2010年本屋大賞受賞作。
江戸時代、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。
「改暦の儀」即ち、800年の伝統を持つ宣明暦を葬り去り日本独自の太陰暦を作り上げること--大和暦を作った男を中心に、日本文化を変える大いなる計画を、個人の成長物語として描いた歴史ロマン時代小説。
時の江戸幕府の権力者保科正之からのミッションは「日本独自の暦」を作ること―。
碁打ちにして数学者,二十年にわたる奮闘・挫折・喜び、そして何度も挫折し、全て失いつつ失敗に耐えて耐えて耐え続けて何回も再起し続けた男、渋川春海の生き様がよくわかる。
碁の家柄に生まれて理にかなって先を読む頭脳、集中力、先を見越した手はず、次の一手、人脈つくり、根回しごとなど最初からそんな能力があったわけではないむしろ人懐っこいが優しさだけの頼りない男が周りからの協力援助を得て成長していき碁打ちの本領たる先を見通す布石により、大逆転で事業を成し遂げる様子は読んでいて気持がよかった。
延との出逢いと別れ再会と恋を絡めて感動の作品に仕上がっています。
天文学・数学など理数系に弱いので読むのをためらっていたのですが読み出すと主人公春海と彼を取り巻く人間模様、和算の関との関係や改暦にかける情熱など、読んでいて感動また感動で読み終ったあとは爽快感で一杯でした。
「正しく天の定石をつかめば、天理暦法いずれも誤謬無く人の手の内となり、ひいては、天地明察となりましょう」(P290)
「人が正しき術理をもって、天を知り、天意を知り、もって天下の御政道となす」(P291)
2010年11月 角川書店 刊
江戸時代、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。
「改暦の儀」即ち、800年の伝統を持つ宣明暦を葬り去り日本独自の太陰暦を作り上げること--大和暦を作った男を中心に、日本文化を変える大いなる計画を、個人の成長物語として描いた歴史ロマン時代小説。
時の江戸幕府の権力者保科正之からのミッションは「日本独自の暦」を作ること―。
碁打ちにして数学者,二十年にわたる奮闘・挫折・喜び、そして何度も挫折し、全て失いつつ失敗に耐えて耐えて耐え続けて何回も再起し続けた男、渋川春海の生き様がよくわかる。
碁の家柄に生まれて理にかなって先を読む頭脳、集中力、先を見越した手はず、次の一手、人脈つくり、根回しごとなど最初からそんな能力があったわけではないむしろ人懐っこいが優しさだけの頼りない男が周りからの協力援助を得て成長していき碁打ちの本領たる先を見通す布石により、大逆転で事業を成し遂げる様子は読んでいて気持がよかった。
延との出逢いと別れ再会と恋を絡めて感動の作品に仕上がっています。
天文学・数学など理数系に弱いので読むのをためらっていたのですが読み出すと主人公春海と彼を取り巻く人間模様、和算の関との関係や改暦にかける情熱など、読んでいて感動また感動で読み終ったあとは爽快感で一杯でした。
「正しく天の定石をつかめば、天理暦法いずれも誤謬無く人の手の内となり、ひいては、天地明察となりましょう」(P290)
「人が正しき術理をもって、天を知り、天意を知り、もって天下の御政道となす」(P291)
2010年11月 角川書店 刊
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