このラーメン桜、
まさに、ラーメン発見伝でした!
君津市戸崎2751-26
0439-35-3828
http://www.hotpepper.jp/strJ000240900/
(現在時点で、ネットではロクな情報がありません!)
結論から言えば、内房でも超トップクラスの実力店だ、と強く感じました。
はっきりいって、圧巻です。このラーメンは全ての日本人におススメしたいかも?!
やや大げさですが、それくらい完成度の高い、バランスの取れた極上中華そばだったんです。
もう、書きたいことがたくさんあるんですが、、、
突っ込みどころ、書きどころ満載なんです。
ここの店主さん、おばちゃんなんですが、この方が一人で切り盛りしています。
しかも、ここでは詳しく書けませんが、人生ドラマがあったんです。
この店主さん、もともとはパートナーと別の場所でお店をやっていたそうです。
しかも、ずっと長い間。料理人の妻ということで、家族とお店を支えてきたのでしょう。
ところが、8~9年前に、この店主さん、自分でこの場所にお店を作ったのです。
その背景は色々ですが、年配の女性が一人、この地でラーメン店を開いたのです。
店主さん曰く、「わたしも生きていかなければならないからね」、と。
言葉になかなかできないですけど、ここ、ホント寂しい場所なんです。
女性が一人で切り盛りするような場所じゃない…(僕でも夜はちょっと怖い…)
でも、そんな背景をもつ方なので、料理の知識も経験も豊富。
上の話は、食べた後に聞いた話でしたが、逆にラーメンを食べた後だったので納得☆
営業時間は、何気に短くて、何気にハードルは高いです。
11時~14時/17時~20時、たったの6時間のみの営業。
これもまた、凄いでしょ?!この場所で6時間って超強気ですよ。
自信がなければ、できないことだと思います。
メニューもシンプルながら、実にユニーク。
中でも、黒ごまラーメンが気になります。担々麺とは違うんですって。
店主さんに聞くと、「担々麺」が人気が高くおススメとのことですが、
実は、このお店、ラーメンこそまさに食べねばならない傑作・名作だったんです。
さて、ラーメン。
(画像のラーメンは、麺半分です)
この画像を見て、ピーンとくる人は…、あんまりいないでしょうね(苦笑)。
でも、このラーメンが匠の、まさに「いぶし銀」の珠玉の一杯だったのです。
スープがとにかく限りなくシンプルで深いんです。
この深さ、実に半端なくて、とても「昔ながらの中華そば」とはいえない代物。
しかも、「無化調」というから驚いてしまいます。
このロケーションで、無化調って(そこに驚き!)
それに、無化調であることの良さが存分に出ているんです。
無化調の意味が、このラーメンから見えてくるはず。
煮干し、かつお節、その他、和風を彩るダシが仄かに感じながら、
どれかの味が突出してはおらず、じわ~っと美味しさが伝わってきます。
豚は使用していなくて、鶏一本で勝負。クセ・臭みのないさっぱりスープです。
また、タレ(かえし)は、チャーシューの煮汁を使っていないので、
余計な油はいっさい浮いていません。
オープン当初はもっと油っぽかったみたいですが、
この土地の風土に合わせて、油を差し引いていったみたいです。
なので、独自に作った醤油ダレに和風鶏ダシという黄金のカップリングのスープなんです。
それに、驚くのは、わずか1mmもないような細いメンマ。
これ、店主さんが日々、自分の手でちぎったメンマなんですって。
女性ならではの発想ですよね。竹岡ラーメンの要素が入っているとも言えるかな?!
大きなメンマを店主さんお一人でコツコツちぎっているんですって。
こういう、細かい仕事ぶりにも強く共感します。素晴らしいです。
あと、地味ながら、味全体に影響を与えているのが、
極細に切り刻んだ生玉ねぎですね。これも竹岡チックといえば竹岡チック。
ここまで細かく刻まれた玉ねぎはなかなかお目にかかれないのでは?
スープにしっかり馴染むんです。スープの味を変えるほどに。
メンマ、玉ねぎは、実に丁寧に調理されているのが分かると思います。
(この二点は、まさに竹岡ラーメンから学んだんじゃないかな?!)
