あんの前足が禿げてから、ずっと心配していた。
心配しずにはいられなかった。
お祈りもした。
でも、祈りとともに必要なこともあった。
あんの場合は医者に行き、プロのお話を聞くことであった。
あんは何からのアレルギーから、どうしても掻きやすい前足を掻いてしまうとのことだった。
シャンプーやストレス、またダニなどの掻き方、禿げ方とは違い、内分泌系の問題による掻き方をしているとのことだった。
まずあんの今食べているものの中から、その原因を探すため、一週間ずつ今まで食べていた物を抜いて、様子を見て、何がカイカイの原因になっているかを探すことにした。
ちなみにあんの主治医の先生のところに来ている黒柴で、キャベツ、リンゴ、トマトのアレルギーがある子が居るそうで、何でも柴犬でアレルギーがない子は居ないほど、柴犬はアレルギーを持っているらしい。
自分は柴犬がアレルギーの多い犬だと知ってはいたが、やはりうちの子にカギってとどうしても思ってしまっていた。
あんだけ大丈夫、いつも美人さんと思いたかった。
そうした思い込みや逃げが本来小心者のである自分を誤魔化し、あんのハゲを結局は大きくしてしまった要因である。
これは深く反省し、またしょんぼりもしたが、新たなにあんのために何が出来るかを見出すことが出来た。
まずあんが生まれてから一番食べているもの、キャベツを昨日から一週間抜いてみることにした。
先生からは飼い主さんの観察も大切ですと言われたので、今まで以上にあんのカイカイの観察を始めた。
それを同時に昨夜はまっちゃんに電話した。
あんはまっちゃんが連れてきてくれたのである。
まっちゃんの親戚が長野柴犬のブリーダーをしていて、黒柴の女の子とお願いしたところ、そのブリーダー仲間で群馬の方がいて、そこからあんは家に来てくれた。
そのブリーダーの方にどうにか連絡してもらって、あんの兄弟が何かアレルギーはないか、またどのような食べ物を与えているかを知りたかったのである。
まだ連絡はないが、あんのために祈りのほかに出来ることは何でもしてあげたいのである。
不束な飼い主であんには申し訳ないが、出来ることは何でもしてあげたいのである。
そして、また祈りに戻るのである。