1994年(平成6年)にECJ(エレクトロコインジャパン)から登場した4号機「トリプルウィナー3」
(ボーナス確率)
設定1 設定2 設定3 設定4 設定5 設定6
BIG BONUS 1/321.3 1/292.6 1/282.5 1/277.7 1/248.2 1/240.9
REG BONUS 1/409.6 1/390.1 1/346.1 1/341.3 1/297.9 1/256.0
⇒当時の4号機はビッグ偏向型スペックのものが多かったが、本機ではレギュラー比率を高めに設定(合成確率も優秀)。当然連チャンも多かったが、ストレートの中ハマリも多発した記憶アリ。ボーナスの波は、数字以上に荒目だったのではないか。
業界初の4号機「チェリーバー」(1992年)から暫く音沙汰の無かったECJが、4号機第2弾として94年12月に送り込んだのが本機である(認可は同年10月)。チェリーバーの導入開始も12月(92年)であり、当時のECJは「年の瀬戦略」が得意だったようだ。
ただ、ゲーム性の面でみると、光告知タイプのチェリーバーとは打って変わって、本機はリーチ目主体のオーソドックスなゲーム性に仕上がっていた。注目すべきは、「トリプル」の名が暗示するように、赤・白・青と三種類のビッグ絵柄を採用した点だ(業界初)。その組み合わせによって、役構成も異なる。
同色の三つ揃いはBIG
赤赤青、白白赤、青青白はREG
その他の7の組合せは10枚役(21通り)…左・中が同色パターンだと、妙に悔しかったり。
その他の小役…チェリー(2枚)、オレンジ(6枚)、コイン(6枚)、リプレイ
初打ちは、確か渋谷・井の頭線ガード近くの「大番」(閉店)だったか…。ガード付近の路地を徘徊中に偶然コイツと出会い、安ゼニでビッグを引っかけたが、ひたすら揉まれてノマレ止めした覚えがある。その足で、渋谷「日拓」を素通りしてスロ専「ファイン」に入り、ガラガラの店でパイオニア「シティボーイ2」をノンビリ打った。あの頃の渋谷の雰囲気が懐かしい。
(在りし日の渋谷「大番」) (大番近くのスロ専「ファイン」)
新宿界隈でも、緑豆やマイリバーなど数軒に導入されていた。ただ、都内・神奈川の導入率が激高だったチェリーバーと比べると、設置はイマイチ伸びなかった記憶も。
提携関係にあったユニバーサルの後押しもあり、本機の完成度はチェリーバー同様に高かった。どっしり落ち着いた雰囲気の筐体、洗練されたパネルデザインに垢抜けた図柄、そして派手だが耳心地の良いサウンド(ビッグのファンファーレは色別に3種類)には、英国メーカーならではの気品さえ漂っていた。
同じく海外から参入したIGTの第1弾「ベガスガール」(1993年)と比べても、その差は歴然であった。ベガスガールはサウンドも無意味にやかましく、コイン投入口も使いづらく、ベットボタンも固くて、挙句にリール制御も酷かったからな(さらに体感器攻略まで発覚)…まぁ、「大味なアメリカ産との違い」といってしまえば、それまでだが。
先述した通り、本機にはチェリーバーのような告知機能がなく、「リーチ目」の果たす役割が大きい。ただ、小役取りこぼしで出現する「ガセリーチ目」も多い(10枚役やコインのこぼし目)。また、7絵柄のスベリによるボーナス察知もアツかった。
通常時、小役をキッチリ狙ってガセ目を出さないDDT(KKK)打法も存在した。ただ、本機は小役補正の効きも良く、適度にチャンス目的なアツい目が出た方が飽きない為、敢えてフリー打ち(オヤジ打ち)する方が面白かったと思う。
(代表的なリーチ目)
左・中リールに白7と赤7が並んで、右にチェリーがリーチ目の基本形(赤7・白7の順でも可、同色テンパイも可、中リールはチェリーも代用可)。ただ、右を適当に押すと、10枚役の取りこぼしでも出現する。特に下段ラインはガセ多し。左がチェリー付きなら、10枚役否定なので鉄板。青7絡みは信頼度が一気に下がるが、入っている事もある(チャンス目)。
「青7リプリプ」は、上・中・下段の横並びなら鉄板リーチ目だが、斜め揃いだとガセもアリ。
左中段チェリーからの「チェ・チェ・赤7」…変則的だが確実な入り目。ただ、出現度は低い。
チェリー付白7(赤7でも可)の中段テンパイ(通常、この形で7はテンパらない)。やはり出現頻度は低め。
左「コイン・オレンジ・コイン」は小役orボーナス目。中リールでオレンジがずれる事が多いが、オレンジテンパイから右で否定すると、思わず「ビクリ」。
左「オレンジ・コイン・コイン」も、よく知られた小役ハズレ目。何気なく打っていて、中リールでコインがずれたりすると…。