食養生365日 食材の栄養や漢方・薬膳的な効能のお話

あなたのバランスをサポートするサロンConcordia~コンコルディアのsoraがお届けする薬膳・食養生のことなど

血が足りない時にはやっぱりレバー

2016-08-25 | 血を増やす
今回は女性にとても大切な「血」を補う食材、「鶏レバー」についてです。

レバーと言えば鉄分ですね。
鉄は赤血球のヘモグロビンの構成成分で、体のすみずみまで酸素を運ぶ役割をしています。

そのほか目の健康を守るビタミンA、疲労回復や滋養強壮に効果的なビタミンB1も豊富です。
炭水化物・脂質・タンパク質の3大栄養素がエネルギーに変わるのをサポートし、細胞の再生や成長を促すビタミンB2も多く含まれています。
もちろんタンパク質も。

漢方では、血を補って肝の働きを高め、目の疲れを癒す働きがあるとされています。
疲れ目や視力低下の時に用いられます。

貧血の人はもちろん、生理の時期、肝臓が弱っていると感じた時、お子さんの栄養補給などにも、摂り入れてみてください。

夏にレバーを食べるのもおススメです。
漢方では汗をかくと「気」や「血」も一緒に流れて行ってしまうと考えられているからです。

先日、鶏レバーとハツが手に入ったのでモツ煮を作りました。


ハツは心臓で、レバーと同じく血を補う食材。
体と同じ部位を食べることでその部分の気を補うという漢方の考え方「似類補類」により、心(しん)の気を補います。

夏はこの心(しん)が疲れやすくなるので、心気を補うハツをレバーに組み合わせてみました。

レバーはひと口大に、ハツは縦半分に切って血のかたまりを水洗いし、冷水につけて15~20分ほど血抜きします。
熱湯で表面が白くなるまでサッと湯がいてザルに上げます。
このひと手間で臭みなく美味しくいただけます♪

砂糖、酒、しょうゆ、みりん、蜂蜜、水を鍋に煮立て、甘辛いタレを作ります。
もしあれば、なつめを加えると血を増やす働きがパワーアップします☆

下ごしらえしたレバーとハツ、しょうがのせん切りを入れて、落し蓋をして弱火で5分ほど煮込みます。
最後に火を強くしてタレをしっかりからめたら出来上がり!

器に盛って長ねぎを散らします。お好みで七味か山椒を振って。

レバーの濃厚な舌触りとハツのもっちりした食感が入り混じって、なかなか美味しかったです(*´艸`)
「血が増えたよ~」と体が喜んでいる気がしました。

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
温、甘・苦/肝・脾・腎

効能
血を補って肝の働きを高め、目の疲れを癒す



受付中☆9~10月のワークショップとコース
詳しくは【2016年10月までのスケジュール】をご覧ください。

ワークショップ『はじめての薬膳・食養生』
9/19(月祝)14:00~16:30
受講料3,500yen(テキスト代込み、薬膳茶・お菓子付き)

ワークショップ『秋のうるおい薬膳』
10/10(月祝) 11:00~15:00
受講料5,000yen(テキスト代・材料費込み、薬膳茶・お菓子付き)

ワークショップのお申し込みはこちら



『東洋医学と薬膳の基本が身につくコース』全4回
9月スタート・木曜コース
 9/22、9/29、10/6、10/13 11:00~16:00
受講料30,000yen(テキスト代・材料費込み、薬膳茶・お菓子付き)

コースのお申し込みはこちら



バースデイ割はじめました
オーダーメイド薬膳・食養生レッスン
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漢方・薬膳との出逢い

イカタコで血を養う

2016-04-09 | 血を増やす
ホタルイカが出回り始めましたね


大好きな春の食べ物♪美味しくいただきました(*´艸`)

イカには栄養ドリンクの成分で有名なタウリンが豊富に含まれています。

タウリンには、肝機能を高めたり血中コレステロール値の上昇を抑える働きがあります。
網膜細胞の機能を正常に保つので、目の疲れを緩和する効果も期待できます。

漢方で「イカ」は、肝と腎を補い、血を増やす働きがあるといわれています。
貧血の人、月経不順や不正出血がある時などに摂り入れてみてください。

春は五臓の中で「肝」の働きが活発になる季節です。
血を蓄え、気の流れをスムーズにするのが「肝」の主な働きです。

働きが活発になるということは、働き過ぎて変調を起こしやすくなるということでもあります。
なので、春は「肝」をケアするのにぴったりな季節。
旬のホタルイカを食べるのは、まさに“春に肝をいたわる”ことに繋がるというわけです!

