63歳になった岩瀬修は、今ではオフィス用品の配送する会社の専務だ。1960年代に黄金期を迎えた、高倉健さんたちの東映の任侠映画の名作には、昔夢中になったことがあった。
初めて観たのは中二のとき、すぐに高倉健のファンになった。
映画を観たいために家業の飲み屋を手伝うようになり、よく立ち飲みに来る周囲からはヤクザと煙たがられている中間のおっちゃんと仲良くなる。
そして、心臓が悪い従姉妹の弥生が、近くの県立病院に入院してきた。
学校に通えない弥生のために、修はプリントなどを届けに行くようになった。
弥生は、優秀で本好き、しかも絵を描くのが抜群に上手い。ケンカもしながら、親しくなっていく。
やがて任侠映画と、二人の出会い・高校時代経て、修は東京の大学へと人生の荒波に漕ぎ出し始める・・・。
任侠映画に、そして主人公達に夢中になった青春時代。たかが娯楽映画だったが、そうではなかった。
あの頃の出会いがあって、今の自分がいることを、切ないエピソードとともに回想する任侠映画にまつわる忘れられない思い出。
学園紛争を体験した同時代の主人公に感情移入して読み終えた。ヤクザ映画ここでいう任侠映画はあまり見ていないが出会いの運命は感じることができた。
「運命というものはあるものだと思った。・・・結婚には失敗したが、夢中になって打ち込める仕事と出会うことができた。そう、すべては運命だった。後にならないとそうだとは気づかないけれど。」(P316)
2015年1月 小学館刊
初めて観たのは中二のとき、すぐに高倉健のファンになった。
映画を観たいために家業の飲み屋を手伝うようになり、よく立ち飲みに来る周囲からはヤクザと煙たがられている中間のおっちゃんと仲良くなる。
そして、心臓が悪い従姉妹の弥生が、近くの県立病院に入院してきた。
学校に通えない弥生のために、修はプリントなどを届けに行くようになった。
弥生は、優秀で本好き、しかも絵を描くのが抜群に上手い。ケンカもしながら、親しくなっていく。
やがて任侠映画と、二人の出会い・高校時代経て、修は東京の大学へと人生の荒波に漕ぎ出し始める・・・。
任侠映画に、そして主人公達に夢中になった青春時代。たかが娯楽映画だったが、そうではなかった。
あの頃の出会いがあって、今の自分がいることを、切ないエピソードとともに回想する任侠映画にまつわる忘れられない思い出。
学園紛争を体験した同時代の主人公に感情移入して読み終えた。ヤクザ映画ここでいう任侠映画はあまり見ていないが出会いの運命は感じることができた。
「運命というものはあるものだと思った。・・・結婚には失敗したが、夢中になって打ち込める仕事と出会うことができた。そう、すべては運命だった。後にならないとそうだとは気づかないけれど。」(P316)
2015年1月 小学館刊
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます