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かつて、JR立川駅・南口で営業していたパチスロ専門店「キャロム」(画像は跡地)
メイン通りから入った裏路地にある目立たない店(元はパチ・スロ併設店)だったが、1990年代初頭にはパチスロファンの「聖地」となった事もある。
特に、1991年(平成3年)に行われた「エキサイティングパチスロ大会」(「パチスロ必勝ガイド」主催)は、当時のパチスロファンにとって、思い出深いイベントではなかったか。
同誌の読者イベントとして開かれたこの大会、店内に設置されたパチスロ全177台(地上&地下フロア)がすべて設定6という、まさに夢のような企画であった。
※同企画は、過去にも浅草「国際ゲームセンター3」(ボディコンやバニーガール姿の店員がいるスロ屋)などで行われた。
当日参加者は、事前にハガキ抽選で選ばれた幸運な全国の読者たち(応募倍率は33倍)。開店前、キャンセル待ちを含め約200名のスロッターが、キャロムの周りをグルリと取り囲んだ。ガイド誌の名物編集長・スエイさんや秋山宏一プロ、ルーシー石橋女史、セブン先生、パチプロ負男氏など名だたるメンバーも立ち会った。
当時のキャロムの設置台は、コンチネンタルIII、リノ、アポロン、ムサシ、ビッグパルサーといった人気機種ばかり。6時間の限定営業ではあったが、普段はお目に掛かれない最高設定に必ず座れる上、出したコインはソックリ自分のものとなる。さらに、成績上位者には賞品まで授与される…とあって、参加者達の鼻息は皆荒かった。
しかし、たとえ設定6とはいえ、勝負は時の運である。順調にコインを増やしてドル箱を積み上げる者もいれば、ドハマリで投資がまったく止まらない人も…まさに、悲喜こもごもの様相を呈した。ただ、途中で店内のコインが足りなくなる事態も発生したので、全体的には「ジャジャ漏れ」のお祭り状態であった。
結局、コンチIIIで7000枚という爆裂を見せた埼玉の読者が、見事に優勝を飾る(成績発表会は「キャロム」上のビアバー「ヘリオス」で行われた)。成績上位3名が全てコンチIIIだった一方、大負けワースト3もまたコンチIIIという、ある意味で順当な結果だったとも言える。
この「キャロム」であるが、残念ながらその後は客付きが落ち込み、換金率を頻繁に変えたりしたものの閉店(上記設定6イベントでの超・太っ腹営業が原因だったかは不明…)。
その跡地には、「うま」(馬)という珍しい名前のパチンコ店がオープンした。近くにJRAの場外馬券売り場(立川WINS)がある事にちなんだ店名であろう。
「うま」は、デジパチの春一番をはじめ、ダービー物語、野球拳、ポンポンガール、FパワフルIII、遊ぶんジャーといった人気連チャンデジパチを設置。爆裂ハネモノの「たぬ吉くん2」や、キャロム時代の看板機種「コンチネンタルIII」も並んでいた。一時期は春一番の攻略などで盛り上がりを見せたが、やはり立地の悪さなどが影響して、あえなく閉店した(跡地は焼肉屋に)。
(当時、立川駅周辺で営業していたホール)
南口…ナゴヤ、パチスロ夢屋、一千大・駅前店、ミナミ、ニューワールド、パチンコ888、一千大本店、パチスロ一千大、セブンII
北口…あけぼの、パチスロ777、ビッグ1、ニューあけぼの