宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

BS1スペシャル▽“衝撃の書”が語る人類の未来~サピエンス全史/ホモ・デウス

2020年03月26日 12時27分43秒 | TVのこと


 私は、ドキュメンタリー番組が好きだ、というか、血肉になる気がする。
少なくとも、バラエティー番組を観るくらいなら、そっちに回したい。
何故?
残り時間が少ないからだよ。

なので、主にはNHKを中心に、それらを録画しまくっている。
結果として、それらを全部観る時間が無い(ほれ、そういうこと)ことに忸怩たる思いで過ごしている。


 そんな中で、一昨日の休日にいくつか観た中でも、書き留めておきたいと思ったのがこの番組だ。
それは、BS1スペシャル▽“衝撃の書”が語る人類の未来~サピエンス全史/ホモ・デウスという番組で、録画日が昨年の12月27日、しかしそれは再放送につき、本放送は更に遡ってその年の元日だったらしい。





その内容は・・・
(以下引用)

「私たち人類は本当に幸福になっているのか?」

全世界で1000万部超えの歴史的なベストセラーで、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏やFacebookのザッカーバーグ氏、ノーベル文学賞のカズオ・イシグロ氏、オバマ元大統領ら、世界のリーダーや著名人が絶賛している『サピエンス全史』。人類250万年の歴史を全く新しい驚きの視点から読み解き、世界中に注目されている“衝撃の書”だ。
そして、日本で2018年9月に刊行された続編『ホモ・デウス(神となった人間)』では、テクノロジーの進化が人類の未来をどう変えるか? を“未来予測”している。人類=ホモ・サピエンスが、なぜ地球上で最大の力を得たのか? という人類誕生の原点から、認知革命、農業革命・人類の統一という“発展”に隠された真実、さらには宗教の問題から未来までを描く壮大な物語。

著者のユヴァル・ノア・ハラリは、1976年生まれの若き歴史学者。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻して博士号を取得し、現在、エルサレムのヘブライ大学で歴史学を教えており、軍事史や中世騎士文化について数多く執筆。多くの受講者を抱えた無料のオンライン講義を行うほか、TED(Technology Entertainment Designの略称で、学術・ エンターテインメント・デザインなど幅広い分野の専門家による講演会を主催している米国の非営利団体。)でも講演を行っている。


(以上引用)


 「ああ、あの本か」と思った。
一度読む価値アリと踏んで、図書館のリクエストカードに記入まではしたが、やがて忘れていた。

結果として、それで良かった、と思う。
仮にその本を手にしても、読了できなかったろう。
映像で上手く纏められているから理解出来たけど、これが文章のみとなると、私如きの根気が続いたかどうか怪しいものだ。

それと、3次元的発想の極致には私はあまり興味が無い。
そういう発想では理解出来ないことがこの世界には渦巻いている。
なので、時間の無駄だと思ってしまう。

と、否定的な感覚で観ていたら、ラストシーンで、そうではないことに気づいた。

ユヴァルくんはこう言う。
「視野を狭めるのではなくずっと幅広い様々な選択肢に気づいてもらいたい」
「自分が何者であるかを理解すること。自分の内なる考えを理解すること」

そうか、知の巨人はその世界を示唆するために、敢えて科学、歴史学、経済学等を絡めて局所へ追い込んだんだな。


 それをもう少し平易な言葉で表現したのが、ゲノム研究の権威クレイグ・ベンターだ。曰く、
「IQがどんなに高くても有能とは限らない。人間をより賢くしたからといって【ホモ・デウス】にはなり得ない。私たちはまだ十分に人間が何たるかを理解できてない」と。

【ホモ・デウス】とは、恐らくユヴァルくんの造語で、ホモ・サピエンス+ゼウス、すなわち、このまま人間が進化すればやがて神になる、ということ。
何故なら、遺伝子組み換えやクローンという研究で、人間はとうとう神の領域に差し掛かりつつあるという現実と未来が見え始めたから、ということだろう。


そして、こう言う。

最も大切なのは自分自身を知ること。
自分が何者であるかを理解すること。
テクノロジーを追い求めるだけでなく、現状に満足する方法を学び、自分の内なる考えを深く理解することに時間を使うべき。
あなたの心はどんな声を発しているか?
あなた以外にあなたを理解できる人は誰もいない。

と。


要するに、「衝撃の書」が人類に問いかけた人類の未来、それは、
「私たちはどう歩むべきか」
ということだ。

確かに、遺伝子をいじって「思い通り」の人間を作ることは可能になったとしても、「それがどういう意味を持つか」ということに考えが至らない頭脳明晰者だけになれば、人類の未来は暗い。


 ならば、狂言回しに使われたのが、かの画家ポール・ゴーギャンであることも納得できる。
即ち、彼の提言・・・

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか






 そんな訳で、この番組をお勧めします。
恐らくは、NHKオンデマンドのアーカイブの中にあるでしょう。
検索すれば、いくつかの動画も上がってはきますが、それについては、保証の限りではないのでここではリンクいたしません。






 サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福 Kindle版





 ホモ・デウス 上下合本版 テクノロジーとサピエンスの未来 Kindle版













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