ラーメンブログを書き始めて、16年半以上が過ぎました。
16年半以上もの長い間、ほぼ毎日ラーメンの記事を書き続けてきてきました。本当に毎日毎日ラーメンを食べては、そのラーメンを書く日々。第三者的に見れば、crazyな生活を送っているなって思います(苦笑)。365日ほぼ毎日ラーメンを食べる日々をず~っと続けているんですからね…。
でも、最近少し疲れてきました。ラーメンに飽きたというよりは、ラーメン記事を書くのが辛くなってきました。この16年で、少なからず記事の『質』も上がってきました。内容も複雑?こってり?になってきました。いったい何のためにこれを続けているんだろう?と自問するようにもなりました。
改めて自分がブログを書く理由を考え直してみると、「マスメディアが取り上げることはないけれど、とてもよいラーメンを作っているお店を紹介したい」という動機から、ブログを書き始めたんですよね。2012年には、このブログで僕はこんなことを書いています。
利益目的ではなく、売名目的でもなく、また単なる日記でもなく、ミドルメディアとして、今後も色々と書き続けたいと思います。やはり主たる目的は、マス・メディアが取り上げない話を取り上げる、ということだと思います。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など、様々な情報媒体がありますが、そうした「マス」に働きかけるメディアとは一線を画す「別メディア」として、機能させていきたいですね。2005年当初から変わっていません。打倒「マス・メディア」です(と言っても、気持ちの上でだけですが、、、)
この僕の初心を改めて思い出させるようなお店を今日から三夜連続でお伝えいたします✨
今回のお店選びは、内房のラーメンを知り尽くしているいとうとしさんによるものです。いとうさんは、僕がラーメンに目覚めた「総豊」の常連さんでもあり、70年代の頃からラーメンの食べ歩きを続けている超ラーメンフリークさんでもあります(ちなみに、(今のところ)今年食べたラーメンの中でトップに君臨する「すずらん食堂」もいとうさんに教えてもらったお店なんです🎵)
今回、いとうさんとまず向かったのが、、、
大直食堂
であります\(^o^)/
多分、フリークさんでも知らないお店なんじゃないかな?!
こちらのお店は巌根駅と木更津駅のちょうど間くらいの路地裏にあるお店です。ちょっとこれはなかなか見つけるのがかなり困難なお店だと思われます…💦
この地図をよく見ると、このエリアの基幹道路である国道87号線から一つ外れた道の近くにお店があることが分かります。かつてはこの外れた道こそが基幹道路だったみたいで、その時代に生まれたのがこの大直食堂なんですね。
創業は昭和53年。僕の弟と同じ43歳ですね。つまり創業43年のお店です。団塊世代の店主さんと奥様のお二人で切り盛りされているお店で、昭和の雰囲気がそのまんまに残された町中華ですね。かつてはこのお店のそばを走る旧道にはたくさんの車が流れていて、とても賑わいを見せていたそうです。43年前と言えば、この内房エリアがどんどん発展していく時代。当時はこのお店だけでなく、このエリアのお店はどこもたいへん賑わっていたそうです。
一見寡黙で頑固親父みたいな店主さんですが、お話好きな方で、その当時の思い出話をたくさん聞かせてくれました。僕も40年前くらいに市原に引っ越してきて、内房の活気ある時代を経験しました。コンビナートが次々に建てられ、工場がどんどんできて、とても活気のある時代の内房エリアは、僕の原風景でもあります。
メニューです!
ご覧ください! ラーメンは一杯450円ですよ!!
ワンコイン以下のお値段で今もラーメンが提供されているんです。しかも、この450円のラーメンが、とても450円のラーメンじゃない!っていうくらいにしっかりとしたラーメンだったんです。
こんなお店と出逢いたくて、こんなお店を紹介したくて、ラーメンブログを書いてきたんだって、自分の初志を思い出さずにはいられない気持ちになりました。
それから、このメニュー表とは別に、、、
こんなボードも掲示されていました🎵(店主さんもいい感じで映ってくれました💓)
よく見ると、「半チャーハン+ラーメンセット」(700円)というのがあって、せっかくなので「半チャン」を頂くことにしました。店主さんのお姿を見て、この店主さんの作る半チャーハンは絶対にとてつもなく美味しぞ!と直感したので…。
どれも食べてみたいなぁ~~(n*´ω`*n)
…
というわけで、、、
ジャジャーン!!!
こちらが、一杯450円の…
ラーメン
です!!
ご覧ください。この美しくて貫禄のある450円のラーメンを!!
驚くことに、厚さ7mmくらいのチャーシューが二枚も入っているではないですか!!
そして、わりと大ぶりのメンマと海苔と、刻んだネギがいっぱい入っています。
シンプルですが、「これぞ、内房のラーメン!」という貫禄ある漆黒のラーメンです🎵
zoom up!
スープを飲むと、、、
「うおおお! これはまさに昭和時代の王道の東京醤油ラーメンの味だ!」
って思いました\(^o^)/
鶏とゲンコツを炊きだしたライトで味わい深い味わいのスープに、王道の醤油だれ。この味は、まさに昭和時代の東京醤油ラーメンの味そのものでありますよ。適度なしょっぱさ、適度な油分、適度なシャープさ…。
店主さんに聞くと、やっぱり都内で料理の勉強をしてきて、木更津のこの地で開業したみたいです。千葉の老舗店の店主さんの多くが、それこそ50年くらい前に都内で料理の修業をして、千葉に戻り、開業しています。その都内で学んだ味を基に、それぞれ地域性や独自性を加えていって、今に至っている、というケースがとても多いんですね。
まさに、そんな「ラーメンの歴史」を感じることのできる見事な醤油ラーメンになっていました。
一見、真っ黒いので「竹岡ラーメン風」に見えなくもないですが、これは違いますね。どちらかと言えば、「すずらん食堂」の方に近いかな?!、と。竹岡ラーメン(竹岡式ラーメン)が話題になるずっと前から、同じ内房エリアでラーメンを作り続けているお店ですからね。竹岡ラーメンのことを少し話題にすると、ちょっと微妙な空気が流れたので、話すのをやめておきました(苦笑)。
麺はこんな感じです!!
