2012年は、我孫子カレーラーメンの探究の年になりそうです。我孫子には、驚くべき数のカレーラーメンがあるのです。いわゆる「ご当地ラーメン」としては認知されていませんが、本当にびっくりするくらいに「カレーラーメン」があるのです。我孫子のみならず、千葉県の北部には、独自の「カレーラーメン文化」があり、そこに光を当てようと、悪麺友らんちばさんと動き回ってきました。まだまだ、カレーラーメンを提供するお店はたくさんあります。
今回は、我孫子駅から少し離れた場所にある「三平」に向かいました。
もうね、お店の前に立った瞬間から、「キターーーーーーーーーーー」って感じでしたよ。
白い暖簾に赤い「中華そば」の文字。もう、この時点で、マニアな人ならウキウキ間違いなしでしょ?! しかも、この暖簾、「夏仕様」なんですって。冬は赤い暖簾に白い文字のものになるんですって。素敵。
しかも、このお店、なんと女性スタッフのみ。店主さんも女性。女性オンリーのお店。現在の店主さんは二代目で、初代のご夫婦の娘さんにあたる方らしいです。創業は不明。現在の場所に移って、30年が経つそうです。もう、相当の老舗店だということが分かります。(僕、いつから老舗マニアになったんだ?!…) 30年と聞いて、驚かなくなっている自分が怖いですね。
さて、メニュー。店内のメニューの看板がとんでもなく「レトロ」でたまりません。
色々とあります。が、その中に、ありました。「カレー中華」。これですよ。我孫子のラーメン店には、カレーラーメンが存在する、ということをまたまた示す根拠を得ましたよ。もう、何杯目になるんでしょうかね。いったい、我孫子にはどれだけのカレーラーメンが存在することか…(汗)
あまりにも素敵だったので、カレー中華と、ラーメンを注文しました。
こちらのカレーラーメンは、こちらのオリジナルのスープに、カレーをのっけた「ぶっかけカレーラーメン」になっていました。これまで食べてきた我孫子カレーラーメンとは一味違ったカレーラーメンになっていて、驚きました☆
スープカレーラーメン?と思ったのですが、洋風っぽさはなく、バリバリ中華屋さんのラーメンに日式カレーが合わさった感じのラーメンでした。最初は、さらさらっとしていて、ラーメンとして食べることができます。徐々に、カレーが合わさっていって、カレーラーメンらしい味わいに変容していきます。これが面白いですね。
カレーラーメンとしては、これまでのカレーラーメンの中で、最もカレーっぽくないカレーラーメンでした。
こちらのラーメンは、僕の中ではストライクでしたねー。オイリーでジャンクな昔ながらの中華そばでした。この味、僕は好きだなぁー。ジャンクです。それに昔ながらにしてファットです。そこがポイント。あっさりに見せておいて、かなりワイルドなラーメンなのです。鶏の旨み、あるいは鶏皮の旨みが存分に出ているように感じました。お酒に合いそうですね。
どの地域にもある、昔ながらの名店、昔ながらの人気店の味わいでした。こういう渋いお店がたくさんあるのが、我孫子のラーメンなのかもしれません。なんか、「カレーラーメン」でくくるのが畏れ多くなってきました。…
これまで色んなお店を見てきましたが、ここにきて、我孫子のラーメン界の奥の深さ、歴史性、ラーメンのクオリティーの高さにようやく気付きました。我孫子は、ラーメン王国じゃないですか。。。(汗)
いわゆるマスコミ受けするようなお店はあまりありませんが、全国に誇れるようなお店が確かにありました。それだけでも、大きな収穫でしたね。千葉と言えば、竹岡、勝浦、アリランといった強烈なご当地ラーメン(あるいは地ラーメン)があります。また、総武線や常磐線沿いにはラーメン激戦区がずらりと並んでいます。その中で、ずっと注目されなかったのが、我孫子だと思います。が、我孫子は名店や個性的なお店や実力店や老舗店がたくさんあるのです。常磐線沿いでいえば、松戸や柏よりもかなり面白いお店があると僕は思いますね。
偉そうに言いますと、ラーメンフリークのレベルが試されるかな、と。松戸や柏は、メディア的に強い地域であり、そのメディアにぶらさがっている人たちはこの地域を「ラーメン激戦区」と名付けるでしょう。ですが、本当の意味でのフリークならば、松戸、柏を飛び越えて、我孫子に気持ちが向かうでしょう。そんな感じがします。反マス・メディア(ないしは反・有名サイト)の立場の人間として、そしてミドルメディアの担い手として、我孫子のラーメンを強く推したいですね。