さらに、特記すべきは、自家製の極太チャーシュー。
(画像は担々麺ですが、、、汗)
見てください! 1cm以上あると思われるぶっといチャーシュー。
これを食べた時に、「このお店、ただものじゃない」と確信しました。
超ワイルドで、男のためのチャーシューと言えるでしょうね。
味も武骨で、ワイルドで、野性味あふれるパワフルな味つけでした。
これなら、チャーシューメンもさぞかし美味しいだろうな、と。
豚ロールで、どこか二郎を彷彿とさせるお肉でした。
このチャーシューは竹岡ラーメンとは違うタイプのもので、
単に竹岡インスパイア系とは言えない重要な要素となっています。
(この8年で、相当味が変化しているということなので、
徐々に、竹岡スタイルから抜け出していったのかも?!)
麺は、素朴な普通の中太縮れ麺でした。
シンプルで、ほっとする麺といえばそうだし、
この麺にもっとこだわれば、さらに凄いラーメンになるんじゃないかな。
ただ、このラーメンにはこの麺が一番しっくりくるかなとも思うな。
このスープで、多加水麺のぷりぷりっとした麺が食べたい…
続けて、担々麺☆
こちらも、ただものではなかったかな、と。
基本的に胡麻と味噌をベースにした中華風担々麺スタイルなのですが、
これが、実にラーメン寄りになっていて、面白かったです。
どろっとしてない、とろっとしてない、サラサラスープ。
辛さはそれほどでもなく、胡麻の風味が実によく生きています。
胡麻をちゃんと擂っているんですよね。
(擂らないで、そのまま胡麻をかけておしまいというお店が多すぎる!)
胡麻って、擂らないと風味が出てこないんですよね、、、
ちゃんとその辺の手間暇をかけているところに、感動を覚えるんです。
当たり前のことをしっかり丁寧にやって、客に提供する、
そういう姿勢が節々に見られるんです。
胡麻の良さが最大限に引き出された極上の担々麺と言っていいでしょう。
こちらもあっさりしていて、食べやすいスープです。
(ただ、こちらは若干化学調味料を使用しているそうです)
こちらも、メンマがひとしお目立ちますねー。
ホント、このメンマはあり得ないくらいに、旨いっす。
この辛いスープによく合っているし、とにかくコリコリしていて絶品。
で、途中で、こんな遊びも☆
赤い粉を混ぜます。
この招待は…
韓国風唐辛子!?
成分表を見たら、原料は唐辛子ってことですので、そのまんま(苦笑)。
辛さの調節はテーブル上で色々できますね。
辛いラーメンが好きな人でも大丈夫です!!
***
どちらも、地味であっさりながらも、全体的にぶっとんでいました。
こんなラーメン、他のどこにあるんだ?!と言いたくなるくらいに。
没個性的なのに、どこか超個性的、という。。。
ある種、理想的なラーメン屋さんの姿がここにありますね。
店主さんに、僕が興奮して話しかけていたら、
ニコっと笑って、「ラーメンの食べ歩きをしている人に褒められるなんて、嬉しいわ~♪」
と、控えめにおっしゃっていました。
でも、その瞳の背後には、確かな強い自信と、意志のある強い輝きが感じられました。
なんか、生きている目でした。こっちが全部見透かされているような…
なんかね、ラーメン作りに迷っている店主さんがいたら、
ここのラーメンを食べてみてほしいと思いますね。
ラーメン店主さんのママ的存在になってくれそうです。
厨房をよく見ると、簡素な調理器具の奥に、
でっかい寸胴が一つしっかりと置かれています。
こだわるべきところがどこか、どこを妥協してはダメか、そこが明確に出ていますね。
ちなみに、玉子はただの固茹で玉子。玉子にはあんま力を入れてませんね(笑)
あんまり興味ないみたいです、、(苦笑)
僕にラーメンを教えた、そして味にめちゃめちゃ厳しい父も、
「このラーメンはなかなかだな。いい」、と言っていました。
(うちの父は本当に厳しいんです。しかもダメなラーメンを食べると途中で帰っちゃう…)
そんなわけで、心底震えた一杯のラーメンでした。
この看板が目印かな。
この看板も目印になりますね。
俵田駅からも徒歩圏内だと思われます。
が、ちょっと寂しい場所なので、そこはご注意を。
まだ、きっとこんな素敵なお店が千葉にもたくさん潜んでいるんでしょうね。
僕のラーメン発見伝は終わりません。まだまだ続きます!