男32歳kei、年甲斐もなくときめいてしまった。珠玉の一作。
LiRIさんに本作のリリース情報を教えてもらいました。ありがとうございます!
早速、渋谷のタワレコに行って、新作をゲット。michiさんの歌を最大限に生かしたユニットだけに、帰宅するまでワクワクしてしまった(苦笑) michi with Mach LiDARZは、前作で相当満足を得たので、今作がどうなるのか、ある意味ですごく楽しみだった。また、S.Q.Fの新作『FLASH』がマニアックすぎたので、今回の新作はとても期待大だった。michiさん、できたらもう少し分かりやすい曲を~♪と願いつつ。
聴いてみたら、今回も大満足だった。妖しさもあり、ノリもあり、パワーもあり、個性もあり、聴き応えは抜群だ。かつてのマスケラともS.Q.Fとも違うテイストで、すごいかっこいいのだ。歌がいい。やっぱりLIDAのサウンドメイキングのセンスなのだろうか。すごく聴きやすくて、メランコリックで、ポップ。是非かつてのマスケラファンには聴いてもらいたい作品に仕上がっている。ギターの音もmichiの声に合っている。今作は結構ノリがよくて、気持ちよい! ただ、タワレコの次のコメントはいただけない。
圧倒的な重厚感!鋼鉄のようなギターサウンドと妖艶な歌声が紡ぎだすドラマは現代のファンタジー。切り裂くような切なさと獣のような凶暴さが迫りくる、あまりにも危険な世界は、一度覗き見ればもう抜け出すことはできない。(引用元)
「あまりにも危険な世界」って、あなた・・・(汗) でも、「切なさ」と「凶暴さ」が迫ってくるのは分かるかな。うん、理解できる。
【全曲解説】
01 MACHINE
『iNTERFACE』の2007年版って感じかな?!かなりサイバーな感じがしてかっこいい。ただ、iNTERFACEよりも「ドライさ」と「ホットさ」が共存しているように感じる。バックのシンセはすっごく無機質なのに、michiの歌とLidaのギターはすごくアツアツ。それは歌詞にも表れている。「MACHINEみたいにもっと刺激を ロマンスよりももっと刺激を」・・・ また、ギターソロもなかなかだ。本作のLidaのギター音は、僕好みかも?!
02 DEAD CAN DANCE
この曲も白色と暖色が混ざった感じの曲。クールな電子音とホットなギターノイズがうまく噛み合っている。サビは王道のF-G-Am系。ただ、この曲のサビはちょっとインパクトが足りないかな。もう少し変化がほしいかも。
03 ローズマリー
本作で一番気に入った曲。1991年頃のV系前夜によくあったイントロのリフ。でも、今聴いても古びない感じがする。Aメロは抑えて歌っている。Bメロで徐々に勢いをつけていき、サビでスパーク。こういうシンプルかつダイナミックな曲は普遍的にいいものだ。歌詞は、「アダルトな情熱」って感じ。「大人」という冷静さ、そして、「叫び」という内的な衝動、今回の作品の方向性が見事に表現されている。打ち込みだと思うけど、ベースラインもなかなか気持ちよい。うねりがある。サビのメロディーはもう「素敵!」の一言。これ、どこかのイメージソングにならないかなぁ~ 最後の「夜に狂い咲く花」ってところでもうノックダウン。
04 INNOCENCE
これまた無機質な電子音でスタート。ちょっと「ソフトバレー」を思い出すような。だが、突如として唸るギターノイズ。それに合わせるかのように、淡々と歌う(発する)michiのボイス。妖しい。。。だが! サビで突如としてバーンと突き抜けていく。この辺のサウンドメーキングもさすが。サビのドラム(タンタカタカタカタンタカタカタカ)が異常に早いテンポで気持ちよい。この曲も、無感情な呟きと突き抜けるメロディーが見事に重なり合っている。最後にツービートドラムになるところは圧巻。この曲もかなり気に入った!
05 ナルシスの変貌
スネアドラム多用のV系王道のドラムで始まる。裏で鳴っている不協和音っぽいキーボードとガツガツとなるシンプルなギター音がたまらない。これは、後期マスケラっぽい感じかな。あるいはS.Q.Fっぽいっていうか。michiお得意の妖しい旋律は、聴く者をひきつける。ねちっとした曲だ。ねちっこくてねっとりしていて、そして過激で妖艶。こういう世界観は、V系信奉者としては是非知っておきたいものだ。
06 V
タイトルは意味不明(苦笑)。Vって。。。Vanityかな?!まさかVisual keiじゃないよな。。。 歌詞の内容を読むと、Vanish、Vanity、Vision、Varietyといった言葉が思い浮かぶが・・・ サウンド的には、もうこれ以上にないくらいのVisual系(汗)。かっこよすぎだ~~~ Aメロはもう僕の心を一瞬で捕らえた。サビはちょっと地味かな(ツービートにした方が疾走感が続いてよかったかな?と思うが。最後のサビはそういう意味でかなりカッコイイ。)。この曲はとにかく疾走感溢れるAメロを聴け!ってことで。ギターソロも疾走感があり、良好。
07 Remain
美しくて、神秘的なイントロ1。そして、マスケラ全盛期を彷彿とさせるメランコリックなギターメロディー。Aメロも、マスケラのあの曲を思い出させる切ない旋律。マスケラ大好きというLidaならではの作品と言えるだろう。ホント、彼はマスケラをよく理解していると思う。歌詞もLidaが書いているが、「まるで時を忘れた子供が 昼と夜をさまようように・・・」と、「子供」というワードを採用しているところも、彼なりのこだわりを感じる。マスケラ大ファンの僕としては、納得の一曲だった。これも超お気に入りになりそうだ。こういう雰囲気の曲をmichiの声で聴いちゃうと、胸がときめいてしまう。ホント、michiはいいボーカリスト。そして、Lidaはホントよくmichiの声を理解していると思った。(ただ、michiがS.Q.Fでやろうとしていることも分かるのだが・・)
08 WOLF
ウルフか。。。(苦笑)。 ライブを意識した曲かな。ハードでのれそうな一曲。こういう曲もないと、、、ね。本作の体育会系ロックってことで。。。ちょっとLUNA SEA入っている?!
09 Venus
これは、またこれまでとは違う趣の曲。シンセをうまく多用したメランコリックな曲。歌詞はmichiなんだけど、マスケラ時代を彷彿とさせる素敵な言葉がちりばめられている。これもまたたまんないなあ~ 前回の作品では堪能できないmichi with Mach LiDARZの耽美を堪能したい。サビなんて、久々に胸がきゅ~んとなってしまったよ、年甲斐もなく・・・
10 glow
これは・・・ 全然違う・・・ バクチクみたい?! UP-BEAT?? 80年代ビートロックテイストたっぷりの爽やかな一曲。もう出てくるのは、感動の溜息のみ。michiには「トキメキ」がよく似合う。「さみしくても 儚くても ゆるがないように トキメキ探そう 傷ついて倒れてもいい 夢はどこへも逃げない」、いい言葉だ。シンプルなんだけど、michiが言うとどういうわけか説得力があるんだな。
【総評】