1993年(平成5年)登場の新要件ハネモノ「オールドファッションSP」(SANKYO)
★賞球:13&7(役物のみ7個、その他は13個)
★最高15ラウンド継続(平均出玉400個)
★兄弟機に「オールドファッションGP」(賞球6&12)
(GP…役物が12個戻しの為、SPよりは出玉感があった。それでも、15個戻しのハネモノと比べれば、遊べる部類に入る。)
ヤクモノの古めかしい自転車が目を引く一台。回転体を車輪に見立てた面白い作りで、当時、お気に入りだったハネモノの1つ。
「SP」は、役物が7個戻しで、ヘソやオトシが13個戻しという、変則的な賞球数だった。
(コチラはGPのヤクモノ。構造はSPも同じ。)
前輪は、スポークのような仕切りで10分割されており、赤く囲まれた部分がVゾーン(V入賞率1/10)。
主人公の長い鼻、ハンドルを持つ手の関節、そしてペダルを漕ぐ足の作りは、かの「ピノキオ」を彷彿とさせた。そういや、「樫の木モック」なんてアニメもあったな…。「ピコリーノの冒険」とかね。
前輪の回転は速く、止打ちで初当りのタイミングを図る事は、ほぼ無理だったと思う。
大当りすると、Vゾーンが右側の後輪部分に移動する。ヤクモノには、前輪側に「V1」、後輪側に「V2」のランプがあり、大当り後は「V2」ランプが点灯。初回と大当り後でVゾーンの位置が変わるのが、本機の大きな特徴。
大当り中、4カウントまで後輪に玉が流れる事はない。また、前輪の赤枠穴(初回V穴)はハズレ穴扱いなので、この時点でV継続する事もない。
5カウント後、前後輪を結ぶ赤い橋が出現し、玉は後輪へ運ばれるようになる。前輪に玉が貯留される為、多くの玉が後輪まで到達する。但し、赤枠穴に入った場合は貯留されない。初当り穴が完全なアウト穴になるという、何とも逆説的な構造だった。
一方、後輪は3つに仕切られている。赤い丸印の付いた部分がV誘導穴で、後の二つはハズレ穴。ハズレ穴は玉一つ分の余裕しかないが、V誘導穴には玉が二個入る。V誘導穴に二つ玉が入ると、後輪上部裏のVゾーンに入賞して継続する。
後輪に玉が4個入ればV継続するので、継続率は高い。但し、玉の拾いが悪かったり、前輪の赤枠穴(アウト穴)に多く玉が入ったりして、パンクする事もあった。
また、10カウントの瞬間、前後輪を結ぶ橋が奥に引っ込んでしまう。こうなると、後輪に届くはずの玉がアウトとなり、パンク確率が高くなる。その為、9カウントで打ち出しを停止する方法が、V継続率アップに有効だった。
当時の新要件ハネ物は、初期の爆裂一辺倒から、大量出玉タイプと遊べるタイプの二極化が進んでいた。たぬ吉、ビックリハウス、鮭取伝説といった荒波タイプに混じって、本機のようなマッタリ型のハネモノが導入されると、個人的には嬉しかった。
なかなか出玉が増えないのが難点だが、安ゼニで長時間揉み合うだけでも、十分楽しめた気がする。ただ、日を追うごとに釘が締まっていき、揉み合いすら許さない店も多かった。今思えば、ハネモノ衰退の歴史は、この時既に始まっていたのだろう…。