1991年（平成3年）にニューギンから登場した新要件デジパチ「スターマイン3」
★賞球…7＆10＆15
★大当り確率…1/231
★大当り絵柄…0～9、C、E、J、L、U（全15種類）
★最高16ラウンド継続、平均出玉2300個
★大当りの連チャン性…あり
★兄弟機…「スターマイン2」（大当り確率は1/224。左デジタル図柄が「3」よりも少ない10種類。連チャンシステムは「3」と同じだが、当時の設置は少なかった。）
本機は、FL蛍光管を使ったニューギンの初期新要件機で、当時はかなりの人気があった。
個人的には、向ヶ丘遊園「ニューギンザ」が本機の主戦場となった。この店では、ドラム機の「エキサイトカムカムAW」も、好んで打った記憶がある。権利モノ「ダブルエース」もここが初打ちだったので、今思えばニューギン絡みで縁深い店だった。
VFL（真空放電方式）によるカラフルな液晶画面は、旧要件末期に出た「エキサイトワープ」の流れを引き継ぎつつも、表現の美しさは一層アップしていた。
・エキサイトワープ（ニューギン、1990年）…旧要件末期の液晶機。メインが12個戻しで出玉は少なめ。
ちなみに、新要件初期には「ジュピター2」や後続機「ビーナス」といった機種も出ており、こちらはエキサイトワープの液晶画面を踏襲していた。「ワープ」直系の後継機種となると、スターマインよりもコチラであろう。
・ジュピター2（ニューギン、1991年）…エキサイトワープの新要件版。大当り確率1/205のノーマル機
・ビーナス（ニューギン）…1991年登場の新要件機。大当り確率は1/240だが、連チャン性あり。
さて、スターマイン3の特徴といえば、何といっても液晶画面の美しさにあった。
通常時のデジタルの表現はもちろん、大当りすると、「スターマイン」の名の通り、色鮮やかな花火が次々と夜空に打ち上がる。デジタル回転時も、ロケット、UFO、気球などが現れて打ち手を魅了した。デジタルの周りに描かれた高層ビルや豪華客船も、「百万ドルの夜景」をイメージしており、ブラックの背景に映えた。
（保留ランプが「ヨット」になっているのも、本機の特徴。ヨットが水面に反射する様子も表現されており、設計者のディテールへのこだわりを感じる。）
こうしたビジュアル面の秀逸さもさることながら、大当り時のBGMとして採用されたジッタリン・ジン「夏祭り」のメロディは、耳からこびりついて離れないインパクトの強さがあった。機種名は忘れていても、「大当り時に『夏祭り』が流れる台」といえば、即座に反応する人も多いハズだ。原曲に比べて、ややゆったりしたアレンジだったが、本機のモチーフにマッチした良い選曲といえよう。
さて、スターマイン3といえば、大当りの連チャン性も大きな話題となった。
本機は、いわゆる「2段階判定方式」を採用。一次判定が1/7、二次判定が1/33で、トータルでの大当り確率は1/231となる。
本機の連チャンは、大当り後の保留玉4個目で発生。ある条件を満たすと、二次判定がフリーパスとなり、1/7の一次判定さえクリアすれば連チャンするのだ。
この「ある条件」だが、保留玉全灯を前提として、1R～16Rのいずれかのラウンドでアタッカーに11個玉を入賞させる、という単純なものであった。
運任せによる部分がかなり大きいが、16ラウンド中に一度でも11個の入賞があれば、条件クリアとなる。ストロークを工夫して、アタッカーに玉を流し易くすれば、必然的に連チャン率も上がった。
（アタッカー閉鎖時）
（開放時のアタッカーを上から見た所）
この連チャンシステムが解明されるまで、攻略誌等では、単発打ちや保留全消化といった、様々な「連チャン打法」が試された事は、いうまでもない。
特に、同社の旧要件機「エキサイト123」（6つの3色デジタルが特徴）には、最終ラウンドでアタッカーをフルオープンさせると、保4での連チャン率が10％に上がるという「連チャン促進打法」が存在した。当時、「10やあらへんで打法」「ノットテン打法」などと命名された。
その為、スターマイン3でも、この「フルオープン方法」が通用するのでは…と当初は考えられた。しかし、実際にはフルオープンさせると連チャンシステムが作動しなくなる、という皮肉な結果となったのだ。メーカー側もさるもので、打ち手の裏をかいた連チャンシステムを編み出したのだろう。