Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

石月努TSUTOMU ISHIZUKI◆DROP 元FANATIC◆CRISISのあの男が遂に戻ってきた!

 

ヴィジュアル系は、現在第四期に向かっていると思う。第三期の「ネオヴィジュアル系ブーム」の後で、来たる第四期の一歩手前というか。

そんなヴィジュアル系の歴史の中で、第二期に活躍した人気バンドの一つが、FANATIC◆CRISISだった。(このブログを読んでくれる人で、ヴィジュアル系好きの人なら、みんな知っているバンドですよね♪)

90年代後期に大活躍したバンド。いわゆる「BREAK OUT組」のバンドで、同時代にはラクリマクリスティーやマリスミゼルやピエロなどがいる。GLAYやラルクの大ブレイクのちょっと後のバンドたちで、いわゆる「ヴィジュアル系ブーム」の渦中にいたバンド。ホント、いい曲ばかりを奏でるバンドだった。演奏力はやや他のバンドには劣っていたけれど、楽曲の良さとボーカルの声や歌詞の世界観は他のバンドを凌駕していた。

僕的にファナティックと言えば、この曲かな~?!

僕より年下のバンドで、「このバンドはカッコいいわ…」って初めて思えた曲。このボーカルの声にはやられました。

このバンド、ホントいい曲がたくさんあったんですよね。

この曲はホントぶっとんでいました。こんな曲やっちゃう?!みたいな。サビの突き抜け感は半端なかった。(そして、僕の人生の思い出の曲♪)

今の季節的には、彼らの代表曲のこれ。

この曲は、FANATIC CRISISのファーストシングル曲(インディーズ)。

でも、これ以外にもいっぱいいっぱいいい曲があってね。数えきれないくらいに。

***

そんなFANATIC CRISISの顔ともいえるボーカルの石月努が、また音楽シーンに戻ってきた!

これは、僕的にとても嬉しいニュースだった。石月さんは、本当に素敵なボーカルだと思っていたから。声もいいし、歌詞もいい。これまでのヴィジュアル系バンドみたいな「BAD BOY感」がなくて、どちらかというと繊細でクールなBOYっ感じのバンド・ボーカリストだった。ちょっとひねくれているけど、そこまで悪ぶってない、みたいな。そういうところも共感できた。

前にこのブログでちょっとだけ彼について触れたことがあった。

http://blog.goo.ne.jp/sehensucht/e/d85105e1c575b30baf76ae579fc2d07f

この時、もう彼が音楽でない世界で生きていることを知り、ちょっと悲しかった。

けれど、本当に音楽シーンに戻ってきてくれた。

そんな彼の復活を示すパワフルなミニアルバムが、こちらの「DROP」だ。

このミニアルバムは、全7曲入り。1曲目がSEなので、曲としては6曲入り。ソロアルバムとしてのリリース。楽器隊は謎の竜宮城BAND(ネット検索をしても情報なし)。

ヒントはこちら?!

全曲通して聴くと、石月さん健在!というのがビシビシと伝わってくる。全曲シングルカットできるほどのクオリティーで、久々にCDをステレオの前でじっくりと聴き入ってしまった。彼の声、彼の楽曲って、本当にいいなぁって思った。

01のOPENINGは、かつてのFANATICのサウンドを思い出させるような切ないオルゴールメロディー。この時期にぴったりな感じのSEで、もうね、ぶっちゃけ、このSEだけ聴いててもいいかもっていうくらいにヒット。FANATICファンならたまらないだろうな、と。

02のGAMEは、「待ってました!」って感じのバリバリサウンド。ただバンドの音がFANATICと全然違う…。こう言っていいか分からないけど、巧い・・。安定感抜群。ギターの音もかなり太くて、かなり技術のある人がやっているんだろうな、と邪推。次の曲のサビ前のペケペケを踏まえると、それなりのプレイヤーであると思われる。なんとなくだけど、「SUPER SOUL」を出した頃の勢いすら感じる一曲って感じかな。でも、「ジャパ~ン」っていうのは…(苦笑)。

03のDROPは、なんというか出だしはSLEEPER的世界観。この曲も、かつてのFANATICの世界観を踏襲している感じがする。Bメロのギターコードなんかは王道だけど、彼が歌うとやっぱ違うんだよなーと。彼の声、歌がホントFANATICの世界観だったんだと分かる一曲になっている。バックバンドのプレイもよく聴くとかなり面白いことをしている。ギター前のペケペケとジャカジャカ(カッティング)が聴きどころ。このギターの人、かなりカッティングがお上手。

04の勇気は、これまた歌詞が素晴らしいバラード曲。石月氏ならではの必殺バラード。ちょいコードが気持ち悪いところも彼っぽい。歌詞が本当に良くて、さすがという感じ。「お金に消費期限があったらいいと思う。みんなに回るように 独り占め出来ぬように」って。「おお!なるほどー!」って思っちゃった。「金は天下の回りもの」って僕も父親に習ったからなぁ。彼とは同時代人って感じがする。金持ちがどんどん富み、貧しい人がどんどん貧しくなっている今の時代、どうしたらお金が回るのか。彼の問題意識はやはり共感できる。ま、ただ、曲的には僕はあんまちょっとあれって感じで、、、汗。。。

05の青ノ翼は、もうね、二度目ですが、「こういうのが聴きたかったのよー!!!!!」っていう曲。このアルバムの中で最もスパークしている曲だと僕は思った。ちょっとBOOWYっぽい跳ねたビートの曲で、Bメロ以降は石月ビートが炸裂。サビは、鳥肌ビンビンもの。FANATICの魅力だった「哀愁漂うセンチメンタルな歌謡曲サウンド」そのもの。ZARDの哀愁メロディーと重なるメロディーセンスはそのまま。90年代ポップスの要素が、彼のベースにあるんでしょうね。歌詞は、大人になりどんどん汚れていく中で、それに染まらないで!というメッセージソング。好きだわ。これ、ヘビーローテーション決定♪

06のDANCE DANCE DANCEは、ちょっとこれまでの彼のキャリアの中では珍しいタイプの曲かな。かつてのバンドだとちょっとプレイできない感じというか(汗)。この「竜宮城バンド」のメンバー、かなりロックが分かっているメンバーだろうな。。。このギターリフは渋い。ギターの音もかなり分かっているというかなんというか。ライブで盛り上がれそうだわ。

最後、07のLOVELESSは、現代によみがえった「LOVE ME」かな(笑)。このアルバムの中で一番激しい曲、っていうか、アップビートな曲。まさに現代によみがえった石月ビート。ギターの音もFANATIC時代の音を意識しているように思う。現代的なゴリゴリっとしたヘビー音もいいけど、やっぱ僕はこういうサウンドが好きだなぁ。。。ま、そういう時代を生きた人間だからね。

***

もう、大満足の一枚でした。これぞ石月サウンド!って思える曲ばかり。かつてのFANATICファンはもちろんのこと、今の若い子たちにも是非とも聴いてもらいたいロマンティックでリアルなサウンドです。

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