喜多方ラーメンツアー、ファイナル(7軒目)!
いつか喜多方に行ったら、絶対に行ってみたかったお店が、
会津坂下(ばんげ)の商店街の一角にある「食堂いしやま」だった。
冷やしラーメンというと、山形の栄屋だが、
それと同じくらいの歴史をもつのがこちらの冷やしラーメン。
冷やしラーメンマニアとしては、どうしても行っておきたかった。
会津坂下は、喜多方から15kmくらい離れたところにある。
喜多方から会津坂下へと広がる田園風景は美しい。
会津坂下は、ラーメン評論家の大崎裕史さんの故郷でもあり、
ラーメン愛好家のkeiとしては、一度訪れたい場所であった。
食堂いしやまは、会津坂下駅近くの商店街の一角にある。
見た目は、本当にどこにでもあるような普通の食堂っぽい感じ。
昭和の食堂の雰囲気がたっぷり感じられる。好きだなぁ。
店内は座敷とテーブル席がある。カウンター席はない。
メニューは丼ものやうどんや定食など色々。
まさに食堂そのもの、定番のラインナップ。
やはり冷やしラーメンがここの自慢の一杯みたいだ。
当然、この冷やしラーメンを注文☆
あと、丼セットがお徳だったので、カルビ丼セットで。
出てきたラーメンは、僕の好みのど真ん中の見た目だった。
澄んだスープに、たっぷりの細い平打ちに近い麺。
チャーシューとメンマと生玉ねぎ。
そして、氷。
余計なものが一切ないシンプルなラーメンだった。
ただ、普通のラーメンと違うのは、・・・
ラーメン一杯まるごと冷え冷えだ、
ということだ。
まさに冷たいラーメン、冷たい中華そば。
スープに雑味や臭味などは一切、一切合切ない。
ほんのりと風味のついた水を飲んでいる気分。
淡いダシのスープで流し込むソフトな麺料理、
といったところか。
このスープ、ただ飲んだだけだと薄い味に感じるかもしれない。
けれど、このスープ、丁寧に煮込んだ鶏スープを、
三日間まるごと冷やして、熟成させた本格スープなのだ。
余計な油分を一切取り除いた超ライトなスープなのだ。
この冷たい鶏スープを飲むためにここに来る意味があると思う。
千葉人としては、生玉ねぎがのってるラーメンだと嬉しくなる。
チャーシューは、ちょっと寂しいけど、いい味を出していた。
冷やしラーメン単体となると、やはりちょっと地味な印象を受ける。
だけど、そもそも「冷やしラーメン」というものがなかった時代に、
こういうラーメンを作ろうとした事実はやはりすごいことだと思う。
店主さんに聞いた話だが、、、。。。
若き大崎さんは、若い頃、この冷やしラーメンを食べて育った。
そんな大崎さんが都内に出て行った。
冷やしラーメンと共に育った大崎さんは、
都内にも当然冷やしラーメンがあるだろうと思っていた。
で、都内で「冷やし」のつくメニューを頼んだ。
当然「冷やしラーメン」が出てくると思っていたが、
出てきたのは、スープのない冷やし中華。
冷やしラーメンという文化が会津坂下に定着していたことを
思わせるエピソードだと思った。
喜多方のラーメンを食べるのも素敵なことだけど、
ちょっと足を延ばして、こういうお店で静かな一時を過ごすのも悪くない。
僕としては、この会津坂下という町がすごく好きになった。
もちろんここの冷やしラーメンも気に入った。
都内近郊の冷やしラーメンよりは派手さがないが、
逆にこういうラーメンこそ、こういう場所で食べたいものなのだ。
*こちらのブログの画像がとても綺麗です!