この麺は、、、そう、紛れもなく内房で最強の製麺所「文明軒」の麺であります。
文明軒の麺って、素朴でやさしくてソフトで歴史を感じる中細の縮れ麺なんですよね。
昔は、「うーん、昔の中華麺だなぁ」って思っていましたが、今は違いますね。「これこそが、安心・安全で、疲れずに、優しく心も体も潤してくれる中華麺だ!」って感じです。
イマドキのラーメンしか食べない人には「やわやわ」と感じるかもしれませんが、きっといつかこういう麺の良さが分かる日も来ると思うので、ダメならダメでいいかなって思いますね(苦笑)。
刻んだネギがスープに入り込み、シャキシャキっとした食感をいっぱい楽しませてくれるのも、ここの450円のラーメンの魅力だと思われます。
そして、特記すべきは、やはり二枚のチャーシューですね✨
このチャーシュー、大きさもそこそこあって、しかもこれがパサパサチャーシューじゃなくて、しっとりもっちりチャーシューだったんです。これは美味しいです。まさにいぶし銀のような味わいのチャーシューで、思わずニンマリ(#^.^#)してしまいました。
これで450円は、やはり奇跡のプライスだなぁって!
…
そして、続いて、
ジャーン!!
半チャーハン
です!!
この半チャーハン、僕的に、激、激、激、激ウマチャーハンでした!!✨
しっとり系チャーハンの<極み>みたいな味わいのミニチャーハン!!
味も超パワフルで、ソルティーで、ファットで、超アグレッシブです。
何の忖度もなく、「これが、僕の理想とするチャーハンの味だ!」って思いましたね。
それこそ、昭和時代の中華食堂でおじちゃんがさっと作ってくれるような半チャーハンですが、この味はちょっと半端なく、半端ないです(苦笑)。
…
それから、、、
こちらが「味噌ラーメン」です!!
黒胡麻がいっぱいふりかけられていますね。
野菜もいっぱい入っています。
こちらの味噌ラーメンは、優しくて甘みのあるレトロな味噌ラーメンでした。
攻撃的な味噌ラーメンが多い中、すっごく優しい味わいの味噌ラーメン。
野菜もいっぱいで、野菜の甘みと白味噌の甘み・旨みが重なって、甘旨系の味噌ラーメンでした!
麺も、こんな感じで、味噌ラーメンにもベストマッチ!していました。
やっぱりやっぱりこの麺は、絵になるなぁ…(n*´ω`*n)
***
というわけで、、、
「こういうお店を紹介するために、僕はブログを書き続けているんだ!」って心の中で叫びたくなるような、創業48年の老舗の町中華「大直食堂」の初レポをお届けいたしました。
お店の雰囲気も、店主さんご夫妻も、ラーメンも、半チャーハンも、ドキュンとくるお店でした。
昭和レトロなラーメンやノスタルジックなラーメンに興味がある人は、是非ともこちらのお店にも行ってほしいなって思いますね。何から何まで、レトロでノスタルジックで、イマドキの言葉で言えば「エモいお店」ですから!!
特に若い人たちにこそ、こういうお店に行ってほしいなぁって思います。あなたが生まれるずっと前に、こんなお店が日本中にいっぱいあったんだよ!!って。雰囲気もそうだし、また味もきっと「未知の味」なんじゃないかな?!(それに、ラーメン一杯450円だから、お財布にもとっても優しいです✨)
あと、若いカップルにもいいかもしれない。こういうお店に連れてきて、「いいね」って言ってくれる人なら、間違いないです(苦笑)。「なに、このお店、ださっ(古っ、汚なっ)」とか言い出したら、速攻で別れた方がいいですね(爆)。人間として問題あり、と考えてよいでしょう(💦)
この道の先の道が旧道になります。
昔はこの旧道にたくさんの車が走っていたみたいです。
基幹道路が変わることで、実はたくさんの人がその影響を受けるんですよね。
繁盛していたお店も、新道ができたせいで、人がまったく来なくなるっていう話も多々聞きます。
この世界は本当に色んな意味で複雑にできてますよね、、、😢
店主さんも仰っていました。「この通り沿いにはかつてたくさんの飲食店があったけど、新道ができて、みんななくなってしまったよ」、と。そんな話を聴くと、世の中でホントに不平等というか、不条理というか、、、やるせない気持ちになりますね。
こちらが旧道(旧国道87号)です。
うーん、やっぱり車はほとんど(まったく)走ってない…😢
こうなると、たまたま見つけるのもかなり困難ですよね、、、。
でも、今はネット時代。ネットでの情報が皆に伝われば、どんなところであっても人は集まります。そこが「ラーメン」のもつ魔力というか、吸引力ですからね👆
是非是非、一度(観光気分で)行ってみてくださいね~!!(運がよければ、かわいい天使ちゃんに会えるかもしれませんよ!?💛)