Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

LIGHT UP NIPPON

2012-07-18 02:44:31 | 素敵な現場
シニア担当のYokoです。

『夏』・・・来ちゃいましたね。

いきなりの暑さで参ってしまった方もいらしたのではないでしょうか?

でもこの『夏』 7月半ばから9月後半位まででしょうか。

暑いからこそ、楽しめるものもたくさんありますよね。

海水浴 山登り 川でバーベキュー お盆に夏祭り そして 花火

今年は無事に隅田川の花火は7月28日に開催されるという事です。

私はまだ見てはいないのですが、この映画ご存知ですか?

「LIGHT UP NIPPON 日本を照らした奇跡の花火」

昨年の震災の後、東北の太平洋沿岸10ヶ所で一斉に花火を打ち上げたドキュメンタリーです。

この映画を知って、ぜひシニアのワークも花火をやりたい!と思いました。

調べてみると、隅田川の花火大会の起源は徳川吉宗の時代まで遡ります。

当時、飢饉、コレラなどの疫病が蔓延、大勢の死者を出し、そんな暗い世相の中、

鎮魂、悪霊退散を祈り、両国で水神祭りを催しそれに合わせて

大花火を打ち上げた事が始まりだそうです。

そう、まるで映画のイントロダクションに書かれているかのように

「上を向いて歩こう」

大花火は空に大きく打ち上げられる。誰もが必ず空を見上げ

そしてその明るさに顔が心が照らされる。

「わー」と声を上げ、夜空に描かれた一つ一つに何かを想い何かを願う。。

エネルギー問題、高齢化社会 少子化 いじめ 経験のない自然災害

大勢の大切な命が亡くなり、また今ある命さえどこか危さが漂うような

あまり吉宗の時代と変わりがないように感じます。

だけれども、いやだからこそ、私たちから元気に!明るく!

大きな花火を打ち上げていきたい!!!感じるままに、手が動くままに

心の表現を楽しんで頂きたいなと。。。


先週のワーク『夏花火』

皆さんにまるで縁日を思わせるようなテーブルセット



そしてたくさんの紙風船

すぐに手にして皆さんポンポンと。中にはすぐに潰してしまう人も・・

実はこの紙風船に仕掛けが!!

紙風船を的にして射的をイメージした吹き矢ゲームを楽しんで頂き、落とした紙風船の中を開けると

花火の材料がたくさん!!そして更に中には番号が!

縁日の射的 当ると景品もらえますよね。

景品はなんと!団扇です!(お手製です!)



暑い夏を元気に乗り切る為に、団扇は必須アイテムです。

夏は皆さん 体調も崩しがち。だからこそ心で感じるアートセラピー

ご自分が思い描く世界をたくさん表現して頂き、ぱっと心を花火が照らすように・・・

夜空に見立て紙風船からでてきたたくさんのいろいろな紙を使って皆さん一斉に花火師に大変身です。

もくもくもく・・もくもくもく・・・

(どうやら切った紙が細かかったようです。)

あまりの静けさに思わず私聞いてみました。

「あのぉ~ 楽しいですか??」

すると、それまで紙選びに夢中だったIさん(女性)がぱっと顔をあげて

「こんな事やった事ないからたのしいわよぉ~」と。

でも隣の男性のKさん

もくもくしながら「楽しいというよりは・・・夢中になっちゃうというか・・・」もくもく。。

(女性と男性では言葉の表現違いますね)

中には隅田川の花火の話で盛り上がる女性陣がいたり、

若い頃隅田川花火大会の警備にバイトで出かけて、「俺、全然見ていないんだよ」とおっしゃる方も。

でも「みんなの安全が第一だからね」とそんな一言も。

皆さんのもくもくは続き、やっぱり少し時間が押してしまいました。

最後の承認の時間は皆さんでこのかけ声!

「たぁ~まやぁ~」

ドドーーン



自宅から隅田川の花火をご覧になっていたそうです。
下町の賑やかさ温かさ そんな花火が空一杯に。。



大玉からたくさんの華が咲く
そんな繊細さを感じます。



もくもくと夢中で取り組んでいたKさん
どうですか!この大輪の華!!
元気をたくさん頂けそうです。



なんだか、空に打ち上げられたネズミ花火のよう!
あっちでシュシュシュ こっちでシュシュシュ
この方の明るさそのまんまの花火のようです。



柳のようなしなやかさ
だけれどもどこかポップで明るいそんな花火


皆さんどれもこれも打ち上げられると、「わーーっ」と歓声があがり拍手 拍手でした。


この日は最後に作品を持って頂き、写真をパチリ!

ちょっと自慢げで、でもちょっとすました皆さんの顔なんです(顔出せずに残念)

これだけの細かなものを皆さんご本人の手で作りました。

ふっくらとした そして歴史ある手

改めて写真を見て、とても大切そうに持っています。


団扇は、涼を取り込むだけでなく、邪を払うという意味もあります。

この日は裏側に千代紙で作った紋きり遊びの「五つ宝珠」型をプレゼント

祈りが届き願いが叶うと言われています。

この日描いた皆さんの花火のように、満開!元気、明るさを取り込み

皆さんがいつも口にされる「無病息災」で、

そして病気や怪我などの邪を払いって頂くようにと。。。


さぁシニアの皆さんがこれだけの花火を夜空に打ち上げましたよぉ~

シニアの皆さんがこれだけ元気に楽しく過ごせる時間もっともっと増やさないと!

そうじゃなきゃ ニッポン暗くなっちゃう!!

暑い夏なりそうですが、

私たちもシニアの皆さんに負けない位

一人一人元気に明るくおっきな花火のようにどかーんと華を咲かせていきましょう。 

LIGHT UP NIPPON



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