読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

中山七里著「絡新婦(じょろうぐも)の糸 警視庁サイバー犯対策課」

2024-09-24 | な行
SNSを巡るミステリー。ネット界最恐の情報通「市民調査室」と名乗るフォロワー十数万人のサイト。芸能人の醜聞、政財界の不祥事など、様々な暴露ネタで、物議を醸していた。
しかし、ネットの炎上が現実に飛び火して、ついに自殺者がでる事態に発展する。警視庁サイバー犯罪対策課の延藤は、執念深く捜査を進め、インフルエンサーの素顔を特定寸前まで追い詰めるのだが・・・。
匿名のまま誹謗中傷、虚偽の噂を拡散させることの犯罪性、X/ツイッター、SNS皆言葉に酔う、自分に酔う、心無い一言が心に刺さる言葉のナイフで他人を傷つけるのだ。やがて明らかになる巧妙な真実の中にフェークニュース、デマを織り交ぜて流す本来の目的その動機が・・・、
デマで株価を操作して儲けることが途中から予想はついてしまうような突き詰め方が浅い。
もっとネット犯罪を深く掘り下げて欲しかった。
2023年11月新潮社刊

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幸田真音著「万(バン)、已(ヤ)むを得ず」

2024-09-18 | 幸田真音
新一万円札の顔、NHK大河ドラマ「晴天を衝け」にも描かれた渋沢栄一の孫にして、渋沢家2代目当主、日本銀行総裁、大蔵大臣を務めた渋沢敬三の生涯を描いた長編小説。彼はなぜ、戦中、戦後の日本の経済を任され第二次世界大戦後の、財産税、預金封鎖、新円切替などの苛烈な経済対策に踏み切れたのか?生物学者をめざす心優しい少年が、その人柄ゆえに大変な時に経済界の要職に抜擢され、日本の財政の行方を左右する究極の決断を迫られるようになるまでの数奇な生涯を描いた評伝小説。後に政治家に転身する愛知揆一や池田勇人などや東條英機や犬養毅などとの出会いも描かれている。1963年10月67歳で没
2024年8月PHP研究所刊
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染井為人著「正義の申し子」

2024-09-14 | さ行
告発系ユーチューバーの出来心から燃え広がったクズ野郎たちの大騒動ドタバタ劇。現実では引きこもりなのに正義のユーチューバー“ジョン”として活躍するタイガーマスク姿の佐藤純(2重人格か)。不正請求の悪徳業者に電話をかけ、関西弁の相手、栗山鉄平をおちょくったところ大好評で、キャラの濃い男を懲らしめた動画は爆発的に再生数を伸ばした。味をしめたジョンは、男とリアルに会って対決し、それも配信しようと画策する。一方、馬鹿にされた鉄平も仕返しにジョンを捕まえようと動き始めた。純の妹萌花とその友達である女子高生たち、金に不自由しない医学部の学生たち、鉄平を操る悪徳業者の元締め。面白い展開だが先が読めるし、ちょっと軽すぎてリアル感に乏しい。緊張感不足、痛快ではあるが、底が浅い。もうひとひねり欲しかった。
2018年7月KADOKAWA刊

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空木避難小屋

2024-09-10 | Weblog
日本100名山を書いた深田久弥は、空木岳のことを伊奈田方面から越百山に登り南駒ケ岳から空木岳と縦走し頂上から1k程下った窪地・空木カールに当時もあった空木小屋に泊まったと書いてある。今回空木登山でお世話になったのも綺麗に建て替えられた空木避難小屋であった。登山中駒峰ヒュッテに泊るという人が空木小屋に泊ると言うと、夜中誰もいないのに外から激しく戸を叩く音に起こされた幽霊伝説の有る噂話を聞いていたのだが、今回はたまたま同宿者が3人いたのでそんな噂話も皆聞いたことがあると話していたが、夜中の戸を叩く音は強風の仕業、「きゃきゃ」と夜中騒ぐ野生の猿の鳴き声も遠くに聞こえ、独り宿泊した登山者が面白おかしく広めたのではないか・・・。実際夜中満天の星を見るため外に出てみると昼間にはなかった強風が吹いていて戸板が激しく鳴っていた。この小屋は今では地元の山岳会の方がよく管理されていてトイレ等も近年つくりかえられて綺麗になっていた。協力金1000円を募金箱にいれ有難く泊めさせていただいた。
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空木岳登山で見た花

