乾酪庵 Cottage de fromage

スピブログとして発足しましたが、ただの日記になりつつあります。
最近は芸人さんの話題が多いです。

Ⅱ.ヒーロー論としての『TIGER&BUNNY』.ヒーローと時代

2024-05-05 10:00:00 | TIGER & BUNNY

このタイバニ感想シリーズ、一応全10話で確定しそうです、今のとこ。
そして4日の晩に観た劇場版 Rising が面白かったので、+1話感想を書くと思います。
1日1話、休日は午前中、平日は夕方に公開します。14日終了予定。

 

TIGER&BUNNY、2話目です。

前回 TIGER&BUNNY その1

 

まぁ、そんなわけであれなんですが、昭和と一口に言っても長いですけど、便宜上昭和と呼びます。

昭和のヒーローものでは、ヒーローは正体を隠してるのが絶対条件であり、最終回では世間や家族に正体がバレてヒーローの資格がなくなる、までがセットだった(パーマンはちょっとイレギュラーですが)。

平成初期になってくると最後まで正体はバレないし、ヒーロー活動も続けるらしい、という作品が出てくる。セーラームーンみたいな話ですね。

これどういうことかというと、ヒーローパワーを手にするということは、大人の力を借りて一時的に大人になることの暗喩なんですね。

最終回でその力を失くす、というのは、大人の手を借りずに自力で大人にならなければいけないことを暗喩しています。

時代が下るにつれてその線引きがあいまいになってる、つまりモラトリアム期間が長くなってきていることを示唆しているのではないか、と言うのが私のパーマン論の論旨でした。

 

で、タイバニは 平成後期(H23年)の作品ですが、とうとう最初から素顔と本名を世間に晒して活動するヒーローが登場したと。

 

 写真AC

 

この辺について第一話にて初対面のタイガーとバーナビーが端的に会話してる。

 

「大体お前な、ヒーローが人前で仮面外したりなんかすんな。有り得ないぞ」

「は?」

「ヒーローってのはな、正体を明かさないのがヒーローなのであって」

「古いな」

「ふぇ?」

「あなたはもう時代遅れなんですよ、オジサン」

 

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こうなってくると「もう一生モラトリアムでいいじゃんなにがいけないの」という開き直りを感じる。それがいいとか悪いとかの話しじゃなくてですよ。

開き直りというか、平成生まれはもうそれが当たり前なんだろうな。

そう言う虎徹にしても、娘の楓ちゃんにはヒーロー活動のことを隠しているけど、母親や兄は知っており、これは昭和では有り得ない、ルールがだいぶゆるくなっていることを感じます。

つづく



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