推測します。で、噂で「新宿心音会」というのをやってるよ、という話を聴いて、2006年、新宿まで行きました(その時のレポはこちら)。「これまで僕を支えてくれたTUSKに、何かできることはないか?」って初めて考えました。一人でステージに立つ「板谷祐」に、「祐ー!」って叫びました。で、一人になった「板谷祐」を応援して、名古屋まで応援しにも行きました(詳しくはこちら)。その時に、人生で初めてTUSKとお話しました。そしたら、しゃべったこともないのに、「keiくん?」って言われたんです。もう、死ぬかと思うくらいに驚きました。多分、ブログで毎回ライブレポを書いていたので、誰かがそれをTUSKに教えたんじゃないかな、と。いずれにしても、TUSKから「keiくん?」って言われた時のことは一生忘れないし、それ以上の喜びなんてありませんでした。その数年後には、まさかまさかのTUSKと一緒にライブをさせてもらいました(その時のレポはこちら)。…そんなこんなで、この曲を聴いていたら、色んなことが思い出されて、涙が出てしまいました。気が付けば、ずっとTUSKの歌がそばにあって、ずっと歌い続けてくれていて…。もう、それだけで何とも言えない気持ちになります。
「言葉を超えて愛し合おうぜBaby」って、TUSKは言いました。僕は、この言葉を自分の学生たちに伝えています。一番大事なことだと思うから。昨日のゼミでも、「メモしろ!」って言って、この言葉を書かせました(苦笑)。僕の人生にとって、僕という人間にとって、TUSKは、「師匠以上の存在」なんです。なんていえばいいんだろう? 「師匠」でも「神」でもない。永遠のHERO…かな。
15(?) SONG FOR FREEDOM(販促用CD)
これも、スラバンの歴史において大事な曲ですね。復帰後初となる作品に収められた楽曲で、かつてのスラバンと復活後のスラバンをつなぐ「名曲」です。一発録とは思えないクオリティーで、驚かされました。でも、それ以上に、ニヤニヤが止まりませんでした。最高のロックンロールナンバーです♪
おまけ♪
2006年、再び僕らの前に姿を現した時のTUSK♪
もう10年前のことなのかー、、、と。しみじみ。
最後の最後に!
現在発売されている「WeROCK」に、スラバンのインタビューが掲載されています。
こちらも、読み応え抜群です!! お見逃しなく!!!
一つだけ、TUSKの言葉を引用させてもらいますね。
「俺らが10代の頃って、当然20周年とか30周年とか言ってたバンドはなかったし、バンドを10年もやろうなんて考えてなかったでしょ。だから、今の10代はバンドを長くやれるということに魅力を感じてくれるかもしれないよね。俺らも20年前に作った楽曲を今でも飽きずに、前回よりもよく歌おうと思ってやってるし、やりがいがあるなあとしみじみと思う」(p.75)。
これから始まる長い長いライブツアーも楽しみですね。
We are The Slut Banks!!!