2024-09-08 | Weblog
ナナカマドと空木岳頂上。
トリカブト

ベニテングダケ、、、毒です
サラシマショウマ、、、尻尾のような
ヤマリンドウ


チングルマの綿毛

ヤマハハコ

ウメバチソウ
オオバセンキョウ

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空木岳の写真

2024-09-07 | Weblog
午前中は晴れていたそうだが、あいにく頂上についた時には霧が立ち込めて。
空木岳頂上
45分粘ったがあいにく霧が晴れず景色見えません。
空木駒峰ヒュッテと頂上
後110m程

頂上まであと30分程に在った大きな
駒石
這松と巨岩の間を登る。
翌日の空木避難小屋からの朝焼け
頂上直下100mの空木駒峰ヒュッテ
素泊り6000円

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空木岳登山

2024-09-06 | 
駒ヶ根スキー場菅の台に車を停め標高差2155m往復17k歩行の登山を日帰り予定で敢行。結局日帰りが空木避難小屋一泊のゆるゆる登山になりましたが、30数年ぶりの空木岳登頂。当時と比べ体力低下に我ながらガッカリ。
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麻生幾著「リアル 日本有事」

2024-09-01 | あ行
「台湾有事の時、最初に狙われるのは沖縄だ」〝おそるべき日本の危機〟を描く軍事小説。日本有事のリアルなストーリー。中国人民解放軍が台湾周辺の海域で今までにない規模で演習を開始した。台湾侵攻が急迫していると分析した日本政府は、〝台湾戦争〟の勃発後に日本が巻き込まれた場合を想定し、アメリカ軍の作戦をいかに支援していくべきかの検討を開始した。その事前準備として石垣島と与那国島への陸上自衛隊の事前配置を急ぐ決断をした矢先日本を嘲笑うかのように、中国特殊部隊は宮古島をはじめとする先島諸島に徐々に浸透、破壊工作を始めようと・・・。やがて台湾有事の予兆に対応しようとする日本だったが、様々な想いが錯綜する中、日本はリアル(戦争)に突入することになる。政治と自衛隊の覚悟、そして絶望的な現場に投入される兵士。前半は、やや政治的・自衛隊の制服系の話が先行するのだが、外人で構成された中国傭兵部隊の上陸、中ごろあたりから日本の恐ろしくもお寒い現実が明らかになっていく。数千の小型ドローンを使った攻撃,海底通信網切断、偽情報サイバー情報攻撃があり。そして最終盤は涙なくしては読めない白兵戦、空中戦、海中戦、情報戦・・・。完全な群像劇で主人公不在の感情移入しにくい展開だったが在り得る現実と頼りにならない在日米軍、有事には姿を現し攪乱するだろう人民解放軍の侵入スパイたち、北方四島に集結する露軍。露・ウクライナの戦争のニュースを見るにつけ一般人は何も出来そうもない現実に恐怖を覚えた。
2024年3月角川春樹事務所刊


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中嶋博行著「検察特捜 レディライオン」 

2024-08-29 | な行
ライオン女シリーズ第3弾。主人公は、東京地検特捜部のバツイチ子持ちの36歳の女性検事岩崎紀美子。仮装行列でにぎわうハロウィンの夜。横浜本牧の覚醒剤取引を急襲した麻薬取締官6名を含む関係者10人が短機関銃で殺戮される。麻薬Gメン急襲部隊が虐殺された裏には岩崎が外為法違反で内偵を進めていた北朝鮮との貿易会社イーストシップ社が裏で麻薬取引に関与している疑いが浮上する。短機関銃という特殊な凶器の出どころもまさかの自衛隊絡みなのか。国家安全保障局(NSS)に加わった岩崎紀美子は、神奈川県警郡司課長とタッグを組み、麻薬ルート撲滅のため、謀略渦巻く港町を駆けめぐる。
だが覚醒剤を扱うヤクザ浜龍会の魔手は4歳の岩崎の幼い娘美沙にも迫ろうとしていた。
主人公の単独行動が立つ美人のライオン女の活躍はスピィーデー
でいいのだがちょっと無謀すぎる。
どんでん返しの結末は驚きないが展開は面白かった。
2023年4月講談社刊 

