「さよなら」だけが人生だ
直訳すれば、最終的に人はみな、さよならする
すなわち、人はみな孤独
そんなこと、ボクだってわかってる
いくら大切な人とでも、遅かれ早かれ、どちらかが先に逝かねばならない
そして、残った独りもやがて消えてゆく
散る桜 残る桜も 散る桜
人は独りで産まれて独りで消えてゆく
それは、わざわざ言われなくてもわかってる
でも、ボクはキミと出逢ったんだ、この世で
それは奇跡だと、そして、掛け替えのない邂逅だと、思ってる
今でも
だから、せめて今だけは、行かないで
ボクと一緒に歩いてほしい
こんな直截的な言葉を吐くことを許してほしい
それを、キミという実体に訴えかけなくてもいいんだ
だから、せめて心の中でだけ呟かせて
ボクは死ぬまで、キミにこう語りかけるだろう
行かないで
そして、独りで消えてゆく
ありがとう
ボクの前に現れてくれて・・・
以下引用
唐の詩人、于武陵という人が一片の漢詩を残している。
すなわち、「歓酒」と題された五言絶句は次のとおりである。
(白文) (書き下し文)
勧君金屈巵 君に勧める金屈巵(きんくつし=大きな金の盃)
満酌不須辞 満酌(まんしゃく) 辞するを須(もち)いず
花発多風雨 花開けば風雨多く
人生足別離 人生 別離足(おお)し
この五言絶句が有名になった一因に、この詩に作家の井伏鱒二が名訳を付けたことがあるだろう。
井伏鱒二の訳は次のとおりで、この訳、「花に嵐のたとえもあるぞ。サヨナラだけが人生だ。」の句は多くの人が一度や二度は聞いていよう。
井伏鱒二の「歓酒」の訳
この盃を受けてくれ
どうかなみなみ注がしておくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
「さよなら」だけが人生だ
玉置浩二 - 行かないで
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます