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ニューエキサイトキングAW(ニューギン、デジパチ)

2013-07-03 20:15:22 | 現金機デジパチ

1992年(平成4年)にニューギンから登場した現金機「ニューエキサイトキングAW」

 

★賞球…7&9&15
★大当り確率…1/228(表示上の1/207.36よりも悪い)
★4ケタドットデジタル採用
★図柄…0~9、$、?(計12種類)
★大当り…各図柄の四つ揃い。但し、7と$は三つ揃いでもOK
★最高16ラウンド継続
★平均出玉…2300個(実際は2回ワンセットで4600個)
★確変機能搭載(絵柄不問、次回大当りまで、但し連続回転が切れると終了)
★兄弟機…ニューエキサイトキングV(大当り確率…1/202)



ニューエキサイトキングV…確変機能はないが、大当り周期を狙った体感器攻略が可能


 

4ケタドットデジタル、大当り2回ワンセット、確変中は右打ちで消化、連続回転が切れると確変終了…など、かなり特徴的なゲーム性を有した本機。何度か打った方ならば、今も記憶に「刺さって」いるのではないか。

 

 

個人的には、向ヶ丘遊園駅北口「銀座ホール」でよく勝負した。また、高田馬場の「ダイナム」「東陽会館」などでも打っていた。特に銀座ホールは、本機を初打ちした店として思い入れが強い。他機種と一風変わったゲーム性に、当初はかなり戸惑った記憶もある。スペックの甘さゆえ、新台時期からしばらくすると、釘がガッツリ締められた事も思い出す。

 

旧要件時代、「4ケタデジタル」はニューギンの十八番(おはこ)でもあった。「ニュースノーバーズIV」「エキサイトキングV(II)」など、昭和期には4ケタデジタルの「名機」が存在した。

しかし、新要件期に入ると、藤商事の「ターンバック」(1991年)や奥村の「ドリームジャンボ」(1991年)など、他メーカーがニューギンに先んじて4ケタデジタル機を送り出した。ちなみに、大一からは「ランバダ」という「なんちゃって9ケタデジタル機」も出た(笑)。

ニューギンとしても、4ケタデジタルの「本家」としての意地があったのだろう。昭和の名機「エキサイトキング」の名を冠した本機で対抗した。同時期には、4本ドラムの「エキサイトビューティー」(1992年)も出ており、ニューギンの「4ケタへのこだわり」が見て取れる。さらに翌年(1993年)には、E・ビューティーの後継機「エキサイトバトル」も登場。


ニューエキサイトキングAWは、デジパチでありながら、実質的には2回ワンセットの「権利物」に近いゲーム性を有していた。

どの絵柄で当っても、大当り終了後は小デジタルが確率変動に突入する。ここで※右打ちに切り替えて、右サイドの「CHANCE」と書かれたスルーチャッカーに入ると、メインデジタル下の電チュー(スタートチャッカー)に内蔵された小デジタル(保留4個付き)が変動を開始。小デジ確率は、通常時の1/10から9/10にアップしており、確変中は頻繁に電チューが開く。

※店によっては、大当り中も右打ちを勧める(強要する)所があった。

 
(通常時も1/10で当る電チュー。右打ちと左打ちを使い分け、電チュー狙いで投資を抑える事が出来た)

 

 但し、確変状態は、メインデジタルの連続回転が途切れた時点で「終了」となる。よって、確変中は決して台から離れることが出来ない。たとえトイレに行きたくても、この時ばかりはハンドルから手を放すことが出来なかった。本機が、「膀胱炎誘発マシン」と言われた所以だ(←ウソ)。

この時代の「確変」といえば、メインデジタル確率は不変で、小デジタル確率のみアップするタイプが大半であった。しかし、本機の場合、確変中はメインデジタル確率も1/228から1/57にアップしていた。膀胱炎を防ぐ為の、メーカー側の「配慮」である(←多分ウソ)。

もし確変中にドーンとハマれば、電チュー性能の良い本機の場合、出玉は大幅増加する。しかし、内部確率が4倍もアップしていた為に、確変中はすぐに次の当りが来てしまい、プラスアルファの出玉増はそれ程期待できなかった(但し、「エラー攻略」を使えば、この限りではない=後述)。

本機は、内部的に4つの異なる抽選状態(モード)を持つ。すなわち、1/57で大当りする高確率モードが1つと、大当り確率=0/57の地獄モードが3つ。これらをトータルした大当り確率は1/228となる。これは、見かけ上の確率(1/207.36)よりも悪い数値だ。

単発回しをした場合、1回転ごとに4つの状態を規則正しくループするので、4回転に1回は大当りのチャンスが巡ってくる。したがって、1/228で大当りの抽選を受けている事になる。

一方、連続回転中は、一つのモードに「固定」され続ける。高確率モードで連続回しすれば、すぐに大当りする一方、地獄モードで回し続けると延々とハマる。

大当り終了後は高確率モードに滞在している為、連続回転をキープすると内部確率が1/57にアップした。確変中は電チューが開きっぱなしなので、2回目の当りが早いのも当然である。

このような抽選システムは、先行機「エキサイトカムカムAW」(1991年)と瓜二つである。Rレジスタの補正処理による連続回転の「カラクリ」を利用した数珠連チャンは、当時のニューギンの「得意技」といえる(他社では、三共「フィーバーシスコII」などがこのシステムを採用)。カムカムAWは連続回転が途切れ易かったが、小デジの確変機能を有する本機では、ほぼ確実にメインデジタルの高確率状態が継続する。

かかる特性を利用して、2回ワンセット終了後も連続回転を続ければ、高確率状態をキープすることが出来た。ただ、多くの店が「確変終了後に出玉交換」というシステムだった為、実践は容易ではなかった。二人一組となり、確変終了直後にすかさず打ち手が交代する「連携プレー」は有効だった。

ちなみに、1回交換の場合でも、確変終了後の保留4回転は高確率状態となるので、それぞれ1/57で連チャンが期待できた(トータル連チャン率は4/57=約7%)。

また、通常時の大ハマりを避ける為、初当りまでは単発打ちを使ったり、連続回転を途中でやめるなどの「技」が効いた事は、いうまでもない。

 

さて、先ほど「エラー攻略を使えば、この限りではない」と書いた。実は、初当り時に大当り確率0の「地獄モード」に突入させ、確変中にいくらデジタルを回しても次の大当りが来ない「ドハマリ状態」(無抽選状態)を作り出すことが出来た。2回目の大当りは絶対に来ないが、電チューがパカパカ開いて玉は永久に増え続ける…そんなオイシイ攻略が可能だったのだ。

方法は至って単純で、初当り時の16ラウンド目にアタッカーに玉を一発も入れず、「アタッカーエラー」を起こすだけである。後は、店員を呼んでエラーを解除して貰えばOK。その後は右打ちで延々とハマリ続けて、ジワジワ出玉を増やしていく。内部確率は0/57で固定されており、朝一で仕込めば開店から閉店までハマリ続ける訳だ。

また、エラー攻略を使わなくても、自力でドハマリ状態に突入する事があった。それは、確変終了後の保留4つ目で連チャンが発生し、しかも大当りする前に保留を複数点灯させた場合だ。この条件をクリアした時も、初当り終了後はハマリモードからスタートする。「何も仕込んでないのに、次の当りが全然来なかった」という経験がある方は、ほぼ間違いなくこのパターンであろう。