自転車おやじのカリフォルニアゴールデン日記

ゴールデンレトリバーのジュリーのblogから、ロードバイクのブログへと衣替え。トライアスロンとサーフィンについても少し。

ヒヤリハットの瞬間

2018-09-28 21:45:12 | サイクリング
私は今でこそアメリカの半導体設計会社で働いていますが、実は大学を出て新卒で就職したのは日本のコテコテの製鉄会社でした。当時は、製鉄会社はどこも多角化を目指していて、私が配属されたのも半導体という新規事業の事業部でした。


新規事業とは言え、私が働いていた部署は製鉄所の中のバスターミナルの脇の事務所みたいな部屋を間借りしていました。一応、製鉄所勤務ということになっていたので、まず会社に着いてやることは、製鉄所の作業着に着替えることでした。そして、朝は部署の人間全員で体操をすることから始まります。もう平成になっていましたが、まさに昭和の日本の企業の風景でした。


そして、製鉄所で他の部署の人に会った時の挨拶は、「おはようございます」でもなく「こんにちは」でもありません。挨拶は「ご安全に!」でした。製鉄所のような工場は、どうしても事故が起こりやすいので、社員の安全が第一です。だから、「ご安全に」と声を掛け合って、安全に対する意識を喚起しようというのが目的です。


そして、普段の仕事の中で取り組んでいたことは「ヒヤリハット」(危ないと思う瞬間)を防ぐということでした。半導体の設計業務では、なかなか危険を感じるような場面はないのですが、この「ヒヤリハット」の瞬間を避けるためにはどうすべきかという課題を出されて、果たしてどうしたものかと困っていたのを覚えています。


実は、この昔覚えた「ヒヤリハット」を思い出させる瞬間が、おとといのバイクライドでありました。出勤前の約67kmのライドの終盤にヒヤリハットは起こりました。





かなり長い下り坂を約50km/hの高速で下っていた時です。私は、一番先頭を走っていました。道に動物の死骸が有ったので、後ろを走っていたライダーにそれを知らせようと、右手を離し、道にあるものを知らせようとしました。この時に、何故か右腕がドロップハンドルの内側にひっかかり、バランスを崩してしまいました。「うっ、ヤバイ!こけるぞ!」と思いましたが、何とかバランスを立て直し九死に一生を得ました。私の真後ろを走っていたのは、この辺のライドのリーダーのような感じのライダーです。彼に、"What a shit are you doing? Stay in the back!"(お前いったい何やってるんだ? 後ろで乗ってろ!)と怒鳴られます。その後も、「ハンドルから手を離すな!」とか、「お前なんか後ろに行け!」と散々怒られました。まあ、これは私が100%悪かったので、怒鳴られても仕方ないですね。


それにしても、こけなくて本当によかった。あのスピードでこけてたら、骨の1本や2本折っていたでしょうね。そして、後ろを走っているライダーも巻き込んでいたと思います。


ちょっと油断してたんでしょうかねぇ。こういう瞬間は本当に危ないですね。これからは、「ヒヤリハット」をいつも念頭に置き、常に油断しないように乗らないとダメだなぁと痛感した日でした。


さて、Haru子。コイツはカワイイけど、なかなか気が強い子です。私や母さんが、Haruをからかっていると、反撃して来ます。ものすごく怖い顔をして、牙を剥くのです。噛んだりはしませんが、本当に威嚇する顔をたまにします。まあ、わざわざその顔を見たくて、からかう飼い主も飼い主ですが。





これが、Haruが牙を剥いたところです。中々本当に牙を剥いたところの写真を撮るのは難しいですね。本当に怒っている時は、もっともっと牙を剥きます。鼻の周りにしわを寄せて。


Haru、そんな怖い顔をすると、母さんにもっともっとからかわれるぞ。カワイイ顔をしている方が無難だと思うけどな。


では。


サイクリングのモティベーション低下気味

2018-09-23 20:49:54 | サイクリング
先週は、一応平日は、ランチライドや朝のグループライドで毎日走りましたが、このところ週末は全くモティベーション低下状態です。先々週の週末は、デカイ南スエルが入っていたこともあり、2日とも波乗り。そして、先週末は迷いに迷って、土曜日は波乗りを選択。ミドルサイズの波を久しぶりに楽しみました。きのうの日曜日は「今日こそは久々に長めに自転車に乗ろう!!!」と思っていたのですが、ニューヨークに遊びに行ってる息子をLAX(ロスアンジェルス国際空港)まで迎えに行く約束をしていたことを思い出しました。あぶない、あぶない。LAXに行くのをもう少しで忘れるところでした。