また、「肝」は「目に通じる」ともいわれています。
「肝」の変調が目の症状に現れやすいんですね…例えば目のかすみとか。

このあたり、イカに含まれるタウリンが、肝機能を高めたり目の疲れを和らげるというところに、通じるものがありますよね☆

イカと似たような魚介の仲間であるタコにも、同じように血を増やす働きがあります。

ただし、イカが体を冷やす/温めるのどちらでもない平の性質なのに対して、タコは体を冷やす寒の性質です。
冷え症がキツイ場合は食べても控えめに。年中手に入りますが冬以外の季節にどうぞ。
生姜などの体を温める食材と一緒に摂るようにしてください。

以前タコについて書いた記事もありますので、どうぞ参考になさってくださいね(^_-)

タコで血と気を増やす
久しぶりに食べたくなって買いました。体が欲しているんですね。今日のテーマは「タコ」です。コレステロールは多めですが、そのコレステロールや血圧を下げる働きをするタウリンが豊富...

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
(温としている資料もあり)、鹹/肝・腎

効能
血を養い体に必要な潤いを与える




受付中☆4~5月のワークショップとコース

ワークショップ『春の“ゆらぎ”を穏やかにする食養生』
4/7(木) 12:00~16:30
受講料5,000yen(テキスト代・材料費込み、薬膳茶・お菓子付き)
※締め切りました。開催をご希望の方はご相談ください。

4月に追加しました
ワークショップ『はじめての薬膳・食養生』
4/30(土) 14:00~16:30
受講料3,500yen(テキスト代込み、薬膳茶・お菓子付き)

お申し込み締め切りは、開催日の1週間前です。

ワークショップのお申し込みはこちら



『東洋医学と薬膳の基本が身につくコース』全4回
4月スタート・隔週木曜コース
 4/14、4/28、5/12、5/26 10:30~15:30
5月スタート・GWコース
 5/1、2、4、5(3日はお休み)10:30~15:30

受講料30,000yen(テキスト代・材料費込み、薬膳茶・お菓子付き)

単日参加も可能です。その場合、料金は1日につき8,000yenとなります。開催日の1週間前までにご予約ください。

コースのお申し込みはこちら



2016年3月~5月のスケジュール
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乾燥と貧血に落花生

2013-10-24 | 血を増やす
今日のテーマは「落花生(らっかせい)」です。


ピーナッツと呼ばれていますが、本当は木の実(ナッツ)ではなく豆の一種。
花が落ちて土の中で果実ができたように見えることから、「落花生」という名前がついたそうです。
(実際は花の付け根から出たひげ根が土に潜り、土の中で実を結びます)

漢方では、血を補う、出血を止める、消化機能を整える、肺を潤すなどの働きがあるとされています。
貧血やめまいがある時、動悸、不眠、皮下出血や鼻血などの各種出血に用いられます。

肺を潤すので、秋から冬の乾燥する季節にピッタリの食材です。
長引く空咳や、乾燥肌、便秘の時に摂り入れてみてください。

胃を整え消化を助ける働きもあるので、食欲不振や胃もたれの時にも。
ただし冷えてお腹を壊していたり、軟便の時は症状が悪化する可能性があるので控えてください。

栄養素は、抗酸化作用が強く動脈硬化の予防や血行をよくするビタミンE、脳の働きを活発にするレシチン、ビタミンB群、ミネラルなどが含まれています。
脂質も多いですが、不飽和脂肪酸のオレイン酸なので、悪玉コレステロール(LDL)値を下げる効果があります。

生活習慣病の予防によさそうです☆とはいえ高カロリーなので食べる量はほどほどに。
アルコールの代謝を助けるナイアシンも含まれているので、お酒のおつまみにも最適ですね(*´艸`)

赤茶色の薄皮の方が薬効が高いので、皮ごと食べるのをおススメします!

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
平、甘/肺・脾

効能
血を補う、出血を止める
消化機能を整える、肺を潤す



11/14『冬を乗り切る食養生』教室受付中
詳しくはこちらをご覧ください

おうち薬膳ワークショップsoraからごあいさつ

お手軽なのに効能盛りだくさんのにんじん

2013-10-08 | 血を増やす
シチューの具ネタから柿に寄り道しましたが、また戻ってきました。
今日のテーマは「にんじん」です。

漢方では、血を補い肝の働きを高めて目の疾患を改善する、痰を切って咳を止める、停滞している食べ物の消化を助ける働きがあるとされています。

目の疲れ・かすみ、ドライアイ、視力低下や、肝機能をアップしたい時、慢性の咳、消化機能の低下による食欲不振や下痢・便秘の時に食べてみてください。
PCや携帯端末と長時間にらめっこしている私たちに、必要な食べ物です(・_・)

にんじんといえばあのオレンジ色に豊富に含まれるカロテンですね!
抗酸化作用が高く、免疫力をアップし、皮膚や粘膜を強くします。
かぜの予防や美肌にいいのはもちろん、がん、心臓病、動脈硬化などを予防する効果があるともいわれています。

にんじんにはビタミンCを壊す酵素、アスコルビナーゼが入っています。
なので、ビタミンCを多く含む野菜(大根、かぶ、にがうり、ピーマンなど)と食べ合わせる時は、加熱するか、酢をかけて酵素の働きを抑えるようにします。
サラダで生で食べる場合はドレッシングやマヨネーズをかけましょう。
脂に溶ける性質のカロテンの吸収率もアップします☆