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福田和代著「サムディ 警視庁公安第5課」

2024-08-24 | は行
前作「ゼロディ」や「標的」「狙われた潜入捜査官」ブラックホーク3部作続編。警察には頼れない、訳ありの政治家や実業家などを顧客に抱えるVIP専門の警備会社・ブラックホークに、新しい依頼が舞い込んだ。警護対象は、警察のトップである速水警察庁長官。なぜ、身内である警察に頼らないのか。不審に思う最上らメンバーだったが、その直後、長官の執事が殺害される。捜査方針に疑念を出だした公安の寒川警部補は、独自に調べを進めるうちに、警察内のある組織「旭光」に辿り着く。警察に追われる長官らをテロ集団クーガが助け、クーガのトップ魔術師マギ、由利と長官、ブラックホーク、長久保警視等「旭光」を潰すため協力する。警察庁が開発した監視システム、犯罪捏造システムを悪用しようとする旭光の山浦幹事長や公安5課長、警察庁次長の企みを潰す2030年代の日本を舞台にした近未来小説。
2018年10月幻冬舎文庫

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森沢明夫著「ロールキャベツ」

2024-08-21 | ま行
夢も趣味もない大学2年生の夏川誠(マック)をかえたのは、ただ椅子に座るだけの遊び「チェアリング」の仲間たちだった。青春起業小説です。チェアリングとは椅子を持ち歩いて、好きな場所でくつろぐこと。
◆夏川誠・・・趣味なし夢なし、やりたいことも特になし。就活しない大学二年生には思わぬ才能があった。
◆王丸玲奈(パン子)・・・ミュージシャンになってステージで飛び跳ねたい!だけどできない事情が。
◆上村風香・・・夢は農家レストランの経営。場所は絶対あの場所と決めている。
◆長沢智也(ミリオン)・・・大学生にして投資家。ミリオネアを目指すようになった理由とは。
 ◆奈良京太郎(マスター)・・・喫茶店のオーナーを目指して修業中。実家の病院はどうしても継ぎたくない。
「生まれ変わるなら、生きているうちに」(P389)「自分の人生の脚本は、自分の手で書き換える」(P397)「いまのわたしは人生で最強なのよ。・・・いまの自分こそが、過去から見たらいちばん人生経験豊富で、未来から見たらいちばん若々しい」(P98)「人生は小説と違って、特に何も起きない。ありふれた人生を生きて、人生を終える。特別な事は滅多に起こらない あっても過ぎて仕舞えばたいしたことでは無かったと言える事が多いのかも」「やるかやらないのかで生きていく」(P348)「大事な人には本心を伝えた方がええ」「他人じゃなくて、自分と勝負しながら未来を切り開いていく。」「失敗ができなきゃ、成長もできない。」ほっこりできる優しい小説でした。
2023年5月徳間書店刊