というわけで、きのう朝イチは平日並みに朝早起きして、LAXに行く前のショートライド。何とか40マイル弱乗りました。今年は、去年と同様に走行距離10,000マイル越えを目指していたのですが、急遽2週間日本へ帰ったこと、そしてその後のモティベーション低下で、達成はちょっと難しくなって来たような気がします。モチベーション低下は距離だけではなく、普段のグループライドの「位置」にも出て来ています。もう最初からは、「トップグループに付いて行くのは無理そうなので2番手グループでいいや」と思ってしまうのです。前は、「よーっし、今日は何が何でもトップグループに付いて行こう!」と毎回思っていたんですがねぇ。まあ、実際に付いて行けたかどうかは別として。


まあ、こういうモティベーションの低下は、時々あることなので、気にしないようにしています。また、そのうち頑張る気になる時が来るでしょう。


さて、実は土曜日の波乗り中に少々アクシデントがありました。波はそれほど大きくなかったのですが、波に巻かれた時にボードであばらを強打してしまいました。まあ、くしゃみをしても飛び上がるほどの痛みはないので、折れてはいないと思うのですが、力が入らないというのはちょっと辛いですね。そして、この時同時に、少々首を痛めてしまいました。実は、私は10年前に頸椎椎間板ヘルニアというケガをして、3カ月ほど全ての運動が出来なかったことがあります。土曜日の首へのダメージは、ちょっと10年前の古傷に触れたような気がします。このケガ、再発すると厄介なので、ちょっと気を付ける必要があります。まあ、多分1週間位で痛みは引くのではないかと思います。


前にも書きましたが、10年前にこのケガをやって以来、本当に色んなケガをして来ているので、最近はケガをしてもあまり焦りません。ケガは必ず治ると確信しているからです。というわけで、今日も少々の痛みは気にせずに、ランチタイムに元気に自転車に乗りました。


うちのおてんば娘はというと、実は、最近ノーリーシュで歩く練習をしています。もちろん、車や人通りの少ない場所や時間を選んでですが。





今やっているトレーニングを始めてから、常に私の左側を歩くという習慣がかなり身に付いて来たようで、ノーリーシュでも私の左側の位置をキープします。さすがに前へ前へと進んでしまうのですが、あまり先を進み過ぎると自分で振り返って私の位置を確認します。そして、私が追い付くまで私を待ちます。常に私の真横の位置をキープ出来るようになれるといいのですが、これにはもう少し時間がかかりそうです。トレーニングの効果は確実に出て来ているので、頑張って模範犬への道を進みたいと思います。「模範犬」というのは無理かな。でもゴールは高く設定しようぜ、Haru。


では。


お母さん有難う

2018-09-10 20:38:25 | サイクリング
ほぼ1ヵ月ぶりの投稿となります。実は3週間程前に母が急遽し、先週まで2週間日本へ帰国していました。


8月末の早朝、日本に居る妹からパニック状態で電話があり、「お母さんが倒れて意識不明状態で救急車で運ばれた」と。そして、45分後くらいに「ダメだった」と再び電話がありました。この時はショックと言うより、「とにかく早く日本へ帰らなくては...」と大急ぎでチケットを手配し、荷物を詰めて大阪行きの飛行機に飛び乗りました。そして、電話をもらってから24時間以内に大阪の実家に辿り着きました。2日後にはお通夜、3日後にはお葬式と、信じられない程のスピードで物事が進みました。


あまり自分の希望を口に出すことなどない母でしたが、生前に1つだけ私に頼んでいたことがありました。それは、「私に何かがあった時は、家族みんなで日本へ帰ってきて欲しい」ということでした。ということで、うちの息子二人もお葬式に間に合うように帰国して、お葬式に参列しました。母も喜んでいてくれたのではないかと思います。


実は、私は今日から10日後に日本へ帰国する予定でした。後から聞いた話では、母は私の帰国を心待ちにしていたようです。とにかく、母が亡くなる前にもう一度会っておきたかったというのが今一番の思いです。「真夏は暑いから、ちょっと涼しくなってから帰るわ」と言ったことを本当に後悔しています。でも、これだけはどうしようもないですね。


振り返ってみると、母は私を本当に自由に育ててくれたと思います。私は高校生の時すでに門限などなく、他人に迷惑がかからない限り、何をやっていても文句を言われませんでした。中学から高校にかけて、私は真剣に「ミュージシャンになりたい! プロのギタリストになりたい!」と思っていました(今から振り返ると笑ってしまいますが...)。そんな私にも、「まあ、ほんまにそう思うんやったら、頑張ってみたら」と言ってくれたのを思い出します。もしも、うちの息子がそんなことを言い出したら、「そんなの無理だから、止めておけ!」と私は言ってしまうと思います。


大学に入って1人暮らしを始めてからも、母が私の住んでいたアパートを訪れたのは、入居の時と最後の引っ越しの時だけです。もっとも、引越しの時は、「ごめん。引っ越しが間に合いそうにないので、助けて!」と私が頼んだから来てくれただけです。今から考えると、母は多分私がどんな生活をしているのか気になっていたと思います。でも、あえて私を放っておいてくれたのではないかと思います。


大学を卒業した後は、1年に1~2回くらいしか会う機会がありませんでしたが、帰省、帰国した時は本当に私に良くしてくれました。私の人生では、母と離れて暮らしていた時間の方が、一緒に暮らしていた時間より遥かに長いのですが、何故かそんな感じがしません。母はいつも私のそばにいてくれたような気がします。親子ってそんなものなんでしょうかね。


母の死は私にとっては、とてもとても悲しい出来事でしたが、母は素晴らしい人生を送れたのではないかと思います。母は83歳でしたが、おばあちゃんと言う感じではなく、何とトヨタのハチロクを乗り回し、ハツラツとした生活を送っていました。まあ近所では有名だったようです。年老いるのを嫌がっていた母にとっては、若いまま天国に行けたので本望ではなかったでしょうか。今、母に言いたい言葉は、「母さん、本当に有難う」です。本当にそれに尽きます。



さて、今回の日本への帰国で、自転車からは17日間離れていました。先週の木曜日から再び乗り始めました。頭の中がもやもやしている時って、本当に自転車に乗ることで気晴らしが出来ます。木曜日は20マイル、金曜日は50マイルと徐々に距離を増やして行きました。金曜日のグループライドでは、特にグループから遅れることなく乗れたので、17日間のブランクの影響はほとんどないかなと思っていました。そして、土曜日。この日も60マイル少しまでは、何の問題もなく乗れました。ところが、最後の登りにさしかかったところで、脚が急に動かなくなり、全くパワーが出せなくなりました。周りのライダーから、「どうしたの?」と言われる始末です。やっぱり、17日間のブランクの影響はそれなりにあったようです。でも、今はかなり脚が戻って来た気がします。あと2~3回乗れば帰国前の状態に戻りそうです。


さて、うちのHaru子。我々が留守にしていた時は、さっちゃん、ひなちゃんのお母さんがHaruの面倒を見て下さいました。本当に、感謝、感謝です。





私が2週間ぶりに帰って来た時は、ものすごく喜んで、何と「うれしょん」をしてしまいました。こういう時に、私をとってもハッピーにしてくれるHaruでした。


ちょっとブランクがありましたが、またこれからもぼちぼちブログを書いて行きたいと思います。母はこのブログをとても楽しみにして読んでくれていたようです。どこかで秘かに読んでくれていないかなぁ...


では。







このビブショーツは最高ですね

2018-08-13 21:33:01 | サイクリング
ツールドフランスも終わり、オンラインバイクショップもリアルバイクショップも、セールが始まっています。そんな中、高級バイクウエアのブランド、Raphaから、「セールやっているよ!」のメールが届いていました。こういうメールが来ると、ついついクリックしてしまうんですよね。


このRapha、とにかく値段が高い。ジャージだと大体$120以上、ビブショーツだと$200以上します。でも、私の知る限り、Raphaの製品を定価で買っている人なんて、ほとんど聞いたことがありません。みんな、セールになるのを待って買います。私ももちろん、その1人です。


今回買ったのは、このClassic Flyweight Bib Shortsです。





Raphaの製品は、返品が送料も含めて無料です。だからセールの製品が無くならないうちにSmallとMediumの両方をオーダーし、着てみて体によりフィットするものをキープし、もう1つを返品することにしました。


Smallはヒップ、ウエストのあたりはバッチリ。でも、私は背が高いので、肩ひもの部分がちょっときつい気がしました。Mediumはヒップ、ウエスト、太腿のあたりにちょっと余裕がありますが、肩はバッチリです。やっぱり快適さには代えられないので、Mediumをキープすることにしました。





今日、初めてこのビブを試しました。いやいや、このビブ、今まで着たビブの中で最高の着心地でした。とにかくFlyweightというだけあり、生地がものすごく薄く、ビブを身に着けている感じがあまりしないのです。でも、パッドの部分はしっかりしていて、サドルとの相性も最高です。ただ、唯一気になるのは、どのくらいもつかです。とにかく生地が薄いので、ダメになるのが早いのではないかという心配です。まあ、このあたりは保証がしっかりしているRaphaなので、何かあれば対処してくれるでしょう。


この週末は、バイクやお休みでした。何をしていたかと言うと、波乗り三昧です。南ウネリが入っており、しかも水温が尋常ではないほど暖かったのです。





カリフォルニアの海は、これまで暖かいといっても、22-23℃。でも、今年の水温は26℃くらいまで上昇しています。26℃と言ったら、ハワイの水温です。超寒がりの私でさえ、トランクスと上半身だけのウエットで十分でした。さすがに海に入っている人間も多く、競争が激しかったですが、これだけ水が暖かいと波待ちをしているだけでも気持ち良かったです。ちょっと、当分波乗りモードが続きそうです。


さて、うちの警戒心の強い、おてんば娘。たまには、こんな姿を見せてくれます。カメラを向けると、むくっと起き上がるのですが、この時だけは無防備でした。





たまにはスキを見せるHaru子でした。


では。





脚攣り対策は万全のはずだったのですが

2018-08-06 21:30:14 | サイクリング
今回のTour de Big Bearに備えて、脚攣り対策はこれ以上に出来ないと思うくらい徹底的にやりました。ほとんど役に立ちませんでしたが。


まずは、ライドの後の脚のメインテナンスです。ライドが終わった後は、必ずクワッド(太腿の表側の筋肉)、ハムストリングス(太腿の裏側の筋肉)、脹脛の筋肉をフォームローラーほぐします。フォームローラーの後は、時間をかけてストレッチ。私は以前、寝ている最中に急に脹脛や太腿の筋肉が攣ることがあったのですが、このフォームローラーとストレッチを始めてから、寝ている間に足が攣ることは完全になくなりました。


そして、レースの2日前から、この2つを一日一回飲む始めました。





2Run(攣らん)とMag Onのマグネシウムサプリメントです。レース当日の朝も、この2つはちゃんと飲みました。そして、レースが始まってから50マイル少し走った所で、2Runを再び口に放り込みます。


これらの対策の甲斐もなく、55マイル地点で脚が攣り始めます。これはいかんと思い、友人から聞いて買ったこの塩カプセルを1粒食べます。






即効性は全くありませんでした。でも、結果的にはこの塩タブレットのお陰で完走出来たのではないかと思います。この塩カプセルを飲んでから30分くらいして、少し脚が楽になったような気がしました。そして、手持ちの3カプセルをあっと言う間に平らげてしまいました。少なくとももう2つは持参するべきでしたね。SAGステーションで、「塩タブレットかカプセルない?」と聞いてみましたが、さすがに塩カプセルまではなかったですね。


今回は、出来る脚攣り対策は全てやったと思います。それでも、脚が攣ってしまうというのは、ただ単に私の脚が貧脚だということでしょう。まあ今後も、このどうしようもない貧脚と付き合って行くしかないですね。トホホ。


さて、うちのおてんば娘。コイツの脚は本当に筋肉が付いていて、走るのが速いこと、速いこと。ドッグランとかで、Haruが他の犬に走りで負けるのを見たことがありません。





まあ、羊やヤギを追いかけるお仕事犬だから当然ですよね。あーあ、私にもその強い脚をあったらなぁ。Haru、羨ましいぞ。少し私にも分けてくれ!


では。



Tour de Big Bear 苦しかった...

2018-08-05 12:57:34 | サイクリング
きのうは、今シーズンの目標としていたTour de Big Bear HCを走って来ました。いや~、苦しかったです。トータルの走行距離は125mile(201km)だったのですが、約55mile(88km)地点で脚が攣り始め、その後の70mileは完全に攣り続ける脚との戦いでした。


私が走った125mileのカテゴリーは、132人が出走し、96人が完走。私は62位でした。タイムは、途中2回立ち寄ったSAGステーション(飲み物、食べ物を補給するテント)での休憩時間(合計10分くらいでしょうか)を含めて8時間6分。目標は7時間前後だったので、1時間程オーバーでしたが、完走出来て本当に嬉しかったです。


