不定期連載?
【V-CLASSIC】篇。
今回は、「しいもんきい」のファーストミニアルバム「ちょうちんふかし」です♪
若いV系バンドマンは、知らないと思うけれど、このバンド、凄かったんですから。
しいもんきいは、COLOR、かまいたち、DECAMERON、ビリスラ等の流れを汲むFREE-WILL系。
当時のボーカルLUCYのヴィジュアルを見れば、一目瞭然ですね。
ね。
どなたかにそっくりでしょ!?(苦笑)
Dir en greyのファンなら、この髪型で、どういうことか分かってほしいところです。
こういう時代もあったんです。。。
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で、「ちょうちんふかし」。
今みたいに、「不寛容」「総クレーム社会」だと、リリースするのも難しいタイトルかも!?
今の40代の元ヤンキーなら、みんな、経験があるのでは!?(苦笑)
「ラリる」とか「アンパン」とか、よく使ってたんじゃないかな!?
(実際、やってなくても、マッチョぶって、みんな「やってる」ってカッコつけてました)
このアルバムがリリースされたのは、1991年頃。
X JAPANが爆発的に売れてる頃で、COLORが活動再開した頃。
「ヴィジュアル系」なんて言葉もなくて、まだまだはちゃめちゃだった頃。
これまでのFree-will系バンドの影響もありながらも、
どのバンドよりも、等身大で、シンプルで、ストレートで、プチヤンキーっぽくて、、、
その辺にいる「ヤンキーの日常」みたいな(苦笑)
僕は、ホント、しいもんきいが大好きで、ライブもかなり行ってましたね。
とにかく楽しかった。
なんといっても、どのバンドよりも、めちゃめちゃキャッチ―でポップだったんです。
で、LUCYの声、歌がホント大好きでした。
「うまい」とか「ヘタ」とか、そういう次元じゃ語れないLUCYの歌。
特にこの「ちょうちんふかし」は、音質的には、めちゃめちゃ微妙。
でも、そこが「味」だったりもして、、、
今の「加工しまくり」の「デジタル音源」とは全然違う音世界があります。
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このアルバムの歌詞も、ストレートで、ぶっ飛んでて気持ちいいです。
「可愛子ぶるな MORALを吐き出せ Oh No お前に見せたいぜ」
「『ガリベン」眼鏡が太い 『クソポリ』知りません 『制服』着たくもないぜ」(OH,NO)
「10時に起きて制服着替えて バイクに乗って学校に行け
俺の席の隣にあいつが居て 俺の事を軽蔑した目で見る
やりたい事をやればいいのに 俺がそんなに嫌いかい
授業が終わりいつもの所でちょうちんふかし ラリパーラリパークルクルパー
見返したい奴らはやっぱ居るけど そんな奴のことは気にしねえんだ
やりたい事をやればいいのに 好きな事はとことんやれ」(ちょうちんふかし)
「アが切れたら呆れた パンがふたつでパンツ
タが4つで楽しい みんなしいもんきい
…カエル鳴いたら帰ろう タカから生まれたトンビ
坊や良い子だ金出しな みんな死異紋危異」(I've never)
なんか、今の時代にはない「自由さ」があります。
まぁ、時代的にも、バブルが崩壊した頃で、まだそういう余韻もあったからかもしれませんが…
でも、「やりたい事をやればいいのに」っていうのは、今の僕の「思想」でもあります。
昔を美化する気はないけど、「やりたいことをやろうぜ」っていう思想は残したいなって思います。
大人になれば、やりたいことをやる時間は全然なくなるし、
さらに年をとれば、やりたいことをやる気持ちや体力がありません(苦笑)
若い時は、時間もパワーも好奇心もあります。
どんどん爆発させてほしいよなぁ、、、と。
このアルバムを聴いて、改めて、そんなことを思いました。
***
「ヴィジュアル系」の歴史ももう四半世紀が経ちました。
この数年、元気がありませんが、そういう時こそ、「古典」に立ち戻るのもいいかな、と。
特に若いバンドマンは、このアルバムから得るものって実は多くあるのでは、と思いました。
しいもんきいだって、当時のインディーズシーンで相当話題になりました。
「次世代のヴィジュアル系」を創る上での一つのきっかけになったら、と。
YouTubeにもありました。
「ちょうちんふかし」♪
今でも、この曲は僕のソウルソングですね。
ってことで。。。