
完全犯罪を考え実行するひとりの少年の動きを
追う展開のミステリーです。
しかし、他人とのコミニュケーションが上手く取れない
人間として未成熟な幼さをもった彼に
あまり共感できずにいたので
読み終えた感想は虚しさが残るばかりです。
逡巡しながらも決行した彼ですが罪の意識に苛まれて
完全犯罪の計画も思わぬところから綻びが生じます。
後戻りの出来ない道に足を踏み入れた彼の最後は
予想通りでした。
少年らしい潔癖さと正義感。心の中に青い炎を燃やして母親と妹を守ろうとした彼の
行為は、彼の抱える問題をきっちりと描写することで納得させますが
友人の言う「瞋恚は三毒の一つなんだよ」という言葉が結局彼の運命を表わしています。
倒叙形式のミステリーですが本格ファンにすれば少し物足りないかも知れません。