完走直後の私。





この時は立っているのも苦しかったですね。身体は汗から出た塩で真っ白。白いジャージを着ていて良かったです。



このレースは出走が7時と早く、会場のBig Bear Mountainはうちから2時間以上かかるので、金曜日の夜からAirbnbで予約したロッジに泊まることにしました。


これが一緒に止まった面々。





私の息子ではないかと言われているDavid、元トライアスロンのワールドチャンピオンの彼女、そして毎週400-500マイル走っている強者です。前夜は、去年も出場した2人(ワールドチャンピオンと強者)からコースの概要を聞き、戦略を練りました。そんな戦略なんて、脚が攣り始めた後は何の役にも立ちませんでしたが。


時間通りにスタートラインにラインアップ。








私が出場したカテゴリーの出走者は132人でしたが、その後に107マイル、70マイル、50マイル等のカテゴリーの出場者が待っていたので、スタートライン付近はごった返していました。このイベントの総出場者数は2,400-2,500人くらいだったそうなので、かなり大きなサイクリングイベントでした。


話に聞いていたところでは、最初の登りが始まる20mile地点(約32km地点)まではオフィシャルカーが先導してくれて、20mph(32km/h)くらいのイージーペースで行く、ということでした。でも、今年は何故か最初からペースが上がり、いきなり25mph以上のペースで進みます。完全なレースペースです。このペースで行くと、125mileは持たないと思ったので、先頭グループから離れ10人くらいのグループで協力しながら進みます。


そして、最初の登りです。この登りはOnyx Summit Climbと呼ばれる長~い登りです。





ただし、勾配はそれほどキツくないので、快適なペースで淡々と登ります。





この登りの後は、超長~い下り。しかも、それほど急ではないので、ブレーキをかけずにガンガンスピードが出せます。この下りが今回のライドの中で一番気持ち良かったですね。この頃は、「Big Bearでのサイクリングって、何て気持ちがいいんだろう。来てよかった。」などと思っていました。その後にやって来る地獄など予想もせずに(少しは頭によぎりましたが)。


下りきったところでUターンし、下って来た道を戻ります。そして、下って来た道をそれ、脇道に入って、登りが始まります。この頃、脚に異変を感じ始めます。左のふくらはぎが硬くなり、攣りそうな気配です。まだ55mile地点。全行程の半分も来ていません。このままのペースで行くと、脚が完全に攣るのは間違いないです。





泣く泣くそれまで一緒に走って来たグループから離れ、一人旅が始まります。この登りの後は、少し下った後、再び10mileの長い登りが始まります。脚が攣り始めるとペダリングを緩め、ちょっと攣りが治まるとまた少し頑張って漕ぐ、というのを繰り返します。そうこうしているうちに、私の名前を呼ぶ女性の声が後ろから聞こえます。一緒にロッジに泊まっていた元ワールドチャンピオンです。彼女は去年、7時間ちょっとで完走していたので、出走前は彼女と一緒に走ろうと思っていました。でも、5分程彼女と一緒に走ると、脚が強烈に攣り始めます。


ここで、彼女と一緒に走ることも断念せざるを得ませんでした。この時点で、「あーぁ、今回もツールド沖縄の二の舞か」と思いました。でも、タイムはどうでもいいからとにかく完走したいという思いが強く、とにかく行けるところまで頑張ろうと心に決めます。そして、なんとか騙し騙し長い登りを終え、SAGステーションに立ち寄ります。すると、先を行っていたグループが休憩しているではありませんか。みんなそれぞれ、辛い思いをしていたようです。


そして、短い休憩の後、長い下りを下り始めます。みんな体勢を低くして、45mph(70km/h)くらいのスピードでガンガン下ります。私は、ずっと低い姿勢を続けるのが辛くなり、体勢を起こします。すると、あっと言う間にみんなに置いて行かれ、下りの1/3はもう1人のライダーと二人だけで走ることになってしまいました。やはり、身体が硬いと良くないですねぇ。


そして、ほぼ下り終わった時点で、一緒に泊まったDavidともう1人の仲間が、路肩で止まっていました。「何をしているんだろう」と思いつつ、通り過ぎましたが、やっぱり引き返すことにしました。そして、「どうしたんだ?」と聞いたら、2人とも「このままライドをフィニッシュ出来ないと思うから、ここで棄権する」と言います。「えっ、何で? 行けるとこまで行こうぜ」と言いましたが、Davidは「高い標高のせいで、息がまともに出来ない。次の登りを登り切れないと思う」と言います。そしてもう1人は、「もう脚が攣って、これ以上登ることは不可能だ」と言います。


