横浜の印刷会社シュービの村田です。
先日、印刷物の位置合わせはどこを基準にしているのか尋ねられました。基本的に印刷時には先端と印刷機の操作側(当社の場合は左側)で合わせます。
印刷用紙の大きさは、毎回多少の誤差が有り全く同じ大きさで搬入される訳では有りません。全判から周りを少しだけ断裁(四方化粧)して貰っても、1mm程度の誤差がでますので、後工程の為にも必ず何処を基準にして合わせているのかを決めています。
給紙装置です。このまま、前のフィーダーボードに用紙が毎時12,000枚から15,000枚送られます。
フィーダーボードに来た用紙は、この後前見当装置に当たり一瞬止まります。そして、横針の見当装置が引きます。この状態で、前の当てが倒れ出すと同時に印刷胴の爪で<咥え>引き込まれていきます。咥えは10mmから12mm位使います。
下のグリーンの部分にエアーを吸い込む部分が有り、印刷用紙は安定してフィーダーボードを流れます。
横見当装置です。ダイアルの横に注意のシールが貼られています。この下を印刷用紙が通過しながら、左に引かれて位置を合わせます。この調整を間違えると、殆どの場合印刷物がヤレ(印刷ミスした紙を印刷屋はヤレと呼びます)
横に針飛び(上手く位置合わせが出来ていない)が、発生したときに目視で判るように墨(黒)版に線の絵柄を入れています。針飛びが起きると白く見えます。(上の方で柄が違うのは、3種類の仕事を積み重ねていて、片面の仕事が混ざっているからです)
突き針は印刷機の反操作側に着いている、横見当装置で裏面を印刷するときに使います。引き針と同じものが着いていのですが、操作側から見ると奥へ突いているように見えます。
ベテランの製本屋さん教えていただいたのですが、見当装置が手作業だった印刷機は人間が手で突き当てていたから突き針と言うんだと言っていました。
この製本屋の社長さんには本当に針を入れて帳票を作っていただいた事も有り、沢山の事を教えていただきました。今は機械が主役になって職人がどんどん減っています。