宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

茄子とソーセージの甘辛炒め

2007-09-21 10:18:45 | 食のこと


旬の長茄子が綺麗で安かったので衝動買いをした。
なんと、でっかいのが2本で100円。
塩でもんで浅漬け風にしてもいいし、炒めても美味い。
油で炒めたものをトマトソースに入れて、スパゲッティ(今、パスタという呼び方が大流行だが、それはイタリアでの小麦を加工した食品の総称。天の邪鬼な私は今だからこそスパゲッティと呼びたい。これだってその径の寸法にによってフェデリーニ、カッペリーニという風に呼称が変わる。)と和えたものは私の大好物。



さて、そんな中から今日はこれ。
子供の頃、母がよく作ってくれた料理の中のひとつにこれがある。
微妙に何かが違うような気もするが、まあ大体こんなものだ。

茄子は油とよく合う。
そこに魚肉ソーセージを合わせて炒める。
茄子は吃驚するくらいの油を吸い込む。
そのうちまた出てくるだろうと高をくくっていると失敗する。
出てこないのである。

たっぷりの油(私の場合は胡麻油)で茄子を炒める。
そこに細かく切った魚肉ソーセージを和える。
この魚肉ソーセージというところがミソなのである。
これが高級なそれになると別物になってしまう。

飽くまで、私は昔日母が作ってくれた味を再現したいのである。
塩こしょうをして、多分砂糖を少量加えて醤油で仕上げるのだと思うが、私の場合はここで「めんつゆ」を入れる。
というのは、以前歌舞伎役者が焼きうどんをめんつゆで作るCMを観て、真似てみたときに、甘すぎて閉口した記憶があるから。
(あのCMは逆効果なのではないかと今でも思っている。)
ならば、甘辛く仕上げたいときにはそれがいいのではないかと。



最近、努めてアスパラガスを摂るようにしている。
アスパラギン?がいいというので、どうせならそういったものを食べようと思うのである。

勿論、その味が好きだからということもある。
ある小料理屋のオープンキッチンでその下から1/3程度を捨てるシーンを何度か見た。
聞けば、やはりその部分は固くて美味くないからとのこと。
それは確かにそうだと思うが、うちは料理屋ではないので全部入れる。

アスパラガスを入れるというのは後から思いついたもので、湯がくことにした。
たまたま油を控えた為に焦げ付いた中華鍋を洗う必要が出来たので、ついでにそれで湯がくことにする。
ざっと洗いした中華鍋で湯を沸かす。
沸騰した湯に塩とアスパラガスを入れて火を止める。
食べるまでにはまだ時間があるからそれでいいのである。
余熱で充分火が通る。

用事を済ませて食卓につくまでの時間が2時間余り。
すっかりしんなりとしたアスパラガスをザルに上げ、中華鍋を洗う。
鍋も湯で馴染んでいるから簡単に洗える。
そこにもう一度胡麻油をさして、一旦皿に上げてあった茄子&ソーセージとそのアスパラガスを和える。
塩こしょうの下味はつけてあるので、ここで例の「めんつゆ」を適量入れて仕上げる。


(マクロ撮影しようとすると、湯気ですぐにレンズが曇る。つい慌ててシャッターを切るとこんなピンボケ写真に。やっぱ、手ぶれ補正つきのデジカメにすべきだった。)

うん、母の作る懐かしい味をほぼ再現できた。
この油に馴染んだ茄子の味わいと甘辛く仕上がったソーセージのバランスが、子供の頃とても好きだった。

そこに加わったアスパラガスもいいアクセントとなっている。
次からは、ソーセージをもう少し大きめに切った方がいいかも。
あまりに細かすぎると、箸ですくうのが大変だ。
でもそうすると味のバランスが崩れるだろうか?

まあ、それはやってみれば判ること・・・





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