私は、「ゆっくりいいから、行けるところまで行こうよ」と言いましたが、彼らはどうしても棄権すると言います。仕方ありません。彼らと別れ、次の登りに入ります。もう本当に、攣り続ける脚との戦いです。でもだんだん、脚の攣りと付き合う方法を学んでいきました。脚が攣っても回転数をなるべく高くして、あまり脚に力を込めないように漕いでいると脚が戻って来ます。


このようにして、比較的長い登りを2つこなして、最後のSAGステーションに立ち寄り、少し長めの休憩を取ります。バナナやスイカ、そしてPickle Iceというピクルスのジュースを凍らせたものを2つほど食べ、塩分を補給します。今回は、日本製の2run(攣らん)とSalt Capsleを3つポケットに用意していましたが、これも全部飲んでしまっていました。とにかく脚の攣り対策のためには、塩分補給が必須だったので、Pickle Iceで塩分を採ることにしました。


この休憩で少し、脚と体力が復活しました。残りは20mile。でも、ゴールまでには、1つの比較的長い登りと、最後の最後で18%の急坂が待っています。この後の比較的長い登りは、途中までは順調でした。後ろから来た3人組の後ろに着かせてもらい、彼らと一緒に登って行きます。でも、もう少しで登りも終わりという所で、完全に両足が攣ってしまいました。でも何とか、脚が攣った状態でゆっくりとペダルを廻します。「ああ、もうダメだ」と思った時に頂上が見えて来ます。そして、何とか頂上まで辿り着き、比較的長い下りに入ります。この時点で、「これで何とか完走出来るぞ」と確信しました。でも、実はこの後、最後の地獄が待ち構えていました。


この長い下り坂を下り終わった時点で残り5mile。そして、だんだんゴール地点に近づいて来ます。そして残り2mile。「あれ、もうゴールはすぐそこだぞ。きつい登りなんて無かったじゃないか」と思っていると、ゴール方向から離れるべく、右折のサインが出て来ます。そして待ち構えていたのが、噂の急坂。確かに勾配は15%以上です。もうまっすぐなんて、とても登れません。ジグザク走行(何故か英語ではPaper Boyと呼びます)で、ゆっくりと登ります。でも、交通を遮断しているわけではないので、たまに前後から車が来ます。車が来た時は、真っ直ぐ行くしかありません。辛かったですが、不思議と脚は攣りませんでした。ゴールが近いということで、精神的に楽だったからかも知れません。


そして、無事ゴール。途中棄権した2人が、「まさか完走するとは思ってなかったよ」と言います。私自身も70mileくらいの地点では完走出来るとは思っていませんでした。


ジャージは白の部分が多いので、あまり目立ちませんが黒い部分には汗から出た塩の筋が出来ています。





次回挑戦する際は、もっと沢山2runやSalt Capsleを持って行かないとダメですね。まあ、とにかく完走出来てよかった。本当に苦しかったけど、何とも言えない達成感があります。来年また挑戦するかどうか? それは今は考えたくありませんが、もう1回くらい頑張るかも知れませんね。


さて、いい子に(?)お留守番していたHaru子。私が帰って来た気配を感じると、もう吠えまくり。





最近トレーニングのおかげであまり吠えなくなっていたのに、昨日はちょっと違いました。でも、私の帰りを心待ちにしていたということにして、許してやることにしましょう。


では。




南カリフォルニアの日本人の星☆

2018-08-02 21:42:19 | サイクリング
きのうは、クラシックロックのコンサートに行って来ました。メインのバンドはForeignerWhitesnake。今から35~40年くらい前に全盛期だったバンドですね。





Foreignerは、私が高校生の頃、"Waiting For A Girl Like You"が大ヒットしていました。何だかんだ行って、一世を風靡したバンドだけあり、いい曲を一杯出していますね。





でも、オリジナルメンバーは今はリーダーのMick Jonesただ1人。彼も高齢のため(73歳)のため、途中からしか出て来ませんでした。でも、バンドとしては素晴しかったです。現在のボーカリスト(3代目)がエンターテイナーでコンサートを盛り上げていました。そして何と言っても歌が上手い。なかなかいいパフォーマンスでした。


Whitesnakeと言えば、元ディープパープルのDavid Coverdaleがボーカリストのバンドです。そのDavid Coverdaleも今や66歳。ちょっと声が出てない部分もありましたが、66歳としては素晴しいですね。私も彼くらいの歳になっても、あのくらいエネルギッシュでいたいものです。この曲はWhitesnakeの本来の道からちょっとはずれた曲ですが、やっぱり一番有名な曲ではないでしょうか。





