1995年(平成7年)初頭にSANKYOから登場した確変デジパチ「フィーバー億万長者SP」
★現金機、ドラム機(8ライン)
★賞球…6&13
★大当り確率…1/197
★最大15ラウンド継続(通常よりも1R少ない)
★大当り図柄…7、ダイヤ、FEVER、時計、車、コインの6種類、全46通り
★小デジタルの確変機能搭載
・図柄に関係なく、大当り後は次回までの確変に突入(継続なし、2回ワンセット)
・確変中は、小デジ確率が1/10から9/10にアップ
・確変中は、小デジ変動時間が約26秒から約6秒~3秒(保留数で変化)に短縮
・小デジ当選時は、電チューが0.8秒×2の開放を行う(通常時、確変時とも)
★確変終了時の平均出玉…約3300個(止め打ちで玉増え可)
★電源オン直後(上段に777が揃っている)は、小デジタルが時短状態となる(初当りまで)
★本機のCR版…「CRフィーバー億万長者SP」
・大当り確率…1/279(設定1)、1/293(設定2)、1/323(設定3)
・5&15、平均出玉2300個
・7、ダイヤ、コインが横ラインで揃うと、プラス2回の確変(ループあり)
・確変突入率…11/46
・ミニデジ回転中は、左ドラムに「リーチ目機能」が働く
当時、大同の6ラインドラム機「フィーバールーセントDI」(1994年)が大人気だったが、本機はルーセントと同タイプのドラムを採用した事で話題となった。
確かに、図柄の形状的に共通する部分もあるが、本機は台枠が「ナスカ枠」になっており、しかもゲーム性が全くの別物だったので、イメージ的にルーセントとかぶった記憶はない。
大当り有効ラインは、ルーセントの6ラインよりも多い「8ライン」に増えていた。通常の5ラインに加え、上段にエクストララインが一本(ルーセントと同様)、さらに右下がりと右上がりのクロスに、エクストラインが一本づつ追加された。
ドラム停止順は左⇒中⇒右で、リーチアクションにはノーマル(右ドラムがスロー回転する)、左中停止(リーチ時に左&中ドラムが同時に止まる)、全回転(リーチ後、全ドラムが同時回転⇒全停止を繰り返す)の3種類があった。意外とノーマルからの当たりが来易い一方、期待を持たせる全回転アクションがアッサリ外れる事も多かった。
どの絵柄で当っても、大当り後は小デジタルの「確変状態」に突入。確変は次の大当りまで必ず継続するが、ループはないので実質「2回ワンセット」になる。ワンセット時の出玉は約3400個で、止め打ちを駆使すればさらなる上積みも可能。
その分、出玉的には「13個戻し、15ラウンド継続」と抑えられており、1回の大当りで約1700発の出玉しかない。また、本機のVゾーン(貯留式)はアタッカー左端にあるが、アタッカー周辺の釘バランスに問題があり、Vゾーンに玉が収まらずパンクが頻発する欠点もあった。但し、大当り中にストロークを弱めに調節すれば、パンク率は下がる。
初当り確率(1/197)の甘さに加え、「無条件突入」というサービス満点の確変機能がある事で、かなり甘い部類に入る機種といえた。ただ、その甘さが仇となり、釘をガッツリ締めにかかるホールや、早々に新台に入れ替える店などが続出した。
ちなみに、当時の同タイプ2回ワンセット機では、「ニューエキサイトキングAW」(ニューギン)、「リゾート」(京楽)、「ラスベガス」(三洋)、「花百景」(西陣)、「パニックランドV」(三洋)、「恐竜王国」(平和)、「国盗伝説」(三星)、「太陽特別」(太陽電子)、「ダンスダンス3」(大一)などが挙げられる。もちろん、機種ごとに、大当り確率や連チャン性の有無、平均出玉などの違いがある。
なお、フィーバー億万長者SPの隠れた特典として、朝一の「モーニング機能」があった。これは、大当り確率や小デジタル確率がアップするのではなく、朝イチについては小デジが「時短状態」になっていたのだ。
通常、小デジタル変動時間は約26秒と長いが、電源オン直後から初当りを引くまでの間は、小デジ変動時間が約6秒に短縮されるようになっていた。小デジ確率は1/10のままだが、強力な時短が働くことでデジタルを多く回すことが出来た。一見るすると地味だが、かなり有利な条件であり、さらに止め打ちを使う事で、投資の大幅節約になった。客付の少ないガラガラシマで、一人朝から「カニ歩き」を敢行した方も、結構いるのではないか。