チェロを生きる 堤 剛 新潮社
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チェロって良い音色ですよね~!
チェロは、人間の声の様な楽器と言われますね!
特に男性の話し言葉と同じ音域なので、とても音色に温かみがあると思います。
ですので、とても好きな楽器の1つです。
この本は、堤さんの自伝の様な作品です。
まずは、音楽との出逢い、桐朋学園・斉藤秀雄のレッスン、シュタルケル先生との出逢い、教え、留学時代の事、演奏旅行の事、現代曲の事、最後にチェロ協会の活動等が書かれています。
斉藤秀雄のレッスンでは、いかにこの時代が良い時代だったかが感じられます。
現在は、CDや音源があふれているので、すぐに有名な音楽家の演奏を聞く事ができます。
この時代は、まだまだ西洋音楽を聞くという習慣が少なかったので、1枚のレコードから聞こえてくる演奏は、なんとも憧れのようでした。想像力を掻き立てていたようです。
また斉藤秀雄は、海外からの演奏家が来日した場合、必ずご自宅に呼び、生徒達に目の前で聞かせる様にしていたようです。
鬼教師と呼ばれていた斉藤秀雄、小沢征爾等、有名な弟子を育てた先生の情熱は、すごいものだったようです。
シュタルケル先生。ゾルタン・コダーイの無伴奏チェロ・ソナタを初めて弾いたのは、シュタルケル先生だったそうです。
この先生からの「プロフェッショナルとは」とういう教え。
アメリカに留学して、もう1度基礎からやり直した事、並大抵の努力ではなかったと思われますが、さらっと書かれています。
楽譜を読むプロセス、音楽だけでなく、全ての事を勉強した上で、自分なりの演奏が出来るようになる!それは、チェロだけでなく、全ての楽器に共通することですが・・・・。
堤さんの哲学もまた知る事が出来ました。
♪ゾルタン・コダーイの『無伴奏チェロソナタ』。とても好きな曲で、大学時代、図書館でよく聞いてました
↓シュタルケル先生の演奏です! 『無伴奏チェロソナタ』 1楽章
http://www.youtube.com/watch?v=4MEUIGjfHNw&feature=related
↓第2楽章
http://www.youtube.com/watch?v=2qm7_cI2b30&feature=related
↓第3楽章
http://www.youtube.com/watch?v=ZvOEwGlwgJo&feature=related