素晴らしき坦々麺の名店と出会いました。ここはおススメです!
この界隈で、とても気になっていたのが、先の「ラーメン津軽」と「あおもり軒」でした。なぜこの界隈に青森にちなんだラーメン店があるのか? そして、どちらも夜営業のみ。
あおもり軒は旭駅が最寄駅。国道126号線沿いにあります。
http://ramendb.supleks.jp/s/28164.html
http://rp.gnavi.co.jp/5495913/
http://ramen.walkerplus.com/shops/detail/m12033851/
http://ramen.foodjp.net/local.php?tel=0479-62-2957&address=
ブログ等の記事はなさそう。主なサイトでも住所情報のみ。坦々麺の話はほとんど出ていません!
さて。
お店の外観は、なんとも言えない「味のある店舗」です。もともとは定食屋さんだったところみたいです。
店頭には、「名物、タンタン麺」、とあります。あおもり軒で、坦々麺?!
店内は、まさに昭和の食堂という感じです。テーブル席とお座敷席があり、カウンターはありません。地元の人に愛される町の食堂という感じですかね。見た感じは…
こちらのお店は創業7年と、比較的若いお店です。店主さんもお若いですね。本棚には、『ラーメン発見伝』が全巻コンプリートされていました。この時点で、期待度はMAXです。
店主さんは、青森県の弘前出身の方で、高校まで弘前におられたようです。好きなラーメン店等は聞けませんでしたが、かなりのラーメン好きの方だと思われます。(ここ、凄い大事なんだよな~、としみじみ) こちらのお店は7年前に創業したらしいですが、それ以前は中華料理店で働いておられたそうです。
メニューは色々ありますね。
おススメは、何といっても、自家製芝麻醬(チーマージャン)を使った担々麺。それに、醤油ラーメンも注文しました。どちらも素晴らしい一杯でしたが、、、
なんといっても、担々麺がとんでもなく美味しかったので、こちらから。
あおもり軒の担々麺、見た瞬間から、なんかタダモノではないと思わせるものでした。らんちばさん曰く、「この担々麺にはオーラがある」、だそうです。そう、まさにそんな感じ。
ヴィジュアル的には、いわゆる普通の担々麺という感じで、勝タンとは違う中国風の一杯かな、と思うわけですが、これが違ったのです。
スープを飲んだ瞬間から、もう箸が止まりません。吸い込まれるような美味しさがあり、「やめられないとまらない~♪」という状態に陥ってしまいました。なんですか? この美味しさは、、、
あまりにも魅惑的な味なので、油断すると全部食べきってしまいそうなので、早めにらんちばさんの醤油ラーメンとチェンジしたくらいです。無意識から出た言葉ですが、らんちばさんに、「これは油断していると全部食べてしまいそうなので、お先にどうぞ」、と言ったそうです。僕もらんちばさんも美味しい一杯と出会うと、人格が豹変します(苦笑)。
じゃ、何がこんなに美味しくさせるんだ?ってことなんですが、ぶっちゃけ分かりません。ベースとなるのは、芝麻醬と基本となるスープなはずなんです。それに、炒めた野菜が大量に盛られ、その野菜炒めに使用したゴマ油?がガツンと効いていて、さらに、そこに不思議で奥深い味わいを感じるのです。
少し前に佐原の皐月で本格坦々麺を頂き、それにも感動したのですが、その皐月の坦々麺との決定的な違いも、このお店の担々麺を食べて見えてきました。こちらの担々麺は、中国料理の技法を生かしつつも、完璧に「ラーメン屋さんの坦々麺」になっているんですね。ラーメンを食べている気持ちになるんです。
もうね、まさに『ラーメン発見伝』をそのまま生きた気持ちがしましたよ。藤本君になった気持ちですもん。
らんちばさんと共通して思ったのは、これは、間違いなく千葉県内でもトップクラスの(ラーメン屋さんの)担々麺だ!、ということです。というか、もう既にオンリーワンでしょう。我が師匠、石神さんに是非食べていただきたいって強く思いました。だって、この地で、この場所で、こんなに若手の店主さんが、これほどの担々麺を作っているのですから。
…と、この担々麺についてはとめどなく書けてしまいそうなので、お次☆
らーめんは、あっさり煮干し風味の醤油ラーメンでした。一杯、580円なり!
こちらも、想像以上のラーメンでした。担々麺と比べると、少し地味かもしれませんが、「あおもり軒」の名にふさわしい煮干し風味の昔ながらの中華そばでした。
おそらくは、店主さんが小さい頃に弘前で食べたラーメンがモデルになっているのでしょう(憶測です、、、汗)。弘前市内にある小さなラーメン屋さんで食べられそうな一杯でした。
青森を愛するラーメンフリーク的には、もう少しダシに煮干しの風味がどっかりと入り込んでいるといいかなと思いました。魚粉がふりかけられていますが、ダシの方で、もっと煮干しの味を際立たせた方が(マニア的には)嬉しいです。ちょっと地味すぎるかなと思いました。
が、この地ですからね。そんなにマニアックなことをしても売れねーよ、という声が聞こえてきそうです。ですが、『あおもり軒』ですからね。もうここまできたら、思いっきり青森ラーメンを突きつめちゃいましょうよ、と言いたくなります。
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いやー、感動たっぷりのお店でありました。
千葉のラーメン好きの全ての人に食べてもらいたい「担々麺」と出会ってしまいました。こういう「出会い」があるから、ラーメンの食べ歩きはやめられないんです。本当に。
それから、これだけ素晴らしいお店なのに、このお店の担々麺情報が一つもない、というのもやはり気になります。創業7年ですからね。少しは話題になっていてもいいはずなのに…
やはり、「情報の偏り」があるんだなぁ、と痛感します。それは、僕らラーメンブロガーの責任でもあるかと思います。話題店や新店、マスコミ受けするお店の情報は、嫌というほどあるのに、そうでないお店の情報は、ネット界でも全然ないというのは、悲しいです。
ネットは、いわゆるマス・メディアとは違うメディア(=ミドル・メディア)として、期待されています。が、現状は、マス・メディアの後追いになっている部分が強くあります。また、マス・メディアより早かったとしても、マス・メディア的な視点でラーメンを語る人が多くいます。僕らは、マス・メディアではない。だから、マス・メディアよりも早く、ではなくて、マス・メディアとは違うお店を紹介したいところです。
あおもり軒、ホント、素敵なお店だと思います!!