これは小山の友人宅でいただいたものです。「早苗冷梅」とでも名付けたいほどの仕上がりです。
庭の梅の木から熟して黄色くなった落ちた梅を三度ほど煮こぼし、熱いうちに梅の量に対して半分ほどの砂糖を入れ冷ましたものです。
出された時には砕いた氷を上に乗せてありました。氷が溶けていく過程にほどよく涼を感じました。
暑い日が続きますが、梅の成分のクエン酸やリンゴ酸などの有機酸には疲労回復効果があるといわれています。暑さで参ったからだに梅はいいですね。
梅を加熱することによって、ウメに含まれる糖とクエン酸が結合しムメフラールという成分が作られるそうです。この成分が血流を改善し、動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果があるようです。
青い梅はそのまま煮込めないとのこと。にがりが出て黒ずんでしまうそうです。
砂糖と焼酎に青梅を漬けて梅酒を考えついた知恵は素晴らしいと思います。
梅干しひとつでも食がすすみます。夏のお供に梅を。
日光の友人からいただきました。ふだらく本舗(日光市石屋町)の「日光名物ゆばむすび」をご紹介します。
ふっくら炊きあがったおこわを伝統の「日光ゆば」でやさしく包んであります。おこわは栃木県内産のもち米使用。
やわらかいゆばの食感がなんとも味わいがあるおむすびでした。
(以下は参考文献より)
ゆばは豆乳を作り、これを煮たときに表面にできる薄い膜を引き上げたものです。生ゆば、干しゆばなどがあります。
京都のゆばは仕上がりが平たいのに対して、日光のゆば(特に揚げゆば)は幾重にも巻き上げるので、丸くボリュームがある。漢字をあてると、京都のゆばは「湯葉」で、日光のゆばは「湯波」と書くところも微妙に違っている。
日光ゆばの歴史は古い。輪王寺-りんのうじ-を中心とした仏徒修行が盛んになるにともない、日光には多くの僧、修験者が集まった。修行をする者には精進(菜食)が要求される。そこで、たんぱく源は大豆に求められ、修験者たちが山岳地帯を旅するときには、軽量で、保存がきき、栄養にすぐれた食品として、きな粉やゆばを利用したという。
このように日光ゆばの起源は、都から伝えられたものと思われ、社寺の僧侶-そうりょ-や神官の食品として存続し、明治になってから一般に販売が始まった。
県内の南のほうに大平町というところがあります。大平山を登ると、天気の良い日には新宿のビル群が見えます。大平は巨峰の産地でもありますが、きょうご紹介したいのは大平の岩崎さんというぶどう農家の方が作っている「メスレ」という果物です。ぶどうではありませんから勘違いしないでください。
すもものような味と感触ですが、すももより小さくてずっと甘いです。市場に出回ることが珍しい果実のようです。「あぜみち」という店先で見つけました。お店の人の話ですと、メスレを作っているのは岩崎さんだけかもしれないということです。
余談ですけど岩崎さんから昔々に分けていただいた巨峰の苗木、うちの庭で一本育っています。