シリーズ9弾。神奈川県警刑事部長となった竜崎のもとに現れた、同期入庁試験トップの八島という男。福岡県警から赴任してきた彼には、黒い噂がつきまとっていた。さらに横須賀で殺人事件が発生、米海軍の犯罪捜査局から特別捜査官が派遣されることに・・・。横須賀~福岡のフェリー就航に端を発した殺人事件。表題の「探花」は紫色のバラ探しかと思ったが中国の科挙において、第3位の成績だった者の名称のことらしい。首席及第者の「状元」で、第2位及第者の「榜眼」。もっと日米地位協定のことが深堀されるかと思ったが問題点指摘だけで終わり残念だったが、ポーランド留学中の息子との音信不通問題や八島、伊丹のキャリアの思惑が絡み事件解決までの展開は、さすがに面白く、いつも通りの竜崎の思考と行動力、竜崎節は痛快だった。
2022年1月新潮社刊
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