Mのミステリー研究所

古今東西の面白いミステリーを紹介します。
まだ読んでいないアナタにとっておきの一冊をご紹介。

貴志祐介の「青の炎」

2013-09-16 12:46:57 | ミステリ小説

完全犯罪を考え実行するひとりの少年の動きを

追う展開のミステリーです。

しかし、他人とのコミニュケーションが上手く取れない

人間として未成熟な幼さをもった彼に

あまり共感できずにいたので

読み終えた感想は虚しさが残るばかりです。

逡巡しながらも決行した彼ですが罪の意識に苛まれて

完全犯罪の計画も思わぬところから綻びが生じます。

後戻りの出来ない道に足を踏み入れた彼の最後は

予想通りでした。

少年らしい潔癖さと正義感。心の中に青い炎を燃やして母親と妹を守ろうとした彼の

行為は、彼の抱える問題をきっちりと描写することで納得させますが

友人の言う「瞋恚は三毒の一つなんだよ」という言葉が結局彼の運命を表わしています。

倒叙形式のミステリーですが本格ファンにすれば少し物足りないかも知れません。