今日、今から、とある高校に行って、「保育」の話をしてきます。
高校生に通じるかどうかは分かりませんが、僕なりに頑張って考えました。
分かりやすく、でも、内容のあるものに、というハードルを自分に課して。。。
分かりやすく本質を話すのはとても難しいです。。。汗
●みなさんは、「保育」に関心をもっている高校生ですね。どのようなことに関心がありますか?
●保育と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
(発問というよりは、導入)
●保育の世界の主人公は、(主に就学前の)子どもと保育者です。それ以外にも、さまざまな人が関わっていますが、メインは子どもと保育者です。
●子どもと保育者のあいだで、いったいどんなことをするのでしょうか?
●学校の先生とのあいだでは、「学ぶこと」が目的となります。高校生のみなさんも、先生と生徒のあいだで、いろいろな学びが起こっていることでしょう。
●けれど、保育の場合、すこし違います。もちろん何かを学ぶことも保育のなかで行われていますが、それが本来の目的ではありません。
●では、保育の目的とは何でしょうか?
(考える時間)
●一つ、言えることは、「育てること」でしょう。保育は、その名の通り、子どもを育てることを言います。子育てですね。
●みなさんは、何かを育てたことはありますか?
植物、動物、ペット、あるいは弟? あるいは彼氏?(苦笑)
●何かを育てる上で、大切なことはなんでしょうか?
●水を与えること、えさを与えること、身を守ってあげること、危険な状態にしないこと、排せつ物の処理など。声をかけることも育てる上では大切ですね。
●その中でも、一番大切なのは、「殺さないこと」、「死なせないこと」、ですよね。
●途中でやめてしまえば、植物でも動物でも人間でも、枯れ果てて、死んでしまいます。
●死なせないこと、これが、子育て、保育の一つのキーワードになると思います。(親に捨てられる子ども、親に殺される子ども、親から暴力を受ける子どももこの世界にはたくさんいます。赤ちゃんポストもまた、保育にかかわる一つの取り組みです。これが僕の専門です)
●これを別の言い方で言えば、「一人前に育て上げること」、と言えるでしょう。
●では、人間として一人前になる、とはどういうことでしょうか?
●この問いは、「大人になる」ということとつながります。
●みなさんは、もうすぐ「大人」になりますね。
●大人って何でしょう? どういうふうになったら、大人と呼ばれるようになるのでしょうか?
●保育のゴールは、「子どもが大人になるとき」、です。
●保育者は、保育園や幼稚園の保育者だけではありません。
●保育者は、障害をもった子ども、日常生活をうまく生きられない子ども、親を事故や病気や災害で亡くした子ども、虐待を受けた子どもなど、さまざまな事情を抱えた子どもたちの暮らす施設でも活躍しています。
●すべての子どもが、きちんと大人になる、そして、社会の一員として生きていけるように子どもを支え続けること、それが、保育の世界で目指していることだと思います。『児童憲章』を一度読んでおくとよいかもしれません。(スマホでチェック!)
●人間はみな、多くの人に支えられて、ゆっくりゆっくりと成長していきます。長い長い戦いです。赤ちゃんや幼児は、親や保育士が少し目を離しただけで、死んでしまう可能性もあります。だから、保育の仕事は、根気のいる仕事です。気長に、辛抱強く待つ仕事です。すぐに答えを出すことのできない仕事です。根気、寛容さ、辛抱強さ、忍耐力、そういうものが強く求められます。
●人間の命を育てること。それは、人間にとって最も大切な仕事です。
●そして、この世界に入るためにも、まずはみなさん自身が、たっぷりと育ってほしいと思います。いろいろな人と出会い、いろいろな文化に触れて、そして、存分に学んでほしいと思います。子どもは、親や保育者の背中を見て育ちます。是非、「よい背中」を子どもたちに見せてほしいと思います。
●頑張ってください。
こんなんで、通じるのかなぁ、、、汗
決戦は、今日の午後。。。
さあ、どうなることか。。。
その前に、勤務校での講義が一つ。。。汗