お肉料理のつけあわせによくあるにんじんのグラッセは、理にかなっているんですね。
漢方的にも栄養学的にも優れた効能を持つにんじん。毎日食べたいぐらいです(^_-)

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
平(温寄り)、甘/肺・脾・胃・肝

効能
血を補い、肝の働きを高めて目の疾患を改善する
肺の働きを落ち着かせて咳を止める
消化機能を高め、停滞する食物を消化させる



10/10(木)八幡山のcafe CAPRICEにて「はじめての薬膳」教室
10月のワークショップも受付中
秋のスープ薬膳
あなたが捨てるもの・補うもの
ストレスと上手につきあう食養生
詳しくはこちらをご覧ください


おうち薬膳ワークショップsoraからごあいさつ

タコで血と気を増やす

2013-09-02 | 血を増やす
久しぶりに食べたくなって買いました。体が欲しているんですね。
今日のテーマは「タコ」です。

コレステロールは多めですが、そのコレステロールや血圧を下げる働きをするタウリンが豊富です。
栄養ドリンクでおなじみの成分です。

漢方では、血を養うことにより気を補う、肌をひきしめる、体に必要な水分を増やす働きがあるといわれています。
顔色が青白い、疲れ、めまい、動悸、不眠などに用いられます。

「血を養うことで気を補う」って何?って思いますよね…
少しだけ、気(き)・血(けつ)・水(すい)の話をさせてください。

漢方では、人の体を構成する基本的な要素は、気・血・水であると考えられていて、(「水」は「津液」(しんえき)とも表現されます)この3つのバランスが正常に保たれている状態が健康です。

気は、あらゆるものを構成する基本要素であり生命エネルギーで、その働きによって体の生命活動は支えられています。
血は脈管を流れて全身に栄養を運んでいます。
水は、血以外の体の中の水分で、あらゆる部分を潤しています。
気・血・水はセットであり、お互いがお互いを生む相互関係にあります。

「血を養うことで気を補う」のは、血を増やすことによって気が栄養をもらって全身を巡ることができ、健康な状態になるということです。
何となくイメージしていただけたでしょうか。

話をタコに戻します。
体を冷やす性質なので、冷え症で下痢をしやすい人はしょうがと一緒に食べてください。
血を増やす食材の中でも、タコとほうれん草は体を冷やします。ほかは温めるものと、どちらでもない性質のものがほとんどです。

簡単おうち薬膳レシピ
たことしめじの炊き込みごはん
血と気を補い疲労を回復します


夏バテにも

作り方
(1)米2合は炊き始める30分前にといでザルにあげておく。
(2)炊飯器に米と酒大さじ1、しょうゆ大さじ1と1/2を入れ、水加減する。
(3)ぶつ切りのタコ約300gと、千切りのしょうが1かけ分、小房に分けたしめじ小1パックを乗せて炊く。

タコは火が入ると縮むので、大きめに切った方が見た目よく仕上がります。
しめじはしいたけ同様、補気の働きがあります。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ

9月のワークショップ申込受付中
(日程調整しました)
9/11(水)、9/23(祝)、9/28(土)



【薬膳的分析】
性味/帰経
寒、甘・鹹/脾・肝

効能
血を養うことにより気を補う
肌をひきしめる
体に必要な水分を増やす

ぶどうも疲労回復にいいんです

2013-08-10 | 血を増やす
スーパーでデラウェアをよく見かけるようになりました。ぶどうが美味しい季節の到来ですね!
ということで今日のテーマは「ぶどう」です。

果糖、ブドウ糖などの糖質が主成分で、体内ですばやくエネルギー源になるので疲労回復が早まります。
カリウムなどのミネラルも含まれています。カリウムは、干しぶどうにするとその量がさらに増えます。

黒い皮(巨峰、ピオーネなど)と赤い皮(デラウェア、甲斐路など)のぶどうには、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種、アントシアニンやレスペラトールが含まれています。
活性酸素を取り除き老化を防ぐ効果、視力回復や肝機能の向上、血圧の抑制などが期待できます。
皮ごと絞ったジュースや赤ワイン、干しブドウでアントシアニンごとまるっといただきです☆


漢方では、気と血を補って疲労を回復し、息切れを改善し、足腰を強くして、利尿作用でむくみを取るなどの効果があるとされています。
ぶどうを食べて夏の疲れを取り、元気に過ごしましょう(^o^)

房の下の方より、つるに近い肩の部分が甘みが強いそうです。最後まで甘さを感じたければ、下から上に食べればいいということで。

それではみなさんまた明日お会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
平、甘・酸/脾・肺・腎

効能
疲労回復、息切れの改善
筋肉や骨の強化、足腰や筋肉・関節の痛みの改善
利尿作用によりむくみを取る