実は、きのうの前座バンドが中々凄かったのです。Led Zeppelinのドラムスだった故John Bonhamの息子、Jason BonhamがやっているLed Zeppelinのトリビュートバンド(コピーバンド)です。そして、このバンドのギターを担当しているのがJimmy Sakurai氏。この人、正真正銘の日本人です。しかも、私の世代の。





ギターはもちろん、動きしぐさまで、ほぼ完璧に本家本元のJimmy Pageをコピーしていました。こんな風に活躍している日本人が近くにいるとは、何かすごく嬉しい気がしました。私にとっては、「南カリフォルニアの日本人の星☆」ですね。今後もガンガン頑張って欲しいものです。



さて、明後日はいよいよ、私にとって今シーズン最大のイベント、Tour de Big Bearです。明日出発なので、今日は準備をしました。ウエアは最近滅多に着ないですが、一応私が所属するチームのジャージです。





このウエアは、去年ツールド沖縄を走った時の、残念な思いが一杯詰まったウエアです。何とかあさっては、リベンジを果たしたいですね。


そして、当日のための補給食、ジェル、サプリメントです。日本から直輸入のものが多いです。





今回は、2 Run(攣らん)やMag On等の脚が攣るのを防ぐためのサプリメントが何とか効いて欲しいものです。


Haru、お前も頑張って応援してくれよ。





大それた目標は掲げずに、何とかそこそこのタイムで完走したいものです。さて、どうなりますか。


では。






ビール我慢出来ず...

2018-07-30 19:52:31 | サイクリング
先週末は、今シーズンの私にとっての最大のイベント、Tour de Big Bear HCの準備のための最後の週末でした。


金曜日はいつものライドをちょっと真剣にやりました。というわけで、仕事前に90kmちょっと。会議で眠たかったなぁ。土曜日は日曜日に備えるということで、平坦路を100kmちょっと。そして、きのう日曜日は、当初は3週連続の100マイルライドを予定していたのですが、同じイベントに参加する予定の、トライアスロンの元ワールドチャンピオンの女性から、「そろそろ来週のレースに備えて、運動量を減らしていった方がいいわよ」との有難い助言を頂きました。ということで、きのうはちょっと控え目に84マイル=135kmのライドでした。





このライドの終わりの方で、一緒に乗っていたドイツ人の友人が、「このライドの後は、シャワーを浴びてそばを食べに行く予定なんだけど、どっかいい所知ってる?」と聞きます。「この近くだったら、XXXかYYYがいいんじゃない?」とアドバイスしておきました。すると私自身も、どうしようもなく冷たい麺類が食べたくなってしまいました。ライドの終わりの方で、超お腹が減っている時に、食べ物の話をするのは良くないですね。


普段は、家に帰ってから真っ先にプロテインドリンクを飲むのですが、きのうだけは、「悪い。どうしてもそうめんが食べたいんで、そうめん茹でてくれる?」とかあさんにお願いしました。そして、シャワーを浴びた後、お待ちかねのそうめん!





そしてライドの後の禁断のビール。このところ休日の昼間はビールとかワインを飲まないようにしていたのですが、きのうだけは我慢出来ませんでした。


いや~、本当に意志が弱いヤツ。でも、久しぶりだからよしということにしておきましょう。


そうめんは5束茹でてもらったのですが、3束くらい1人で食べてしまいました。最高に美味しかった!


さて、今日は珍しいHaruの寝顔を紹介します。この見張り犬、本当に周りの音、動きに敏感で、滅多に昼寝をしません。昼寝をしていても、可愛い寝顔を撮ろうとすると、気配に気付きすぐ目を覚ましてしまいます。でも、今回は最新の注意を払って盗撮に成功しました。





Haruが顔を乗っけているのは、我々が座るカウンターチェアの足置き。こんな硬いものに顔を乗っけて気持ちいいんでしょうかねぇ。気持ち良さげだけど。


では。






給水作戦大成功!

