日曜日に、久しぶりにタワー渋谷に行き、スタン・ゲッツ(t.sax)とケニー・バロン(pf)の CD「People Time:The Complete Recording」を買ってきました。
1991年の3月3, 4, 5 & 6日にコペンハーゲンのカフェ・モンマルトルに出演したライブは2枚組『People Time』に収められ、スタン・ゲッツの晩年の最高傑作と言われ、又多くのミュージシャンがDUOという演奏形式の教科書的な取り上げ方をしております。(このライブの3ヶ月後にゲッツは亡くなっております。)
このブログを読まれている方の中にも愛聴されている方も多いかと思います。
その完全版が発売されているのを知り衝動買いしてしまいました。
なんと7枚組です!
「People Time」こちらは、オリジナルの2枚組のジャケットです。
こちらが最近発売された完全盤「People Time:The Complete Recording」
オリジナル盤に比べると、なんとも愛想のないジャケットデザインです。
しかも、BOXとCDのサイズが合っていないのに緩衝材が入っていないため、持ち歩くとコロコロと音がします。7枚のCDが右へ行ったり左へ行ったり、なんともあぶなっかしい限りです。最初は、なんの音か!と思いましたね、、、
しかし、オリジナル盤では収録されていなかった「YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS」、「I WISH YOU LOVE」、「枯葉」とか、なぜオリジナル盤から漏れたのか理由が付かない程、素晴らしい演奏です。
まあ、DUOのライブ盤で2枚組みのものを発売するだけでも、ハードルは高かったのでしょうから、これは仕方がありませんね。
そしてこの完全盤も何枚プレスされたか判りませんが、発売するだけで精一杯だったんでしょう。デザインや装丁に予算が回らなかったのだと思います。
恐らく国内盤は発売されることはないんじゃないかな。
日本のレコード会社は今、こういうコアな商品を発売する余裕はないです。
さて、Apple Jumpでも、先週金曜日に素晴らしいDUOライブがありました。
(フ~。やっとここに繋がった。)
左から、アーロン・チューライ(piano)、吉本章紘(t.sax)
吉本章紘は、バークレー音楽院出身で、日本に帰国して3年ほどの間に、メキメキと頭角を現している、日本の若手テナーサックス奏者のトップランナーの一人です。
そしてアーロンは、20代よりNYで、小曽根真トリオで御馴染みのClarence Penn(ds),等とトリオを引率して来た、超個性的なオーストラリアのピアニスト。
現在は、東京芸術大学に席を置き、武満徹などの日本の現代音楽を研究しているそうです。たぶん。。
ここらあたりを、吉本章紘を通して、聞いてみたけど、私のような凡人にはよく判りませんでした。
超個性的な風貌とは裏腹に、とても礼儀正しく、またApple Jumpのピアノの状態がとても良い、と喜んでいました。
演奏は、コルトレーンの「ナイーマ」、チャーリーパーカーの「ドナ・リー」、アンコールで「BODY & SOUL」と御馴染みのナンバーが演奏されました。
普段は温厚な吉本が、鬼気迫る表情で演奏しているのが印象的でした。
バンド編成と違って全体のサウンドとかに気を配る必要がない分、自分の演奏とアーロンのピアノに神経のすべてを集中させているわけですね。
これが、DUOの醍醐味です。
ちょっと狭いし、ベーシストとドラマーが来れないので、今日は2人でやってます!ということではありません。
アーロンのピアノスタイルを説明するのは難しいです。セロニアス・モンクとビルエバンスを足して、ドビュッシーのピアノ曲を即興で演奏しているという感じかな。
(この説明は、かなり無理があります!)
正直に告白すると、聞いていて何度もロストしてしまいました。
(ロストとは、今、どこのパートをアドリブしているかを見失うことです。)
ひょっとして、コードの制約をかなりルーズにしているのかなと思ったけど、吉本の話では、そうではないということでした。
“これがミソなんです!”と誇らしげに言ってました。
今回のDUOのために、何度もリハーサルを行なったそうです。
聞き応えたっぷりの、なんとも刺激的なライブでありました。
次回、5月初旬ごろに再演する予定で、現在日程調整しております。
今回聞き逃した方は、是非次回お楽しみ下さい!
