懐かしのパチンコ番組レビュー
~1990年代前半の某・パチンコ特番より~
「雀姫物語攻略術」
ナレーション「これは、ノーマル機でお馴染みの『雀姫物語』。これが連チャン台になるという。その攻略法とは?」
G誌・O崎氏「この雀姫物語は、大当り中にエラーを発生させることで、連チャンが狙えます。その手順はいたって簡単で、大当り中に払い出される玉を、下皿から抜かないという方法です。そうすると、アタッカーの内部に玉がドンドンたまり、大体13ラウンドから16ラウンドの間でアタッカーエラーが発生します。そうすると、保留玉で約25%の確率で連チャンが期待できると。これは、かなり強力な攻略法といえるでしょう。」
ま(雀姫物語のエラー打法は、「下皿詰まり」と「アタッカーノーカウント」の2種類。なお、麻雀物語の連チャンを引き起こした「Vセンサーエラー」は、構造上発生しない。)
ナレ「まず、エラーを出す。それによって、25%の確率で連チャンが得られるという、エラー打法。やり方はいたって簡単だが、店には嫌がられる方法であり、禁止している所もあります。」
ナレ「このエラー打法を心行くまで楽しめる店があると聞き、やって来たのは東京・吉原の『チャンプ』。」
ま(チャンプは既に閉店。)
ナレ「ただ今、大当りが出ました。店員は走ります。そして…」
店員「お客さん、これ、連チャン打法分かりますか?」
客「???」
店員「あのですね、大当りしまして16ラウンド目、ただ今9ラウンド目、16ラウンド目に玉をアタッカーに一発も入れないと、エラーという画面になりますんで。そのエラーという画面が出ましたら、あのー、連チャン確率が上がりますんで。」
ま(普通は隠したがる攻略を堂々と教えるとは、何とも太っ腹なホールである。)
ま(当然、この店の雀姫のシマでは、エラー画面とエラー音が出まくり。)
ナレ「得する情報を教えてくれる店もあるんですね。」
ま(こんなオイシイ店、満席は確実…と思いきや、客付きはこの程度。隠れた穴場である。)
ナレ「ただし、くれぐれもご注意願いたいのは、全ての店でエラー打法がOKではありません。」
ま(攻略法公認の店ならば、こんな光景も珍しくない。当時のドル箱は上げ底ではないので、2600個は余裕で入った。)
~雀姫物語攻略術・了~
(文中の「ま」は、私が勝手に入れたコメント)
★雀姫物語(じゃんひめものがたり)…平和・現金機デジパチ、1994年登場
大当り確率:1/241(1/245とするモノもあり)
出玉:2400個(16ラウンド)
麻雀物語(ピンズ)、麻雀物語II(マンズ)に次ぐ、平和の液晶・脱衣麻雀モノ第3弾。図柄にはソーズを採用。
登場時は単なるノーマル機と見られていたが、大当り中(3ラウンド以降)に発生したアタッカーエラーや玉詰まりエラーにより、保留3,4個目が強制的に書き換えられる仕組みが判明。
書換パターンには、保3でのダブル、保4でのダブル、保3&4のトリプルがあり、連チャン率は27.1%(25%とするモノもあり)。
この隠れた連チャン性が仇となり、あっという間に発売中止となった不遇台である。その数か月後に、雀姫物語ソックリの液晶デジタルを使った権利物「大三元」(平和)が登場。当然、連チャン打法は通用せず。
なお、上記のエラー攻略は、初代「黄門ちゃま」(平和、現金機デジパチ)にも通用した。
★余談(以下は、あくまでも個人的な見解)
雀姫物語=1/241、初代黄門ちゃま=1/240と、ノーマル機にしてはやけに低い大当り確率。これが意味するものは、この2機種は元々「連チャン機」として登場させる予定だったのではないか、という事だ。しかも、麻雀物語と同様、連チャンシステムに「エラー処理」を絡ませていた。
しかし、例の「ダービー物語事件」をきっかけに連チャン規制が強化され、そのままでは市場に出せなくなってしまった。そこで、通常の打ち方ではエラーが発生しないように、プログラムを急遽組み直したのではないか。「エラー打法」は、そんな急場しのぎの隙を突いた攻略だった可能性が高い。