白爺の独り言

故郷テニアン島へ帰る旅!
 古い友達と巡る秘湯の旅!
白爺一人で ブツブツブツ・・
お暇な人 寄っていって~。

白爺闘病記 ②

2006-07-10 07:09:01 | 闘病記
6月4日
明日は腸の内視鏡検査をするので、「午後から水以外は口にしないように」との指示がでました。
このときから、手術終了3日後の18日まで、食事は一切口にすることは出来なくなったのです。
毎日24時間点滴をするため、喉の横にプラスチックの細い管を通して、そこから点滴をすることになりました。
トイレに行くときも、薬のぶら下がったポールを持っていくので、大変でした。
2種類の薬を挿入するときには、管の途中でジョイントが出来て、一度に挿入することができるので楽でした。

6月5日
午前9時から2リットルの下剤の入った水(経口腸管洗浄剤)を2時間かけて飲むことになりました。
経験者から「飲み難いですよ」と聞かされていましたが、白爺はそんなに飲み難いとは思わず飲めました。
0時半ころ下剤をしてお腹を空っぽにし、検査室に入りました。
1時30分にベットに横になり、肛門から内視鏡を挿入し検査が始まりました。
肛門に麻酔をして入れるので痛いとは思いませんでしたが、腹の中でゴソゴソ動いているのはよく分かりました。
先生は、奥のほうを診ていて、「これから先は入れると出血するな」と独り言を言っていました。
終わったからと迎えの看護婦さんを呼ぶよう指示したのですが、「ちょっと待って入り口近くに小さい腫瘍がある」といって摘出しました。

30分で検査は終わり、初めて乗った車椅子で病棟に帰りました。

その後検査をした先生がベットにきて、次のように貧血の原因を説明してくれました。
①米粒くらいの腫瘍があったが、内視鏡で摘出した。
②腸の奥に大きな腫瘍があり、これが出血しているので貧血になっている。
 この腫瘍は内視鏡では摘出できないので、開腹手術をして摘出することになる。
③手術は来週になるが、その前に輸血をすることになる。
④食事をすると出血するので、手術が終わるまで点滴で体力を保つことになる。
⑤家族には、先生から報告する。
ということでした。

6月6日
午前10時ころ腹部のレントゲンを3枚撮とりました。
肺活量検査もしたのですが、3500ccなので看護婦さんが歳の割には高いと驚いていました。
白爺は,「ダイビングしているから、これくらい当たり前です」と心の中で喝采していました。
午後は、腹部のMRI検査です。
立体的に腹部のレントゲンが撮れると聞きました。
4枚くらい撮ってベットに帰ると、外科担当のN先生が顔を見せました。

そして、
①私が手術を担当するNです。
②腸の手術は15日に実施すると決まりました。
③その前に、不整脈があるので手術中に悪さをするといけないので検査します。
④貧血がひどいので、今日と明日で800ccの輸血をします。
⑤貧血になる原因を除去するのだから我慢してください。
と宣告を下されました。

白爺は嫌とは言えず、「あー神様・仏様・・」。
小さい声で、分かりましたと言いました。

夕方から輸血をすると言って、輸血同意書とエイズ同意書を記入しました。
4時ころから予定していた輸血は、血液が届かなくて6時30分からになりました。
何かあるといけないので、最初は200ccを2袋に分けて点滴しましたが、看護婦さんが血圧を何度も計って監視していました。
午後8時には無事に終わり休むことが出来ました。

白爺の気持ちは、
・刑務所で死刑を待つ受刑者
・引揚船上で突進してくる魚雷を見ている自分
のようなものでした。
自分ではどうすることも出来ない、あきらめの境地だったのでしょう。


6月7日
開院と同時に付加心電図をとりました。
通常の心電図をとった後、4段の階段を3分間上り下りしてすぐに心電図をとるのだが、3分間おきに3回心電図をとってくれました。

11時からは、MRI室で心臓のレントゲンを取りましたが、この機械は最新の機械だと聞きました。

ベットに戻ると、脂肪不足を補うためにイントロファット20%(静注用脂肪乳剤)を100cc点滴に追加されました。
鉄分も追加されたので、これだけ点滴しておけば1ヶ月はOKだそうです。
点滴のベースは、塩化ナトリューム・塩化カリューム・乳化ナトリューム・ブドウ糖が主体ですが、濃度が濃いのと低いのがあるようでした。