1991年の3月3, 4, 5 & 6日にコペンハーゲンのカフェ・モンマルトルに出演したライブは2枚組『People Time』に収められ、スタン・ゲッツの晩年の最高傑作と言われ、又多くのミュージシャンがDUOという演奏形式の教科書的な取り上げ方をしております。(このライブの3ヶ月後にゲッツは亡くなっております。)
このブログを読まれている方の中にも愛聴されている方も多いかと思います。
その完全版が発売されているのを知り衝動買いしてしまいました。
なんと7枚組です!
「People Time」こちらは、オリジナルの2枚組のジャケットです。
こちらが最近発売された完全盤「People Time:The Complete Recording」
オリジナル盤に比べると、なんとも愛想のないジャケットデザインです。
しかも、BOXとCDのサイズが合っていないのに緩衝材が入っていないため、持ち歩くとコロコロと音がします。7枚のCDが右へ行ったり左へ行ったり、なんともあぶなっかしい限りです。最初は、なんの音か!と思いましたね、、、
しかし、オリジナル盤では収録されていなかった「YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS」、「I WISH YOU LOVE」、「枯葉」とか、なぜオリジナル盤から漏れたのか理由が付かない程、素晴らしい演奏です。
まあ、DUOのライブ盤で2枚組みのものを発売するだけでも、ハードルは高かったのでしょうから、これは仕方がありませんね。
そしてこの完全盤も何枚プレスされたか判りませんが、発売するだけで精一杯だったんでしょう。デザインや装丁に予算が回らなかったのだと思います。
恐らく国内盤は発売されることはないんじゃないかな。
日本のレコード会社は今、こういうコアな商品を発売する余裕はないです。
さて、Apple Jumpでも、先週金曜日に素晴らしいDUOライブがありました。
(フ~。やっとここに繋がった。)
左から、アーロン・チューライ(piano)、吉本章紘(t.sax)
吉本章紘は、バークレー音楽院出身で、日本に帰国して3年ほどの間に、メキメキと頭角を現している、日本の若手テナーサックス奏者のトップランナーの一人です。
そしてアーロンは、20代よりNYで、小曽根真トリオで御馴染みのClarence Penn(ds),等とトリオを引率して来た、超個性的なオーストラリアのピアニスト。
現在は、東京芸術大学に席を置き、武満徹などの日本の現代音楽を研究しているそうです。たぶん。。
ここらあたりを、吉本章紘を通して、聞いてみたけど、私のような凡人にはよく判りませんでした。
超個性的な風貌とは裏腹に、とても礼儀正しく、またApple Jumpのピアノの状態がとても良い、と喜んでいました。
演奏は、コルトレーンの「ナイーマ」、チャーリーパーカーの「ドナ・リー」、アンコールで「BODY & SOUL」と御馴染みのナンバーが演奏されました。
普段は温厚な吉本が、鬼気迫る表情で演奏しているのが印象的でした。
バンド編成と違って全体のサウンドとかに気を配る必要がない分、自分の演奏とアーロンのピアノに神経のすべてを集中させているわけですね。
これが、DUOの醍醐味です。
ちょっと狭いし、ベーシストとドラマーが来れないので、今日は2人でやってます!ということではありません。
アーロンのピアノスタイルを説明するのは難しいです。セロニアス・モンクとビルエバンスを足して、ドビュッシーのピアノ曲を即興で演奏しているという感じかな。
(この説明は、かなり無理があります!)
正直に告白すると、聞いていて何度もロストしてしまいました。
(ロストとは、今、どこのパートをアドリブしているかを見失うことです。)
ひょっとして、コードの制約をかなりルーズにしているのかなと思ったけど、吉本の話では、そうではないということでした。
“これがミソなんです!”と誇らしげに言ってました。
今回のDUOのために、何度もリハーサルを行なったそうです。
聞き応えたっぷりの、なんとも刺激的なライブでありました。
次回、5月初旬ごろに再演する予定で、現在日程調整しております。
今回聞き逃した方は、是非次回お楽しみ下さい!