Echoic memory=しばらくの間の記憶。
主人公は県警本庁所属の機動捜査隊員の女刑事・黒葉祐警部補(クロハ)。
所謂スナッフフィルム(娯楽用途に流通させる目的で行われた実際の殺人の 様子を撮影した映像作品を指す俗語。)についての捜査を命じられたのだ。
ネットのフリー動画投稿サイトにアップされた四つの映像。不鮮明なその映像には、『回線上の死』というタイトルがつけられ、私刑によって誰かが殺されるまでが映し出されていた。
信憑性も手掛かりも少ない事案だが、放っておくわけにもいかないらしい。
アリバイ作りに近い捜査だったが、インターネット上に忽然と現れた映像は、悪戯か?
それとも本物なのか?管理官から三日間の捜査を命じられたクロハは、映像の中にある奇妙なズレに気付き始める。
やがて実際に撮影現場と死体が発見され、事態は一挙に動き始める。
そんな折り、事件の端緒をつかんだクロハに対して、情報の提供を要求する闇組織と、権力批判に熱意を持ったジャーナリスト鼎計が接触をはかりはじめる。
普通の等身大の女性主人公の心理や生活を丁寧に描かれており、男社会の警察組織の中での悩みや立場などよく理解できた。
解りにくいのは闇の社会の連中の描き方やネット上のオンラインゲーム仮想世界での絡みが解り難い。
前半導入部の面白さに比べ中盤の展開が遅く後半ははしょった感じが否めない。
犯行の動機や闇社会との描き方にもっと掘り下げて欲しかった。
2010年8月光文社刊
主人公は県警本庁所属の機動捜査隊員の女刑事・黒葉祐警部補(クロハ)。
所謂スナッフフィルム(娯楽用途に流通させる目的で行われた実際の殺人の 様子を撮影した映像作品を指す俗語。)についての捜査を命じられたのだ。
ネットのフリー動画投稿サイトにアップされた四つの映像。不鮮明なその映像には、『回線上の死』というタイトルがつけられ、私刑によって誰かが殺されるまでが映し出されていた。
信憑性も手掛かりも少ない事案だが、放っておくわけにもいかないらしい。
アリバイ作りに近い捜査だったが、インターネット上に忽然と現れた映像は、悪戯か?
それとも本物なのか?管理官から三日間の捜査を命じられたクロハは、映像の中にある奇妙なズレに気付き始める。
やがて実際に撮影現場と死体が発見され、事態は一挙に動き始める。
そんな折り、事件の端緒をつかんだクロハに対して、情報の提供を要求する闇組織と、権力批判に熱意を持ったジャーナリスト鼎計が接触をはかりはじめる。
普通の等身大の女性主人公の心理や生活を丁寧に描かれており、男社会の警察組織の中での悩みや立場などよく理解できた。
解りにくいのは闇の社会の連中の描き方やネット上のオンラインゲーム仮想世界での絡みが解り難い。
前半導入部の面白さに比べ中盤の展開が遅く後半ははしょった感じが否めない。
犯行の動機や闇社会との描き方にもっと掘り下げて欲しかった。
2010年8月光文社刊
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