1990年(平成2年)にサミー工業(現・サミー)から登場した2-2号機「キューティーフルーツS」
当時、ホームエリアの1つだった新宿では、歌舞伎町の地下ホール「パチンコ747」と東南口のパチスロ店「ロッキー」に置いてあったな。まぁ、ハッキリ言って客付きはどちらも悪かったが…
さて、キューティーフルーツSといえば、桃である。
違うって(笑)
ボーナス成立後は、このピンクの桃が頻繁に揃う。通常時も低確率で抽選されているので鉄板のリーチ目ではないが、コイツが一度出ただけでアツくなれた。引き込みが悪いのが玉にキズだったが。
因みに、アペックスやアラジンで激熱だった単チェリーは、単なる小役に格下げされた。
また、アペックスでお馴染みだったリールのスベリについては、順押しではサッパリアツくないが、逆押しで7がズルリと滑ってテンパイすれば、高確率でボーナスが入っていた。
いかにも美味しそうな下パネルの桃。そういや、4号機時代に「ドラゴンギャル」(SNK)を初めて打った時に、「お、キューティーフルーツ!」と思ったっけ…。
(龍娘の「宝玉」…桃ではないw)
それと、サミー繋がりでいえば、1995年の「CRくだもの畑」にも桃の絵柄があったが、あの形はキューティーの桃とは別物だと思う(笑)。
なお、本機を当時「キューフル」と略す人もいたが、あまり好きな響きではないので、普通に「キューティー」と略す。
キューティーフルーツSはマイナー機の部類だが、導入当初から連チャン性が話題となった。
ただ、初期の連チャンはそれほど派手ではなく、「ノーマルの引き強」という説明もついた。
しかし、「デートライン銀河II」(3-1号機、興進産業)が注目された1991年の年末辺りから、キューティーフルーツの出方も一気に変わって来る。
いわゆる「貯金タイプ」の裏モノが、台頭してきたのだ。新台の3号機が次々登場する中、2号機にもかかわらずキューティーを新規導入するホールも相次いだ。
貯金Verのキューティーフルーツは、裏銀河IIの内部システムと「うり二つ」だった。恐らくは、同一人物の手による裏ROMと思われる。ボーナス確率6段階×吸い込みテーブル6段階の「36段階設定」という点も同じだ。
貯金して取り込むのはビッグのみ。レギュラーとフルーツ(集中)は貯金されない。
キューティーの裏ROMは複数タイプが出回ったが、その一つを説明する。
(1)裏ボーナス確率(6段階)
BIG REG フルーツ
設定1 1/291 1/291 1/976
設定2 1/242 1/291 1/976
設定3 1/223 1/291 1/976
設定4 1/203 1/291 1/976
設定5 1/184 1/291 1/582
設定6 1/165 1/291 1/429
⇒ノーマルの数値(文末を参照)とは異なる。貯金前提の為、ビッグ確率は全設定で甘い。レギュラーもノーマルより出易い。中間設定では、集中確率が削られている。
(2)天井テーブル設定(6段階)
各テーブルに2~8個の「天井ゲーム」が存在。連チャンの規模や吸い込みの深さは、このテーブル設定で決まる。最も甘い「テーブル6」の天井は、256ゲームか512ゲームの二つ。ほとんどハマらない代わり、連チャンは抑え目。逆に、ハマリがキツい「テーブル6」には、5370ゲーム、5888ゲームといった極悪の天井があるが、放出時の爆発度も高い。いずれも、全貯金放出後に新たな天井ゲームが選択される。
(3)裏銀河IIの貯金確率は1/1.6(62.5%)と高いが、裏キューティーの貯金確率は1/2.7(37%)と控え目。成立ビッグの約63%は、貯金されない単発ビッグとなる。
単発ビッグ出現率
設定1:1/462 設定2:1/384 設定3:1/354
設定4:1/322 設定5:1/292 設定6:1/262
⇒銀河IIと違い、ビッグが全然引けずハマる展開は少ない。ただし、内部天井カウンターは、単発ビッグやレギュラー、フルーツではリセットされない。選択されたゲーム数を回さない限り、貯金放出は決して始まらないのだ。
(4)貯金放出時は、内部貯金がゼロになるまで毎ゲーム1/32でビッグを放出。
(5)なお、貯金の上乗せやモーニングからの即放出といった、店側の仕込みも可能。ノーマーク台が突如噴いたりしたのは、この手の仕込みによるものだった。
※参考:キューティーフルーツS(ノーマル)のボーナス確率表
BIG REG フルーツ
設定1 1/320 1/500 1/993
設定2 1/301 1/400 1/799
設定3 1/284 1/400 1/799
設定4 1/250 1/400 1/799
設定5 1/234 1/400 1/601
設定6 1/234 1/301 1/442
⇒フルーツゲーム…60ゲームの間、プラムとオレンジ(8枚役)が3/4の確率で揃い続ける。獲得枚数は約180枚。