Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

◆inverted eclipse◆Sclaim◆ 超エリート型ヴィジュアル系バンド!?

今まで、本当に色んなバンドの音に触れてきたけど、、、

ここまで、「超エリート的なヴィジュアル系バンド」は見たことがない…かも!?

このバンドは、なんていうんだろう、、、

バンドの鏡? バンドのお手本? バンドの先生?

そんな貫禄というか、余裕というか、腕というか、

そういうのがぎゅっと詰まったバンドです。

何せ、YouTubeで色んなバンドのコピーをやって、公開しているくらいですからね。

ね。

しっかりしてるでしょ!?

バンドとしても、色々とupしています。

まさか、ラルクのBlurry eyesをカバーしてくるとは、、、

このカバーを聴いて、このバンドに興味を持ちました。

そして、、、

hideちゃんの「Rocket Dive」!!

で。

どんなメンバーかというと、、、

こんな感じの方々です。

年齢的に、、、どうなんだろう!?

オフィシャルホームページを見ると、結構若そうなんですけど、、、

でも、結成は2000年ってことで、キャリア的には相当長いですね。

2000年というと、メリーとかカリガリとかムックとかが台頭する頃。

その時期から活動しているバンドというのだから、もう「ベテラン」の域!?

そんなSclaimの新作を聴きました。

***

01. Uncharted territory (Instrumental)
02. Eclipse in the transmigration (新曲)
03. Night flutter (New Mix)
04. Genesis (新曲)
05. Granded mastermind (New Mix)
06. Maze of hidden (新曲&Album Mix)
07. Orpheus (初収録曲)
08. Gemini (New Recording&Album Mix)
09. elan vital (New Recording Ver.)
10. Tearscape (New Mix)
11. Inverted cross (新曲)
12. Tomorrow (New Mix)
13. Boundless (New Mix)

壮大なSEとなる01のUncharted territoryで始まり、プログレっぽくて、でもLUNA SEAっぽいカッコいいEclipse in the transmigrationに続きます。この曲、なかなか一筋縄ではいかない感じがして、面白いです。一曲の中に、色んな世界観が詰まっている、というか。基本的には、LUNA SEA好きにはたまらない一曲になっているかな、と。最後はストリングスで、どこかX JAPANっぽい終わり方。

03のNight flutterは、ベースからスタートする「ヴィジュアル系王道」のダーク感のあるヘヴィーな曲。サビはなんとなく、KISAKIの凛を思い浮かべたかな。ヘヴィーなんだけど、ボーカルのYUITOの甘い声が、全体的に音を柔らかくしてくれています。ギターソロはかなり必聴かも。どこか、GACKTっぽさもある? イントロ・アウトロのギターのゴリゴリ感がV系マニア的にたまらない。

04のGenesisのイントロが、どこか男闘呼組っぽくて(苦笑)。Aメロは、もう、LUNA SEA!って感じで、気に入りました。音の緩急の使い分けが素敵です。Aメロのギターのクリアトーンがなんか懐かしいです。途中、ピアノだけになるところが、どこまでも退廃的で素敵で、さらにSUGIZOワールドへと。このバンド、絶対、LUNA SEAリスペクトバンドだ…って。もしかしたら、LUNA SEAよりもLUNA SEAっぽいかも!? でも、ボーカルはRYUちゃんじゃないんだよなぁ、、、

05のGranded mastermindは、どこかダンサブルでゴージャスな曲。シングルカットはできない感じの曲だけど、そういう曲ができる、という意味でも、いいバンドだと思いますね。なんか、「実験的要素」が強い感じで、「アルバム」には必要なタイプの曲かな。ギターソロのギターの音がもうどこまでも気持ちよくて、、、

06のMaze of hiddenは、三連炸裂で、跳ねる感じのロック。これ、好きだなぁー。コード的にも、かなり変な展開をしているのに、ボーカルメロディーが凄いキャッチ―だから、その奇妙さを感じない。こういうところも、実力派バンドらしいアプローチかな、と。楽曲的には、「~~っぽい」っていうのがなくて、独特な旋律というか、独特のサウンドになっています。若干、ジャンヌダルクっぽい歌詞&メロディーで、YASUファンなら、「おお~」って思うんじゃないかな!?

07のOrpheusは、壮大な一曲。Aメロの淡々と鳴り響くベース音がすごい印象的。こういうベースもまた、ヴィジュアル系の王道だったような気がします。そして、柔らかいBメロのメロディーを経て、キャッチ―で切なくて叙事詩的なサビへ、と。僕的には、この曲は、Aメロのベースライン(ベースの音)が最大の聴きどころかな、と。ただ、歌詞的には、ちょっと語彙が少ないかな、と。

08のGeminiは、ライブハウスとかで盛り上がりそうなイケイケな曲。V系のアルバム理論だと、7曲目にもってきてほしかった(苦笑)。でも、08でもいっか。勢いがあって、キャッチ―で、でも演奏はなかなかにマニアックで、彼ららしい曲(?)になっているように思いました。それにしても、演奏巧いです。そして、音がとてもとても良いです。。。凄いわ。。。 この曲も、LUNA SEAファンに聴いてもらいたいですねー。こういう曲だよねーって。。。

09のelan vitalは、美しいクリーントーンのギターで始まる「ヴィジュアル系バンドらしい曲」。これもまた、LUNA SEAっぽさがありますねー。でいながら、他のヴィジュアル系バンドの面影もちらりほらり、と。アルバムの中でも、最もキャッチ―な一曲になっているかな。どこかラファエルっぽさもあったりなかったり、、、 あと、ドラムのタムの音がすごい良くて、気持ちよかった。

10のTearscapeは、アコギ&ボーカルメインのしっとりとしたバラード曲。

11のInverted crossは、どこかアニメの主題歌みたいな感じ!?

12のTomorrowは、四つ打ちビートのキャッチ―な楽曲。終盤戦にぴったりのデラックスな一曲かな!? 11同様、アニメの主題歌っぽい曲かな!? サビはめちゃめちゃポップでキャッチ―。

13のBoundlessは、「あの時代」のアルバムラストソング」っぽい感じですね。でも、「あの頃」のラストソングに比べると、若干、「ラスト感」が足りないかなぁ、、、(;´・ω・)

***

全体的に、まず言えるのは、演奏も歌も抜群に安定している、ということかな。とにかく一曲一曲のクオリティーは半端ない。きっとメンバーみんな、機材とかにもうるさいんだろうな、と。歌も、めちゃめちゃ安定しています。

ただ、その一方で、(やや辛口で言うと)歌詞がとてもつまらない。語彙もあまり多くない。曲的にも、キャッチ―なのが多いせいもあるけれど、それぞれの曲のカラーが、一つ一つの歌の歌詞から感じられない。だから、どれも同じような曲に感じてしまう。

よくも悪くも、「超エリートなバンド」という印象が最後まで残りました。よく言えば、「めちゃめちゃ巧い」。でも、悪く言えば、「毒も華もない」。そういう印象を受けました。真面目なバンドであることは悪いことではないとは思いますが、音楽って、文化であり、エンタメでもあり、リスナーは、意外性やストーリー性や斬新さや中毒性を求めています。特にバンギャたちは、演奏力では醸し出されないようなものを求めています。その部分を、どう補っていくか。そこが、このバンドの「課題」のような気がしました。

とてつもなくいいバンドだと思うんですけどね、、、

だからこそ、もっと「言葉」や「思想」の部分で、自らを太らせてほしいなぁって思いました。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Visual-Kei/J-ROCK」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事