近いうちに必ずもう一度行きたいお店、No.1のお店が、岩手県二戸にある『金次屋』。この金次屋は、なんといっても、創業大正11年。ラーメン史の中でも(ラーメンを始めたお店)一桁台に入り込む超老舗店だ。もともとはお蕎麦屋さんだったとのこと。ラーメン自体が広まったのは戦後になってのこと。それよりも何十年も前からやっていた、というのだから恐れ入る。
当時のレポ(「Dr.keiの研究室」)はこちら!
このラーメンを食べるべく、僕は二戸駅から金次屋まで歩いた。バスが全然なくて、歩く以外に道がなかったのだ。二戸駅は結構モダンな建物だったが、駅を離れればすぐにのどかな田園風景。天気がよかったので、のんびり散歩気分で歩けたのは幸いだった。鹿角街道を北に歩く。1,5kmくらい歩くと右手に、九戸城跡がある。ここの風景が素晴らしいとのことで寄ってみた。
この九戸城跡を超えて、さらに北上する。レトロな町並みが続く。人通りもとてもまばら。開いてなさそうなラーメン屋さんが数件あった。しばらく歩くと、大きな道に出た。二戸市役所前の通りだ。それをさらに直進する。汗びっしょりだったので、スポーツ用品店でシャツを買って着替えた。そしてしばらく行くと、『金次屋』はありました!小さな町のメイン通りで静かに営業していた。店内に入ると、数人のお客さんがいた。みんなラーメンを食べていた。メニューはこんな感じだった。
もちろん、『中華そば』450円を注文。ほどなくして、中華そばが運ばれてきました。
黄金色の上品でシンプルなスープ。そして、白くてコシの強そうな麺。チャーシューもなんだか哀愁漂う。ラーメンのレポは過去レポを読んでいただきたい。
ここの店主伊佐子さんにどうしてもお会いしたくて、店員さんに尋ねてみた。そうしたら、店の奥で麺を打っているらしく、わざわざ僕のために呼んでくれた。伊佐子さんは、手を真っ白にして、客席のところまで来てくれた。「あら、わざわざ来てくれたの? 歩いてきたの? うれしいわ。こんなおばあちゃんだけどね」、と話してくれた。僕が一緒に写真を撮ってください、と懇願すると、照れた笑いをうかべて、「そう?!じゃあ、手を洗ってこないとね」、と。そして、手を洗いに奥にまた戻っていった。しばらくして、手をキレイにした伊佐子さんが戻ってきた。そして、記念の写真を撮らせていただいた。すっかり嬉しくなった僕は、「ありがとうございます!」と言ったら、笑顔で、「私も嬉しいわ」とおっしゃってくれた。その後、ラーメンのお代を支払おうとしたら、伊佐子さん、「お代はいただけないわ。せっかく遠くから来ていただいたんだもの」、と。僕は、それは申し訳ない、と思い、なんとか代金を支払おうとする。が、頑として受け取ってくれない。しばらく、(日本人らしく)「いいですよ」、「いやいや」という攻防戦が繰り広げられる。「写真を送ってちょうだい。それをお代にするから!」・・・
結局、伊佐子さんの強い意志に僕が屈し、代金なしで店を出ることになってしまった。嬉しいやら申し訳ないやらで、複雑な心境だった。その上さらに、缶ジュースまで頂いてしまった。金次屋を出たあと、徒歩とバスで『金田一温泉』へと向かった。人の温かさに包まれながら・・・
また是非訪問したいラーメン屋さんだ。
金次屋
二戸市福岡字下中町19
0195-23-2244
10:30-21:00
年中無休(すごい!)
二戸駅から徒歩20~30分くらい
二戸駅からバス。「下中町」下車、すぐ。
⇒こちらも参照!
⇒岩手のラーメンのこと(金次屋も!)
⇒ラーメンの歴史の中で金次屋を見てみよう!
ブログでも紹介されています。
ラーメン・うどん・麺の食べ歩き
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