就職活動について真面目に語ってみます。
(ちょっと必要に応じて…)
就活をしている人の参考?になれば嬉しいです。
Dr.kei的就職活動論です💖
まず、学生の就職を考える際に、「長い職業人生における最初のスタートラインでしかない」ということを自覚しておきたい。最初の就職であるので、それが自分の天職になるとは限らない。今の時代、二十代の十年間は、その「天職探し」の時期と言えるだろう。
「厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況調査によると、2018年3月に学校を卒業し、3年以内に仕事を辞めた人の割合(3年以内離職率)は、大学卒が前年比1.6ポイント減の31.2%、短大などの卒業者が同1.6ポイント減の41.4%、高校卒が2.6ポイント減の36.9%、中学卒が4.8ポイント減の55.0%となり、いずれも減少傾向となった」(引用元はこちら)
このように、大卒者の三人弱に一人、短大(専門?)卒の人の二,四人に一人、高卒の三人強に一人が、三年以内に離職している。ここで「減少傾向」とあるが、この数年のデータを見ると、実はさほど大きな変化はない。
「離職率の高い上位5産業は、大学卒が宿泊・飲食サービス業(51.5%)、生活関連サービス業・娯楽業(46.5%)、教育・学習支援業(45.6%)、医療・福祉(38.6%)、小売業(37.4%)の順。高校卒は宿泊・飲食サービス業(61.1%)、生活関連サービス業・娯楽業(56.9%)、教育・学習支援業(50.1%)、小売業(47.8%)、医療・福祉(46.2%)の順となった」(同上)
教育(ビジネス)や医療や福祉、接客業、サービス業の離職が目立つ。対人援助職は、「バーンアウト症候群」に陥るケースが多く、人間関係疲れで辞めることは前々から指摘されている。では、離職率の低い業界はどんな業界か。その代表格は「インフラ系」と言われている。
「「電気・ガス・熱供給・水道業」は3年後の離職率がおよそ1割とかなり低い水準です。次いで「鉱業、採石業、砂利採取業」「製造業」も離職率は2割を切っており、非常に低くなっています。これらの業界に共通しているのは、独占企業が存在しており、機械化・自動化も進んでいることです。同時に労働組合の力も強いため、24時間運転の工場や設備の場合でも、完全シフト制で労働条件が守られています。さらに転勤なども少ない業界のため、人材が固定しやすいことも挙げられます」(引用元はこちら)
いずれにしても、三人に一人は、最初の就職をしてから三年以内に辞めているということが分かる(だいたい1年目、2年目、3年目で各10%ほど)。
あなたのしたい仕事が、あなたの天職かどうかは、分からない。あなたが働きたいと思う職場が、あなたに合っている職場かどうかも分からない。あなたがしたくないと思う仕事が、あなたの天職である可能性は破棄できないし、あなたが働きたくないと思った職場が、あなたに合ってない職場であるとも限らない。
いくら(自分の頭の中で)考えても、おそらく答えは出てこないだろう。なぜなら、あなたの天職が何かは、あなたにも、他人にも、誰にも分からないからだ。
…
では、どう就職活動を考えたらよいのか。
まず、自分の中でいくつかの条件を付けることをしてほしい。例えば、「子どもに関わる」、「ドイツ関連」、「おもちゃ」とか、「小学生」、「文具」、「製造業」とか、「アメリカ」、「人形」、「エンターテイメント」とかと、三つ~四つくらいキーワードを自分の条件にしよう。かつての僕は、「海外に行ける」、「休みが多い」、「通勤時間が短い」、「子ども・若者に関わる仕事」etc.が職業選択の最重要キーワードだったかな…
モノを選ぶように、会社を選ぶのではなく、自分が一番重視する条件に合う会社を選んでほしい。
あなたが考えた条件に合う企業や会社であれば、きっとどんな企業や会社であっても、そこで働くことは、嫌ではないはずだ。「働くのが嫌でないところ(職種)」であれば、とりあえず働いてみなければ、その職場があなたに合うところかどうかは分からない。自分が働きたくないところであれば、とりあえずはOK!と考えたい。(*結婚相手選びも、「好きな人」じゃなくて、「嫌いにならない人」の方がはるかによい!と昔から訴えています(苦笑))
それから、もしすでに「働いてみたい会社」があるならば、その会社の採用試験を受ける前に、幾つか(ダメ元でもいいから)その会社よりも採用条件の厳しい会社(あるいは同等の会社)をいくつか受けておくとよいだろう。採用試験も何度か行えば、慣れてくる。一番よい状態で第一希望の会社の採用試験を受けるためにも、まずは「練習」をしておくことがよいと思う。それに、もし第一希望の会社よりも良い会社であって、何かの間違いで採用されたなら、その時点で(贅沢に)悩めばよい。