2018-07-22 21:33:36 | サイクリング
日本ほどではないですが、こちらも暑い日が続いています。そして、この2週間程、カルフォルニアでは珍しく、湿度が高いですね。


先週の記事でも書きましたが、最近長距離ライドするたびに、その後脱水症状気味になり、一日中水分を採っても、採っても喉が渇くというのが続いていました。


きのうは68マイル=110km程のライドでしたが、水分の消費はちょうどボトル2本分。最初の一本は、サイクリング用のドリンク、二本目はただの水でした。でも、やはり水分の補給が不十分だったようで、ライドの後一日中喉が渇いていました。


今日は、朝出かける前に、ボトル2本分ドリンクを用意しました。私がこの3年程飲んでいるのはこのドリンクです。





私の友人がやっている会社のドリンクで、私が所属するチームのスポンサーにもなってくれています。このドリンクのいいところは、甘過ぎず、すっぱ過ぎない所です。このドリンクを飲み始める前に、色んなドリンクを試しました。でも、結構甘いもの多く、飲んでいると手やフレームがベトベトになるものばかりでした。


そしてこのドリンク、何と言ってもネーミングがいいですね。GQ-6(持久力)です。このドリンクをやっている私の友人、実は日系人です。アメリカで生まれて育ち、日本語は話しませんが、日本の文化を忘れていないのは嬉しいですね。


今日は、ボトルに2本、このドリンクを持って行った上に、このドリンクの粉末をパウチに入れて持って行きました。





そして、途中で寄ったスターバックスで水を貰い、この粉末を使ってドリンクを作りました。この結果、今日の給水作戦は大成功! サイクリング中の給水で大事なのは、「喉が渇く前に飲むこと」ですね。今日は、喉が渇く前に、結構お腹がちゃっぷちゃっぷになるくらいに水分を採りました。これが大正解。





今日は、家に帰って来てからも、ひたすら飲み物を飲み続けるということはありませんでした。そして、疲労感が全然違います。102マイル=164km走りましたが、「あーぁ、疲れた~」という感じは全くありませんでした。サイクリング中の給水の大切さを実感した一日でした。


さて、Haru子。これだけ暑いと、散歩出来るのは朝か、日が暮れてからですね。昼間はクーラーが効いた涼しい部屋でゆっくり。日が落ちてから散歩に出かけて、気持ち良く散歩出来ました。





明日からは一層暑くなるようです。Haruの散歩も、サイクリングも昼間は当分出来そうにありません。早起きしよっと。


では。

ドライブトレイン総取り換え

2018-07-16 18:38:17 | サイクリング
今のメインの自転車、CannondaleのSuperSixに乗り始めて約1年半。トータルの走行距離は、この間に14,200マイル=22,800キロ。チェーンは2回交換しましたが、カセット(リアのギア)は一度も取り替えていませんでした。





このカセット、SRAMのもので1つのアルミニウムの塊から切り出しているのです。だから何枚ものギアを組み合わせたものより軽く、剛性も高いのです。問題は、その値段。$250もします。だから、出来るだけ長く使うようにしましたが、流石に14,000マイルも走ると限界ですね。チェーン飛びが頻発するようになりました。これまで使っていたShimanoのUltegraだと、6000-7000マイルが限界でしたが、さすが一体成型。かなり長持ちしました。ということで、チェーンと一緒にカセットも交換。





中々素晴らしい工業製品だと思います。SRAMはアメリカのメーカーですが、品質では日本のShimanoに負けていないと思います。そして、チェーンとカセットを交換するついでに、チェーンリングも交換しました。こちらも14,000マイルも走るとかなり摩耗していました。





このチェーンリングはCannondaleのオリジナルで、これも一体成型。ということで、普段よく使う大きい方のリングだけを変えることが出来ず、総取り換えです。このチェーリングを含めたクランクセットは、業界で最も軽いと言われているものです。たぶん、Shimanoの最高級コンポーネント、Dura Aceのクランクセットより、100g近く軽かったと思います。


このチェーリングを持ってみて、軽さを改めて実感しました。


さて、ドライブトレインを全て取り替えた後に走った感想はと言うと、「パワーが効率よく伝達出来るので、速く走れるようになったぜ!」と言いたいところなのですが、正直言って「全く速くなっていないぜ!」というのが本当のところです。さすがにチェーン飛びはなくなりましたが。それでも、ドライブトレインが新品になるというのは気持ちのいいものです。このドライブトレインで、また一杯走って、トレーニングに励まなくては...


さて、Haru子。こいつ、本当に遊ぶのが好きで、「遊んで、遊んで」とよくねだりに来ます。こうやって。





一旦遊び始めると、「もうおしまい」と言ってこっちがソッポを向くまで、絶対に遊びを止めません。まあ、まだ一歳とちょっと。まだまだベイビーですからね。一杯遊んでやらないと。


では。