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大門剛明著「鑑識課警察犬係 闇夜に吠ゆ」

2024-08-17 | た行
主人公は鑑識課警察犬係に配属されたばかりの岡本都花沙。念願かなって警察犬係に配属となった岡本は、ベテランの警察犬アクセル号とコンビを組んで、捜査をすることになります。元警察官で今は民間の警察犬訓練所で働く訓練士野見山俊二の協力を得て、事件にぶつかっていく。野見山は名警察犬レニーとコンビを組んでいました。しかし、あることがきっかけになって辞職。いまは民間の立場から捜査の協力をしています。警察犬の出動依頼が多いのは、行方不明者の捜査で、最近は認知症高齢者の失踪に駆り出されることが多く当然、そこには認知症を抱える家族の辛さなどもあり、そういう「日常レベル」の捜査の裏側の人間ドラマが描かれています。また、捜査官と警察犬が「心を通わせる」までの苦労が描かれていて、犬と心が通った愛おしいその瞬間がいい。形式は連作集であるが、第一章「手綱を引く」では野見山が主人公であり、しかも意外な人物がある真実を見抜く。また、野見山と都花沙に予想外の接点があることが、後になって判明するなど、いろいろと伏線の多い作品です。
2023年1月文春文庫刊


 
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村上海賊ミュージアム

2024-08-14 | 
今回の旅行で、訪れた今治市大島の博物館。入場料310円月曜休館。小説「村上海賊の娘」で有名になり訪れる人が増えているとか。パイレーツでは無い真の意味の海賊の実態、歴史、が見れます。
以下は、過去に書いた日記の再掲載です。、 
『文献に残された史実を元に想像力を駆使して縦横無尽に海賊王の娘を活躍させて歴史の一コマを描き、海戦シーンなどは残虐で血しぶき舞う場面なのに方言の泉州言葉を用いて会話を描写することでまるでコメディーを見てるような気にさせてくれた小説でした。
舞台・時は天正4年(1576年)比叡山焼き討ちから5年長篠の戦いの翌年信長と大阪本願寺の戦いが7年目を迎えたころ。和睦が崩れ、信長に攻められる大坂本願寺。毛利は海路からの支援を乞われるが、成否は「海賊王」と呼ばれた村上武吉の帰趨にかかっていた。折しも、娘の景は上乗りで難波へむかう。その娘、景は海賊働きに明け暮れ、地元では嫁の貰い手のない悍婦で醜女だった・・・。家の存続を占って寝返りも辞さない緊張の続くなか、度肝を抜く戦いの幕が切って落とされる。第一次木津川合戦の史実。人物の描写など微細にわたり描かれて丁寧。』
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18切符で四国へ

2024-08-09 | 
今回の四国は廃止の噂もあったJR青春18切符を利用した旅でした。朝7時自宅出発。名古屋駅8時発のJR快速列車と普通で9回乗り継ぎ−伊予西条駅18時頃着。駅前のビジネスホテルで1泊。2日目、荷物をホテルに預けて翌朝7時37分のバスで約1時間かけて石鎚山ロープウェー山麓下谷駅へ。石鎚山、天狗岳登山後西条駅へ帰り荷物を受け取り西条市の「湯の里小町温泉、しこく」、で1泊。夕食の鯛料理、朝食の鯛しゃぶ茶漬けが美味しいお遍路さんが多い宿でした。3日目はレンタカーで、しまなみ海道「来島大橋」を通り今治市大島、和田竜著「村上海賊の娘」で有名になった村上海賊ミュージアム見学。藤堂高虎築城の今治城を車窓から見学。JR今治駅12時33分発で又普通列車7回乗り継ぎ、30分の延着有るも名古屋駅22時11分着で帰名。1分の乗り継ぎ時間、地震、琵琶湖花火で延着とハプニング、列車内は涼しかったのですが暑い夏旅でした。往復約20時間のJR料金4850円。3日間の総費用約30000円。
藤堂高虎築城の今治城
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百名山石鎚山へ

2024-08-09 | 
四国遠征第3弾。試の鎖(74m)、一の鎖(33m)、二の鎖(65m)、三の鎖(68m)4つの鎖場制覇。百名山石鎚山、天狗岳。鎖場は前日の雨で濡れている箇所あり滑りやすかった。試しの鎖場は足の置き場が見つけににくく鉄の鎖に足をかけ登る。下りもあり苦労。3の鎖は68m直登。帰りは下りの鎖場は気力不足で回避道を降る。天狗岳への往復で時間を使い予定のバスに乗り遅れて頂上で知り合ったマイカー登山の方に西条駅迄送って貰う。今回はJR青春18切符を利用。

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