あまり細かい条件とかは見なくてもよいのでは、と個人的には思う。なぜなら、働いてみなければ、その会社の内情(実情)は分からないからだ。明らかにおかしい企業は別として、求人情報や募集内容だけでは、その会社の内情はまず分からない。(googleやtwitterでその会社名を検索して、その内情を推測することはできるけれど、それとて本当に正しい情報なのかどうかは分からないだろう)
エントリーシートや履歴書は、あまり気取らずに、ありのままのことを書いてほしいと思う。嘘を書くと、実際に面接等で突っ込まれた時に答えられない。本当のことを書けば、どう突っ込まれても、嘘を言うことはない。それから、できるだけ「面白さ」にこだわってほしい。あなたのエントリーシートや履歴書は、ロボットが読むわけではない。人間が読むのだ。その読み手が「面白いなぁ」と思ってもらえるよう、読み手を意識して書いてほしい。(嘘はダメだけど、盛るのはOK、と)
採用試験は、採用者と就職希望者との「かけひき」であり「お見合い」だ。あなたもあなたで、採用者(つまり会社)を見定めなければならない。あなたが「ありのままのあなたらしさ」を伝えて、そのあなたを「面白い」と思ってくれたなら、きっとその職場はあなたにとって合う職場であるだろうし、逆に「なんだ、こいつは…」と思われて、不採用になったとしたら、「縁がなかった」、それだけのことなのだ。
そもそも、エントリーシートの書き方や履歴書の書き方のマニュアルを当てにする人間を、企業が欲しいと思うだろうか。無論、書いた文書の「校正」は誰かに頼ってもいいだろう(誤字脱字のチェックや細かい表現のチェックなど)。だが、ただでも厳しい状況下の日本の企業が、マニュアルにすがる若者を欲しいと思うだろうか。いや、マニュアルどおりに動く人材を求めている企業に勤めたいだろうか(言われたことを言われた通りにするだけでよい、という人は、逆にマニュアル通りにエントリーシートや履歴書を書けばよい)。
あとは、…野となれ山となれ(apres moi le deluge)、だ。
…
とりあえず、そこで働くことが嫌でない会社であれば、色々と(堂々と)受けてほしい。会社との出会いもまた、一つのあなたの人生における「偶然の出逢い」だ。たまたま色々な条件が重なって採用される場合もあれば、たまたま不運が重なって不採用になる場合もある。不採用の原因を探すこと自体、悪いことではないが、ほどほどにしておこう。なぜなら、不採用の原因など、あなたには知る由もないのだから(フラれた原因を探したところで、次の恋愛がうまくいくとは全く限らないのと同じこと!)。
就職先が見つからないとあなたが困るのと同じように、就職内定者が出てこないと会社も困るのである。会社とあなたは「同等」なのである。働き口がないとあなたは食べていけないが、同時に働き手がいなければ、会社も存続できないのだから。
それに、勢いと人気のある企業であっても、昔からそうだったわけじゃない。どれだけ大きな企業であっても、最初は誰かが何かを夢見て一人か数人で始めたプロジェクトに過ぎない。勢いと人気のある企業(且つ給与の高い企業)だと、確かに採用を勝ち取るのは難しいかもしれない。しかし、その勢いと人気も「永遠」ではないし、「普遍」でもない。盛者必衰である。「頭の(ズル)賢い人間」は、そういう企業にうまく入って、いい思いをするかもしれないが、それが「幸せ」かどうかは、分からない。
それよりも、あなたにとって働くことが嫌にならない職場で働く方がよっぽど幸せではないだろうか。何の仕事があなたに最も合っているかなんて、誰にも分からない。三人に一人は三年以内で辞めている。それが悪いことだとは思わない。「職業選択の自由」が保障されている日本(や他の先進国)では、誰もが、「自分の天職は何だろう」と悩みながら、実は「職業選択の自由」の権利を行使しているのである。職業が選べるということ自体、実はとてもとてもありがたいことなのだ。
以上のことを踏まえて、とりあえず「新しい経験」として、思い切り、できれば楽しく、そして自由に、ありのままの自分をいくつかの会社にぶつけてみてほしい。どの会社のどの人に、あなたが響くかは分からないが、絶対にどこかの誰かが、あなたのことを「いいじゃん♡」って思ってくれるはずだから。誰からも愛される人はいないように、誰にも愛されない人も実はいないのだ。
採用されることはあまり考えないで、この就職活動を通して、あなた自身が成長することをいっぱい考えよう。長い人生だ。採用されるかどうかではなくて、あなたがよりよい人間になれるかどうかの方が、あなたの人生にとってははるかに重要なんだ。
当たって砕けて、星になれ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
Viel Erfolg!(good luck!)
PS
これは単なる僕の一意見です。異論反論等があったら、是非是非コメントでご意見をください!m(__)m