午後は、残りの輸血400ccを入れました。

それまで、瞼の裏が真っ白だったのですが、だんだん赤く色ついてきて、看護婦さんが生き返ったと冗談言っていました。
また、貧血になると爪が平らになってしまうそうですが、貧血が治ると丸く曲がってくると教えてくれました。

午後の回診で先生が、
肺・肝臓・すい臓・腎臓はすべて良好。
心臓は不整脈がある。腸は開腹手術の要あり。
と話してくれました。
そして、体力をつけるために、明日からリハビリ室で専属インストラクター付でトレーニングをしてくださいと指示されました。

       
        経口栄養剤 口から飲めない人は鼻から入れるそうです

点滴のほかに、経口栄養剤が2種類、各食時間に配られるようになりました。
甘くて美味しくないのですが、これを飲んでいると胃や腸が眠らないので、手術後の回復が早いと看護婦さんは教えてくれました。


 次号も






 


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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
体が冷えます (HTIIおじさん)
2006-07-10 08:41:58
経口腸管洗浄剤は、飲むのが苦手な人がいっぱいいます。飲めてよかったですね!!

これは、真夏でも体が冷えて体がガタガタ震えますね。

次回は、いよいよクライマックスですか!?

臨場感と、迫力があって楽しみです!!(こりゃ、失礼)
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経験者は語る (白爺)
2006-07-10 10:08:28
病人相憐れみ、お互いに頑張りましょう。

2リットルを短時間で飲むのは、苦しいですねー。ビールなら美味しく飲めるのですが・・・。
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点滴 (フレームツリー☆)
2006-07-10 15:46:28
点滴で栄養は補われているので…お腹が減ったりとかはしないんでしょうか?

輸血・たくさんの点滴・苦しい検査・・・本当にお疲れ様でした
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理路整然! (ありどんだす)
2006-07-10 22:06:58
ご自分に起きた突然のご病気にもかかわらず、冷静に受け止められていて、前向きな白爺さまのお人柄がよくわかります。自分が病気になったとき、こんなに丁寧でしっかりとした分析をされている「入院日記」を読ませていただいたら、どんなに勇気がでることでしょうか。というより、私も普段から不摂生を反省して体に気を遣うようにしなくては、と、反省しなくてはいけませんね。
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2リットル (ナン)
2006-07-10 22:09:22
白爺さん、私から見ればビールのように飲んでいましたよ。
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おなかの中でゴニョゴニョ・・ (ちづ)
2006-07-11 01:48:43
私も胃カメラを飲んだときに、白爺様の内視鏡と同じくおなかの中でゴニョゴニョしているのがわかりました。変な気持ちですよね。

白爺様は精神的にもお若いんですね!オロオロしていらっしゃらないんですもの!すごい!
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激励うれしいなー。 (白爺)
2006-07-11 10:59:55
皆さんの感想や激励が励みになります。

あらためて切腹の跡を眺めたら、臍上から下に18針縫ってありました。治った今の寸法では臍をカーブして16センチありました。

これだけの手術が痛みを全然感じないで終了したことは、日本の医学に敬服します。
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いまは・・ (ちづ)
2006-07-11 13:31:28
もう普通に走ったり、たくさん食べたりしても大丈夫なのですか?
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歩くのはOKです (白爺)
2006-07-11 14:29:12
走るのはまだダメでしょう。

外は治っているのですが、中は見えないので・・。

食事も腸閉塞になり易いというので、消化のよいものを食べるようにしています。

退院したら寿司を食べるぞ!と意気込んでいたのですが、テニアンの魚釣り仲間の方が同じ手術をして、退院後すぐに食べたら腸閉塞になったと聞いたので、ゆっくり慣らしてからとガマンしています。
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ゆっくりと (michi)
2006-07-12 11:25:47
時間をかけて元の体調に戻していってください。人間はどんな傷を負っても直す力が働いてくれます。プラス思考でいれば回復も早くなります。退院間もなくあまり体力的に無理がきかない今でこそ気の力を存分に使って白爺さんの明るさでゆっくりと乗り越えてください。朝はまず深呼吸からですよー。
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